<目次>
【動画】覚えておきたいFXの基礎 「レバレッジ」
アイネット証券のセミナー講師を務めるスノーキー氏が初心者にもわかりやすくレバレッジの仕組み、メリット、注意点などのポイントを解説します。
1.FXって何?
FX(外国為替証拠金取引)は、異なる通貨のレート変動を利用して差益を狙う金融商品です。例えば、日本円で、米ドルやユーロなど他の国の通貨を買い、レートが上がれば利益となります。
このFX取引の最大の特徴と言えるのがレバレッジです。FX取引は資金効率が高いと言われており、その理由はレバレッジの仕組みがあるからなのです。
では、なぜレバレッジがあると資金効率が良くなるのか、その仕組みやメリット・デメリット、注意しておきたいポイントを解説します。
2.レバレッジって何?
レバレッジという言葉には「てこの原理」といった意味があり、担保として預けた証拠金(お客様が預け入れた資金)の何倍にも相当する金額を動かして取引できる仕組みです。少ない資金で大きな金額の取引ができる仕組みを「レバレッジ効果」と呼びます。レバレッジは、FX取引で大事なポイントとなり、損益に大きな影響を及ぼします。
FXの最大レバレッジは25倍
FXの最大レバレッジは25倍と法律で定められています。例えば、10万円の証拠金で最大レバレッジ25倍をかけて取引を行う場合、250万円分の取引を行うことができます。※ 個人口座の場合
無登録業者に注意!
海外のFX業者など無登録業者の中には、日本国内のレバレッジ規制25倍を遥かに上回るハイレバレッジを「宣伝文句」として、FX取引の勧誘を行っている例が見受けられます。 過度なレバレッジは相場が逆に動いた場合に、大きな損失が発生するだけでなく元本を大きく上回る損失のリスクが非常に高くなります。 このようなハイリスク取引を避ける為にも、金融庁に登録を受けている国内FX会社であるかは確認してください。
3.どうやってレバレッジを使うの?
FX取引を行う際、自分の資金をFX会社に預けます。これを「証拠金」といいます。そして、この証拠金は手付金のようなものとなり、実際に預けた証拠金以上のたくさんの取引をすることができます。
FX会社によってレバレッジを指定するところや預けた入れた証拠金額と取引数量から自動で算出されるところがあります。
例えば、1米ドル=100円のときに1万米ドルを買うには100万円の資金が必要になりますが、25倍のレバレッジでFX取引を行うと、4万円で買うことができます。
このようにレバレッジを使うことにより、本来取引可能な金額の10倍の取引をすることができます。
4.レバレッジの計算方法
レバレッジの計算は、現在の為替レートと取引数量を掛けた金額(総取引金額)を預入れた資金(証拠金)で割って求めます。この計算を覚えておくと、実質的なレバレッジを把握することができます。
(現在の為替レート×取引数量)÷ 証拠金 = レバレッジ
上述で1米ドル=100円のときに10万円を証拠金として預けて、1万米ドルを買った場合の例でレバレッジを計算すると下記のような計算になります。
(100円×1万米ドル)÷ 10万円 = 10倍
このように同じ1万米ドルの取引をしても、証拠金によってレバレッジが変わってきます。ハイレバレッジでの取引は利益が出るときにはハイリターンとなりますが、損失が出るときには元本割れの可能性も高くなる為、仕組みやリスクをよく理解してレバレッジを使いこなすようにしてください。
5.レバレッジのメリットとデメリット
レバレッジを使うメリットは、少ない資金を元手に大きな金額の取引をすることができるので、少しの為替レートの変動で利益率を上げることができ、利益獲得のチャンスが増えます。
しかし、デメリットとしては、少ない元手で大きな金額の取引ができることから、為替レートが予想に反して変動した場合、大きな損失が発生するリスクが高まります。ハイレバレッジでの取引は、元本が急激に減少し、自動ロスカットや元本以上の損失が発生する恐れがあり、注意が必要です。
6.どうやってリスクを減らすの?
レバレッジを使うときは、リスクの管理方法を知っておくことが大切です。レバレッジを高くかけてしまうと、相場が逆に動いたときの損失が大きくなる為、元本となる証拠金を多めに預けて実質的なレバレッジを低めに抑えましょう。最大で25倍のレバレッジが掛けられるからといっていって、むやみに大きな取引をしないようにしてください。
7.自分に合ったレバレッジを考えよう
FX取引をするとき、自分に合ったレバレッジを選びましょう。自分の資金と目的に合わせて、どのくらいのレバレッジを使うかを考えることが大事です。特にFX取引や株の信用取引などを経験したことがあるかどうかもレバレッジを決める際のポイントになります。初めての方が、大きなレバレッジをかけて即撤退というのは少なくない話です。初心者であれば、レバレッジは3倍以下に抑えるようにしましょう。
8.練習して上手になろう
初めてのことは難しいこともあります。その為、レバレッジを使った取引の練習をし、レバレッジ〇倍だとレートが1円動いたら、元本に対してどれだけの損益率になるのかなど、レバレッジに慣れておきましょう。FX会社が無料で提供しているデモトレード使えば、資金をかけずにトレードの練習をすることができます。失敗しても問題ないので、たくさん練習してみてください。
9.FAQ(よくある質問)
- Q1. レバレッジを使わなくてもFXができるの?
- はい、もちろんです。レバレッジを使わなくてもFX取引はできます。レバレッジは小さな資金で大きな取引をしたい人のための仕組みです。自分の資金の範囲で取引することも可能です。
- Q2. レバレッジを使うと、どれだけ資金を増やせるの?
- レバレッジを使えば、小さな資金で大きな取引を行えるため、たくさんの資金を動かすことができます。ただし、損失も大きくなる可能性があるので、注意が必要です。
1万米ドル持っていたときに1円動いたときの損益はレバレッジの大小に関わらず1万円です。レバレッジが2倍の場合なら元本は50万円なので損益率は2%、レバレッジが20倍の場合なら元本は5万円なので損益率は20%にまで高まります。 - Q3. レバレッジをどのくらいの倍率で使えばいいの?
- レバレッジの倍率は自分の目的やリスク許容度に合わせて選びましょう。無理に大きな倍率を使う必要はありません。自分の資金とリスクを考えて選びましょう。初心者ならレバレッジは高くても3倍までに抑えたほうがいいでしょう。
- Q4. レバレッジを使ったら、いつでも資金を増やせるの?
- レバレッジを使っても、市場が予測通りに動かないこともあります。資金を失う可能性もあるので、慎重にトレードを行い、リスクを管理しましょう。
- Q5. レバレッジを使ったら、何に注意すればいいの?
- レバレッジを使うときは、リスク管理が大切です。ストップロス(逆指値)注文などのツールを活用し、許容できる損失をコントロールする方法を知っておくことが重要です。
また、感情に振り回されず、計画的にトレードを行うことも大切です。初心者のうちは慎重にトレードを進めましょう。感情の起伏によって大損する話はよく聞きます。
対策としては、自動売買ツールを使って規則的なトレードするのも一つの方法です。FX自動売買ツールのループイフダンは一定価格で売買を繰り返しながら、ポジション管理をするシンプルな仕組みで初心者にも使いやすいツールです。どんなツールを使ったらよいかわからない人は是非検討してみてはいかがでしょうか?