【動画】朝方は要注意！？FX取引におすすめできない時間とおすすめの時間

FX取引のメリットの1つといえば、基本的に土日を除くほぼ24時間取引ができる点です。FX取引では為替相場が活発に動く時間帯と注意しなければいけない時間帯があります。この点について、初心者にもわかりやく解説します。

1.FXは24時間取引可能

FXの取引の場となる外国為替市場は、株式での証券取引所のように、特定の取引所があるわけではなく、金融機関や投資家などが電話やインターネットなどで売買を行っています。
この売買は世界各地で行われており、どこかで絶えず為替売買が行われています。
外国為替市場の1日は、オーストラリアなどのオセアニア圏から始まり、次いで東京、ロンドン、ニューヨークと市場が開いていきます。
そのため、FXでは時間に縛られず24時間ずっと取引をすることができるのです。

FX会社によって取引時間は異なりますが、月曜の午前7時から土曜の午前7時までが一般的です。 また、FXではサマータイム（夏時間）の適用時期があり、その時期は、月曜の午前7時から土曜の午前6時までが一般的です。
株式市場のように取引時間が日中に限られず、夜も自由に取引できることが、FXの大きな魅力の一つといえます。

2.FXの取引ができない時間

FXは、基本的に24時間取引が可能ですが、取引ができないときもあります。

土日や元旦は、世界中の金融機関が休みになるため基本的に取引はできません。

また、クリスマスも、欧米の多くの地域で休日となるため取引時間が短縮されたりします。
クリスマスに休日となるロンドン市場やニューヨーク市場は世界でも取引量が非常に多い市場なので、この2市場が休日になると取引参加者が激減し、取引量が著しく少なくなる為、注意が必要です。

尚、このような取引ができない時間でも中東などの一部地域では為替取引が行われているので、為替レートは変動します。

3.時間帯による為替市場の特徴

日本時間5時～8時

オセアニア圏のウェリントン・シドニー市場が始まる時間帯です。世界の為替市場の中で最も早く動き始めるため、週末に市場に大きな影響を与える出来事が起こった場合は一番早く反応します。

基本的には市場参加者が少ない時間帯となる為、スプレッドが広がりやすく、売買しにくい時間帯となります。

日本時間8時～10時

アジア圏の東京市場が始まる時間帯です。中国やシンガポールなどの取引も始まります。オセアニア圏・アジア圏と取引参加者が増えてくる時間帯となります。

この時間帯には、仲値と呼ばれる金融機関が顧客と外国為替取引をする際に基準として使用する為替レートが決まります。
※仲値は、私たちの身近なところですと海外旅行に行く際に使われる両替レートの基準になる値です。
仲値に向けて、ドルが買われやすく円安方向に為替レートが変動しやすくなるといわれています。

また、ゴトウ日と呼ばれる5日、10日、15日、20日、25日、30日は、日本企業が海外へ資金決済の支払いのためにドルが多く買われやすい傾向があり、仲値に向けてドル高になりやすいといわれています。

さらに、この時間帯は日本の他、オーストラリアや中国の経済指標が発表される時間帯でもあるので、関連の通貨ペアを売買する場合は値動きに注意が必要です。

欧米の市場が動き出す前のこの時間帯は、比較的値動きが落ち着いているため、ローリスクローリターンを運用方針としている人には売買しやすい時間帯です。

日本時間16時～19時

ヨーロッパ圏のロンドン市場が始まる時間帯です。ロンドン市場は規模が大きく、この時間帯からは市場参加者はさらに増加し、一気に値動きが出てきます。19時を過ぎるとトレーダーが昼休みに入るため、値動きは落ち着く傾向があるようです。

ヨーロッパ圏の通貨であるユーロやポンドなどを含む通貨ペアが活発に取引され、ユーロ圏の経済指標が発表されると値動きは特に大きくなります。

日本時間21時～翌2時

アメリカ圏のニューヨーク市場が始まる時間帯です。この時間帯はロンドン市場に重なって、アメリカからの参加者も加わり、為替の値動きは1日を通してピークを迎えます。雇用統計や消費者物価指数（CPI）などの米国の重要経済指標が発表されるのもこの時間帯です。
大きなトレンドが発生することもあり、FX取引において重要な時間帯となります。
日本でもこの時間帯に売買をしている人が多いです。

