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2023/11/29
鹿子木健

インフレだからといって、慌てて投資を始める必要はありません【鹿子木健】

#お金の知識

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最近は少し落ち着いてきていますが、インフレが大きな話題になっています。そして、「インフレで日本円の価値が下がるから、預金よりも投資をしよう」という声も大きくなりました。

今から投資を始めようと考えている人もいると思いますが、インフレだからと慌てて投資を始めて勝てるほど投資の世界は甘くありません。

今回は、インフレ時に必ずしも投資を始める必要がないことについて見ていきます。



1.世界ではインフレ傾向が続く

2023年現在は世界中がインフレに陥っています。米国、欧州、英国ではインフレを抑制しようと利上げを何度も行っている状況です。もちろん、日本も例外ではなく、物価が上昇しています。

そんな中で、「インフレで円の価値が下がっていくから外国株を買おう」、「円から米ドルに変えよう」という声が大きくなりました。

確かに、円の価値が目減りしていくから、現金から不動産や金融資産に変えるというのは良い手段だと思います。

しかし、円の価値が下がるからといって、慌てて投資を始めてしまうと、損失を出してしまう可能性もあります。

まずは、インフレについて簡単に解説します。



2.インフレには良いインフレと悪いインフレがある

インフレとは、日用品や食品など商品の値段が上がり続ける状態です。物価がどんどん上昇し、それに伴って貨幣価値が下がるインフレは悪だと考えている人は多いと思います。

しかし、資本主義経済において、適度に物価が上昇し、お金の価値が下がっていくのはとても重要なことです。

インフレには、基本的に良いインフレと悪いインフレがあります。

良いインフレとは、物価だけでなく賃金も一緒に上昇していくインフレです。物価の上昇で企業が儲かる→投資の活発化や賃金が増える→賃金が増えたことで消費するようになる→企業が儲かるというサイクルになり、景気が良くなります。

一方で、悪いインフレとは、賃金が上がらないインフレです。悪いインフレだと商品の値段は上昇する一方で、賃金は上がらないため、消費が控えられるようになり、不景気になります。

良いインフレ、悪いインフレに関わらず、インフレ時は基本的に現金や預金が目減りします。そのため、株式や不動産、金、他国の通貨を購入した方が良いという声が大きくなりやすいです。

投資系YouTuberの「インフレだから円からドルに変えよう、米国株を買おう」という声を聞いて、実際に投資を始めた人もいるのではないでしょうか。



3.インフレだからといって何も考えずに投資するのは早計

「インフレだから投資をしよう!」と安易に考えてしまうのは危険です。なぜなら、インフレ時は投資しようという声が大きくなるため、相場に多くの人がなだれ込みやすくなるからです。

過去の記事「需要と供給を理解することが、相場の値動きを判断する一番の近道です!」で解説していますが、相場の動きは需要と供給が大きく影響します。

基本的に相場は、多くの人が買ってしまうと、もう買う人がいなくなって価格は下落します。反対に、多くの人が売ってしまうと、売る人がいなくなって価格は上昇します。

つまり、インフレだから投資を始めようと多くの人が相場に入って買うため、自分が買ったところが天井となり、そこからは下落していく可能性があるのです。

インフレだから株を買おう、不動産を買おう、外国の通貨に両替しようと考えるのは理解できますし、良い方法だと思います。

しかし、勉強もせずに安易に投資を始めてしまえば、損失を出してお金を失ってしまう可能性があることをしっかりと理解しましょう。



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著者プロフィール
鹿子木健
鹿子木健
お金を扱う能力を高めるための普遍的な知恵を伝えることがライフワークとして、 2004年から個人投資家として活動。投資分野は、FXを中心に、不動産、株式、商品CFD、株価指数CFD、保険、暗号資産など多岐に渡る。 代表を務める株式会社メデュは、2020年5月に金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録が完了。現在、外国為替投資助言「FX UNLIMITED」、FX学習コミュニティ「勝ちパターンFXの学校」を提供中。