山中康司のループイフダン戦略レポート(2022年1月①)
ループイフダン「2022年1月の戦略」
●お知らせ
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。12月セミナーでお知らせしたとおり、今月から通貨ペアによって2つのストラテジーでポートフォリオを運用していくこととします。詳細は「2022年のポートフォリオ運用について」をご覧ください。
12月18日(土)に開催したオンラインセミナーは下記からご視聴いただけます。
https://youtu.be/sKz1yzmzPEI
●2022年のポートフォリオ運用について
(1)移動平均で攻めるループイフダン戦略
*対象通貨ペア=ドル円、ユーロ円、ポンド円
長めのポジション保有を前提に「週足終値が20週移動平均線よりも上にあるか、下にあるかでトレンドを判断」します。ダマシを回避するため「実際の売買は、2週連続で終値が上か下というフィルター」をかけます。リスク管理はこれまで同様で最大ポジション数はドル円が10(その他は5)、損切設定はあり、とします。
使用チャートは日々の動きを明確にするため、複数時間枠表示という手法で日足チャートに週足移動平均線を重ねています。階段状になっているのはそのためで、1週間(5営業日)単位で移動平均線の値が変化していることがわかります。また、週足終値の位置を間違えないよう、日足を1週間ずつ青い四角で囲ってあります。つまり、青い四角の中の最後の日足終値が週足終値と同じです。また紫の四角で1か月を囲み、各月の値動きもわかりやすくてあります。
ポートフォリオ全体の資金管理としては、以前の戦略と同様「1か月の最大想定損失額25万円以上に到達した通貨ペアに関しては、いったん全てのポジションを仕切った上で月末まで運用見送り」というスタンスです。なお、この状態で「ポジションが無い状態での翌月のエントリーは、2週連続で終値が上か下かというトレンドが確定した週末を待つこと」としています。つまり、再エントリーの場合でもフィルターをかけます。
ポートフォリオ全体としては、証拠金の6%を超える損失(当レポートでは30万円超の損失)で、全ての利益が出ているポジションも含めて成り行き決済とし、その場合は月末まで一切ポジションを持ちません。これは、複数通貨ペアで25万円以上の損失が出ることが無いようにするためのセーフネットです。
(2)ループイフダンBS戦略
*対象通貨ペア=豪ドル円、ユーロドル
ループイフダンBS自体がBタイプとSタイプの組み合わせとなっていることから、方向性を決めるために特段のルールは定めていません。
ループイフダンBS自体についての詳細等はアイネット証券の下記ページの説明をご覧ください。
https://inet-sec.co.jp/systrd/loop_bs/
なお、最大ポジション数と値幅設定については(1)「移動平均で攻めるループイフダン戦略」と同様で、ポートフォリオとしての資金管理も合計金額で判断して管理することとします。また、上記ホームページの説明では豪ドル円、ユーロドルはお勧め通貨ペアに該当していませんので、3か月ほど試験的に運用した上で見直しを行うこととします。
チャートのみ掲載しているその他の通貨ペアについては、引き続き(1)「移動平均で攻めるループイフダン戦略」に沿ったチャートと戦略を掲載しています。
●ドル円
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※赤い線が移動平均線です。
12月のレンジ=112.55〜115.20
現在の設定:B50 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数10 損切あり
1月の戦略=B50を継続
12月のドル円は11月26日のオミクロンショック以降の株式市場の回復、更にはNYダウが史上最高値更新とリスクオン相場に戻ったことから円売りが目立つ展開となりました。月末には115円台乗せとなりましたが、11月に見た年初来高値更新には至りませんでした。今年は年末年始の休みが短く年明けの振れも無かったことから、早晩昨年11月の高値を試す展開となってきそうです。
ドル円は「B50」で継続運用しています。現時点でのポジションは1単位(平均コスト115.109)、2,009円の含み益となっていますが、設定値幅での利食いを待っている状況です。12月の確定損益は31,122円の利益となりました。
●ユーロ円
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12月のレンジ=127.37〜131.01
現在の設定:S80 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり
1月の戦略=S80を継続(1月7日終値が移動平均線より上の場合はB80に転換)
12月のユーロ円は、欧州におけるオミクロン株感染者が急増していたことから月前半は上値の重たい展開が続きました。しかし米国でも感染者が急増してきたことからユーロドルでドル売り(ユーロ買い)の動きとなったこと、また株式市場が強くリスクオンの円売りがユーロ円でも目立ったことから月末に向けては大きく上昇することとなりました。
ユーロ円は「S80」で継続運用しています。現時点でのポジションは4単位(平均コスト129.056)、67,980円の含み損となっていますが、下降局面での買い戻しを待っている状況です。12月の確定損益は32,068円の利益となりました。
●ポンド円
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12月のレンジ=150.40〜156.48
現在の設定:B100 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり
1月の戦略=B100を継続