午前2時過ぎになると、ヨーロッパ圏の市場が終了となるため、値動きは落ち着き始めます。

4.注意する時間帯

標準時間（冬時間）とサマータイム（夏時間）

サマータイムでは、標準時間よりも時刻が1時間早く進められるので、取引時間や経済指標の発表時間なども1時間早くなります。
夏時間から標準時間へ切り替わるのは11月の第1日曜日で、標準時間から夏時間へ切り替わるのは3月の第2日曜日です。
取引する時期がどちらなのかを把握し、経済指標などのイベントの時間を間違えないように注意しましょう。

重要な経済指標が発表される時間帯

政策金利や米国雇用統計、消費者物価指数、国内総生産（GDP）など、金融市場に大きな影響を与える経済指標が発表される時間帯は値動きが荒くなる可能性が高くなります。
また、政府高官や中央銀行総裁などの要人による発言がある時間帯も同様に値動きが荒くなる可能性があります。
このような経済イベントは、ＦＸ会社のホームページやＳＮＳで確認できるのでチェックしておきましょう。

金曜日と月曜オープン

上述で説明しましたが、土日に為替レートは変動するものの、土日にＦＸ取引はできません。この間に、経済・政治関連の重大なニュースや大規模災害が発生した場合などは、為替が大きく変動して月曜のオープン時に前週末金曜日とレートが大きく乖離する場合もあります。
週末にポジションを持ち越すと、取引時間外である為、損切りなどの対応ができず、損失を膨らませてしまう場合もあるので、入金額を増やしたり、金曜日に決済をする人も多いです。

日本時間早朝（5時～7時）

この時間帯はオセアニア圏の市場しかオープンしておらず、取引参加者が少なく、1日のうちで取引量が最も少ない時間帯になるので、スプレッドが広がりやすく、売買しにくい時間帯となります。

クリスマス・年末年始

クリスマスや年末年始は、市場参加者が少なくなり、取引量が著しく少なくなるため、通貨ペアによっては売買できるレートがなかったり、スプレッドが大きく広がったりする可能性があります。
また、過去には短期間で急激に大量の資金が流れ込み、レートが急変したこともあるので、十分な注意が必要です。
このような時期は取引を控える人も多いです。

5.FAQ（よくある質問）

Q1. 日本の祝日にFXの取引はできますか？

はい、できます。日本が祝日でも海外の市場が開いていればできるので、基本的には、世界的に休日となる土日と元旦以外は取引ができます。

Q2.初心者ならどの時間帯で取引したほうがいいですか？

日本時間早朝、クリスマスや海外の祝日など為替市場の取引量が少ない時間帯はスプレッドが広がりやすく、レートの急変も起こりやすいです。初心者の方は、為替市場の取引量が多くなる世界三大市場（東京・ロンドン・ニューヨーク）のオープン中に取引をしたほうがよいでしょう。

Q3.外国の祝日が取引に影響を与えることはありますか？

外国の祝日にはその国の市場が休場し、取引量が少なくなることにより、スプレッド拡大などの可能性があります。自分が取引する通貨ペアの国の祝日スケジュールは確認しておくとよいでしょう。

Q4.取引量の多い時間や少ない時間でどのような影響がありますか？

取引量、言い換えると、流動性は市場で取引が活発であるかの程度を示します。ロンドン市場とニューヨーク市場が重なる時間帯においては多くの取引参加者がいる為、流動性が高まります。流動性が高いときはスプレッドが安定し、スリッページが少ないという利点があります。流動性が低いときはスプレッドが拡大し、スリッページが多いという欠点があります。

スリッページについてはこちら

6.まとめ

FXは、24時間取引できるので、ライフスタイルに合わせて売買できることが魅力となります。 ただし、時間帯によって売買しにくいときもあるので、ここで解説した内容は注意しながら、取引をするようにしましょう。