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2022/12/02
シストレ活用事例

【2022年最新版】ポンド/円の今後の見通しと運用戦略を解説【鈴木拓也】

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こんにちは、元メガバンク為替ディーラーの鈴木拓也です。

2022年、歴史的な円安が注目されている中、対ポンドも同様に円安ポンド高の傾向が持続しています。ただし、イギリス経済に対する今後の見通しがかなり厳しくなってきている現状も見逃してはいけません。
今回は2022年のポンド高の背景、そして2022年終盤から2023年にかけての今後の見通しで注意すべき点について詳しくお伝えしていきます。

【今回の記事でわかること】
ポンド高の背景

2022年12月から2023年にかけてポンド/円で稼ぐための戦略

1.ポンド高の背景

円安ポンド高の大きな要因は、やはり両国の金融政策の方向性の違いが挙げられます。
まったく金融引締めを行わない日本銀行に対し、BOE(イングランド銀行)はどのような舵取りを行ってきたのでしょうか?

度重なる追加利上げ

約2年前の2021年年初は1ポンド138円台でしたが、その後急激に上昇したポンドは152円台近辺でもみ合いとなりました。
もみ合いにはなりつつも安値は少しずつ切り上げられ、レジスタンスラインも149円だったのが153円まで上昇。
2022年9月までの高値は170円に届くまで強い上昇トレンドに支えられていました。

背景にあるのは、コロナ禍からイギリス経済がいち早く回復し、インフレ率の上昇によってBOE(イングランド銀行)が先進国では先頭を進んで利上げという金融引き締めを行ったためです。

2022年の利上げは0.25%から始まり、2月に0.50%、3月に0.75%、5月に1.00%となると6月1.25%、7月1.75%、9月2.25%、そして11月にはついに3.00となっています。
未だに金融緩和を続けている日本とは大きな金利差がついているのです。
そのためポンド円は10月下旬には172円台の高値まで到達しています。

9月下旬の暴落の背景

しかし、ポンドがここまで順風満帆だったわけではありません。
9月には164円台から4日間で148円台まで暴落するというハプニングがありました。
流通量の兼ね合いで日ごろからボラティリティーの高いポンド/円ですが、1日に10円近く下落するのは異常事態です。

ポンド暴落の背景には、ポリス・ジョンソン首相が辞任した後を受けたリズ・トラス首相の驚くべき財政政策がありました。
450億ポンドという大幅減税政策とエネルギー政策を打ち出しましたが、この声明が市場に大きな波紋を呼び、財源なき財政拡張計画への不信感から国債価格の下落、株安、そしてポンド安のトリプル安という大混乱を生み出したのです。
さらにほぼ同時期に発表されたBOEの利上げで、金融政策と財政政策の整合性がとれていないことが問題視され、これがとどめの一撃となりました。
リズ・トラス首相はわずか90日ほどで辞任に追い込まれ、後任の首相にはリシ・スナク氏が選ばれてようやく市場は沈静化
ポンド/円はその後、BOEの75bpの利上げニュースで、10月下旬には172円台まで急激に上昇し、再び過度の円安ポンド高となりました。

ただし、そこからまた163円台まで反落しているのは、市場がイギリス経済を不安視し始めたためです。
よって11月のポンド円は下落基調で、166円前後での推移となっています。
詳しくは後半のこれからの見通しと戦略の中で詳しく紹介していきます。

ポンド高の背景のポイント!
7回連続で利上げに踏み切るBOEと、金融緩和を継続する日本銀行の金融政策の違い。
イギリスの政情不安によってポンドが暴落するタイミングもあったが、すぐに立て直した。ただし11月からは下落基調。



2.2022年12月から2023年にかけてポンド/円で稼ぐための戦略

政情不安から9月に暴落したポンドは首相交代で回復に至りましたが、あくまでも日本円に対してであって、米ドルに対してポンドは売り圧力が強い状態です。
ここが今後の注目点であり、攻略のポイントになるでしょう。

高いインフレと度重なる利上げがイギリス経済の重石になる

2022年11月に国家統計局から発表された消費者物価指数は、前年同月比からプラス11.1でした。
9月の段階の10.1%でも高いインフレ率でしたが、それがさらに悪化している状態です。
電気・エネルギーの高騰がインフレに影響しており、このインフレ率の高さが家計の消費を抑制し、投資を冷え込ませ、イギリス経済の成長を妨げる要因になるだろうという見方が強まっています。

つまりここからイギリスは景気後退に落ち込む可能性が大きいのです。
イギリスの3.00%という金利は魅力的ですが、同じくアメリカも利上げを続けていますので、ポンドより安全な米ドルを買う傾向が強まるのは自然な流れです。

ポンド円のレジスタンスラインはやや下がってきて168円、160円に強いサポートラインがありますが、景気後退が明らかになれば160円をブレイクして下落トレンドが形成される恐れがありますので、高値での買いは様子見した方が賢明でしょう。

日本銀行の金融政策が引締めに舵を取った場合、ポンド円の下落トレンドはかなり強いものになります。
イギリス経済や政治情勢(ヨーロッパを含む)、日本の金融政策の方針にはしっかりとアンテナを立てておく必要があります。

自動売買で小刻みに稼ぐ

長期視点だとポンド円はまだ上昇トレンドが続いていますが、テクニカル的にもそろそろ転換期を向かえそうな動きです。
ひとまずは上昇トレンドを利用して買いですが、しばらくはもみ合いが続きそうですから、取引量を増やして利益を積み上げていくのが得策です

裁量トレードだとチャートを確認し、取引をする時間が今まで以上に必要になりますから、システムトレードを上手に取り入れていくべきです。
自動売買取引が未経験で不安に感じる人も、アイネット証券が提供している「ループイフダン」であれば設定が簡単で、働いている時間帯も寝ている時間帯も24時間取引を続けてくれます。
まさに不労所得です。

もちろん、イギリス経済に不穏な空気が流れたり、日本の金融政策に変更が確認できた際には、買いの自動売買から売りに切り替えることも可能です。
逆のトレンドが発生した際には速やかに設定変更しないと、ナンピンが続き、損切りによって損失が増えていくことがありますので注意してください。
円高ポンド安に転じた場合は、売りの設定で稼いでいくこともできるわけです。

2022年12月から2023年にかけてポンド/円で稼ぐための戦略のポイント!
イギリス経済の景気後退が明らかになるまでは買い主体。
もみ合いの展開は自動売買ツールであるループイフダンを有効利用し、下落トレンドが発生した際にはすぐに売りに切り替える。

3.ポンド/円の今後の見通しと運用戦略を解説のまとめ

かなり堅調に上昇してきたポンド円ですが、9月のようにかなり大きなボラティリティーで急落や急騰もありますから、損切りのラインをしっかり定めておくことが重要です。
2022年のイギリスの経済成長を、IMF(国際通貨基金)は当初の4.4%から3.6%に下方修正しています。
下落トレンドが発生した時が大きなチャンスになる可能性がありますので、日々の情報収集は怠らないようにしてください。

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著者プロフィール
鈴木 拓也
鈴木 拓也

公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)

メガバンクの本店・香港支店で為替ディーラー業務を経験 ・東京工業大学大学院修士課程修了