ポンド円も基本的にユーロ円と同様月前半は安値圏でのもみあいが続きましたが、下旬には株高によるリスクオンから対主要通貨においての円売りの動きとなり、上昇しての年末クローズとなりました。また150円の大台割れではポンド買いが根強かったことも重なって、テクニカルなポンド買いも出ていた様子でした。
ポンド円は「B100」で継続運用しています。現時点でのポジションは1単位(平均コスト155.885)、1,729円の含み損となっていますが、上昇局面での利食いを待っている状況です。12月の確定損益は90,726円の利益となりました。
●豪ドル円
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12月のレンジ=78.78〜83.75
現在の設定:BS80 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり
1月の戦略=新たにBSで運用開始
豪ドル円は月初に売りが強まったものの9月同様に79円割れでは買いも控えていた様子で急反発、その後月前半はもみあいを続けていました。月後半は株式市場が強かったことによるクロス円での円売りとなっていますが、オミクロン株の感染者が豪州でも急増する動きがあり、年明けの動きには注意が必要かもしれません。
豪ドル円は「B80」で運用していましたが、3日時点で2週連続で移動平均線を下回ったことから「S80」への売り転換となります。しかし冒頭に書いた通り全体としてのリスク管理は出来ているものの豪ドル円が完全に足を引っ張っていることがわかります。4か月連続での損失となったことで豪ドル円については全てのポジションを決済するのみで、ポジション転換は行わずに運用停止としました。
豪ドル円は運用ストップしていましたが、今月から新たにBSで運用を開始することとしました。設定値幅はこれまで同様に80銭です。
現在のポジションはBタイプ、Sタイプ各1単位で以下のようになっています。
Bタイプ 1単位(平均コスト83.720)
Sタイプ 1単位(平均コスト83.679)
●ユーロドル
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12月のレンジ=1.1221〜1.1386
現在の設定:BS60 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり
1月の戦略=新たにBSで運用開始
12月のユーロドルはチャートを見ても分かる通りで1.13をもみあいの中心としてほとんど動きが見られませんでしたが、月末に向けては米国でのオミクロン株感染拡大によるドル売りが対ユーロで見られたこと、また月末のロンドンフィキシングで実需のユーロ買いが入ったことで値幅は大きくなかったものの月間では高値引けの年末相場となりました。
ユーロドルは「S60」で継続運用していましたが、今月から新たにBSで運用を開始することとしたため、既存のポジションは全決済して新たに運用を開始しています。12月の確定損益は決済した分も含め25,035円の利益となりました。
現在のポジションはBタイプ、Sタイプ各1単位で以下のようになっています。
Bタイプ 1単位(平均コスト1.13425)
Sタイプ 1単位(平均コスト1.13405)
●カナダ円(チャート、ゾーンのみ)
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現在の設定:B80 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり
1月の戦略=B80を継続
●スイス円(チャート、ゾーンのみ)
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現在の設定:B80 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり
1月の戦略=B80を継続
●ランド円(チャート、ゾーンのみ)
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現在の設定:S50 10ロット(10万通貨) 最大ポジション数5 損切あり
1月の戦略=S50を継続
●トルコリラ円(チャート、ゾーンのみ)
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現在の設定:S50 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり
1月の戦略=S50を継続
●メキシコペソ円(チャートのみ、ゾーンのみ)
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現在の設定:S50 10ロット(10万通貨) 最大ポジション数5 損切あり
1月の戦略=B50に転換(12月31日終値)
(注)メキシコペソ円はデータ配信元の仕様でバーチャート表示となっていますが、移動平均線の計算には影響しません。
●NZドルドル(チャート、ゾーンのみ)
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現在の設定:S80 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり
1月の戦略=S80を継続
●豪ドルNZドル(チャート、ゾーンのみ)
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現在の設定:S80 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり
1月の戦略=B80を継続
【本レポートに関するご注意】
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