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2022/09/30
シストレ活用事例

【2022年最新版】米ドル/円の今後の見通しと運用戦略を解説【鈴木拓也】

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こんにちは、元メガバンク為替ディーラーの鈴木拓也です。

記録的な円安ドル高が急ピッチで進んでおり、年初1ドル110円前後だった米ドル/円は、9月時点で145円手前まで急騰しています。1ドル115円がレジスタンスラインだったのが遠い昔のことのように感じられます。なぜここまでの円安ドル高に傾いているのか、その背景と2022年10月以降の運用戦略についてお伝えしていきます。

【今回の記事でわかること】
急激な円安ドル高の要因

2022年10月以降に米ドル/円で稼ぐための戦略

※当記事は2022年9月27日までの情報をもとに執筆しております。



1.急激な円安ドル高の要因

2022年9月後半は、1ドル145円を突破しようとするも反発するという一進一退の攻防が繰り広げられている状態です。やや下げるタイミングはあるものの上昇トレンドは維持されています。なぜここまで円安・ドル高が一方的に進んでいるのでしょうか?

金融政策が真逆な日本とアメリカ

ここまで日本円が売られ、米ドルが買われることになった一番の要因は、金融政策が真逆であるためです。不景気にあえぐ日本では政策金利を上げられる状態ではありません。8月末のジャクソンホール会議で日本銀行黒田総裁は、「持続的な金融緩和を行う以外に選択肢はない」と発表しました。当面金融緩和は続き、利上げはさらにその先ということを物語っています。

一方でアメリカは予想以上に上昇を続けるインフレを抑えるべく、金融引き締めに舵を切っています。パウエルFRB議長は同じくジャクソンホール会議で、「早急な金融緩和のリスクを歴史が証明しており、景気抑制の金融政策は一定期間必要」と述べています。その言葉通り、アメリカは0.25%だった政策金利(FF金利誘導目標)は、3月に0.50%、5月に1.00%、6月に1.75%、7月に2.50%、9月にはついに3.25%まで引き上げられています。

日本とアメリカの金融政策の違い、政策金利の圧倒的な差が、1998年以来という円安ドル高を生み出し、日本経済に大きな影を落とすことになっています。

日銀の円買い・ドル売りも効果が薄い

9月22日、1ドル145円ブレイクの危険性からか政府・日銀は1998年6月以来となる円買い・ドル売りを敢行しました。この日の高値は145.90円です。推測では3兆円という過去最大規模の円買い・介入となり、一時的に140円まで急落しました。それだけ日本の為替介入は警戒されていたということです。

しかし、予想に反して米ドル/円はすぐに144円台を回復しています。日本の介入資金として即時利用できる外貨預金は1361億ドルで、同じ規模の介入を行っても残り6回限りとなります。市場はその限界を知っているだけに、日銀の円買い・ドル売りのニュースを聞いて警戒しつつも、なおドル高が維持されているのでしょう。現状としては日本の防衛ラインは1ドル145円に設定されていると考えてまず間違いないでしょう。

日本単独の介入だけでは円安ドル高の流れを変える効果は薄いことが証明されたため、日銀が利上げする必要があるという声が日増しに大きくなっています。ただ、黒田総裁が述べているように、日本の賃金と物価の上昇が安定的かつ持続可能な状態になっておらず、金融引き締めに舵を切ることが難しくなっています。しかも、現在の過度の円安が景気浮上のための消費の足を引っ張っている状態で、悪循環に陥っています。景気が浮上しなければ賃金も上がらず、金融引締めに舵を切ることができないのです。市場はその背景をよく理解しているので、日本の為替介入のニュース後も、より円を売って、ドルを買う動きが強まっているのでしょう。

スワップポイントでもロングポジションであれば1万通貨でも300円を超えていますから、現状ではわざわざドルを売って金利の低い円を買うメリットがありません。

金融政策が真逆な日本とアメリカのポイント!
経済状況やインフレによって金融政策が日本とアメリカで真逆になっている。
当面の間、日本は金融緩和を継続し利上げをしない。アメリカは金融引締めでさらなる利上げも想定される。



2.2022年10月以降に米ドル/円で稼ぐための戦略

状況的には明らかにロングポジションで、為替差益とスワップポイントの両方を稼ぐのが定石でしょう。ただし、注意点がまったくないわけではありません。

日本の金融政策の転換

EUもいよいよ利上げとなり、金融緩和を継続しているのは経済大国では日本を残すのみとなっています。あくまでもエネルギー価格の高騰などの理由ですが、インフレが進行しているのも事実です。そうなると、問題は日本の金融緩和の出口戦略、そして金融引き締めのタイミングがいつになるのかという点です

さすがにドル高があまりに急激に進行したため、日本政府からも神田財務官が過度の変動を憂慮しているし、対応策の準備をしていると発言しているため、市場の警戒感はまだ残ってはいます。そこが1ドル145円の強力なレジスタンスラインになっているのです。

ですから145円に近づいたらショートポジションも保有し、反発したら売って為替差益を得る方法は有効です。しかし、145円を完全にブレイクすると、ストップロスを巻き込み一気に急騰するので、注意が必要になるでしょう。また、ロングポジションであっても、日本がこれまで以上の介入をしてきた際に急落する可能性がある点。さらに日本の金融政策が方向転換すると、一気に円高・ドル安に振れて暴落するリスクもあるので、しっかりと逆指値注文は設定しておくべきです。

急落するまではもみ合い

日本が何らかの大きな決断をしない限り、米ドル/円の下落は限定的なので、しばらくは140円〜144円台のもみ合いが続きそうです。レンジ的には広い幅でのもみ合いが予想されますので、そのチャンスを逃さず、為替利益を確保していきたいところでしょう。

そこでお勧めするのが自動売買取引になります。これだと24時間、本業で忙しい時間帯も、寝ている時間帯も、しっかり変動に対応して利益を積み上げてくれます。こういったシステムトレードが初心者で不安を持っていたとしても、アイネット証券の「ループイフダン」であれば、簡単設定で自動売買取引を始められるのでお勧めです。トレードにかける負担も大幅に軽減します。

2022年10月以降に米ドル/円で稼ぐための戦略のポイント!

  • ロングポジションで、為替差益とスワップポイント両方で稼ぐ。
  • 1ドル145円が強力なレジスタンスラインになっており、もみ合いが続きそうであれば、自動売買ツールの「ループイフダン」で効果的に稼ぐ。



3.米ドル/円の今後の見通しと運用戦略を解説のまとめ

ここ5年、6年の相場を見てきたトレーダーにとって、信じられないような一方的な円安・ドル高が続いています。値頃感からショートポジションを保有しておきたくなりますが、日本の対応が弱いと145円をブレイクして、1990年以来となる155円のラインまで到達する可能性もあります。アンテナを張り巡らせ、日米の最新のニュースには敏感に反応できる準備は怠らないようにしてください。トレンドが転換した場合には、迅速にループイフダンの設定を見直し、トレンドに乗ることで対応は可能です。

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著者プロフィール
鈴木 拓也
鈴木 拓也

公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)

メガバンクの本店・香港支店で為替ディーラー業務を経験 ・東京工業大学大学院修士課程修了