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2021/12/16
シストレ活用事例

山中康司のループイフダン戦略レポート(2021年12月②)

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ループイフダン「2021年12月の戦略・月中レビュー」

●移動平均で攻めるループイフダン戦略(戦略概要)

12月18日(土)13:00からオンラインセミナーを開催します。多くの皆様の参加をお待ちしております。

https://inet-sec.co.jp/news/detail.jsp?id=422

過去に実施したオンラインセミナーは下記URLにてご視聴いただけますので、併せて参考にしていただければ幸いです。

https://inet-sec.co.jp/seminar/onlineseminar/

●移動平均で攻めるループイフダン戦略(戦略概要)

長めのポジション保有を前提に「週足終値が20週移動平均線よりも上にあるか、下にあるかでトレンドを判断」します。ダマシを回避するため「実際の売買は、2週連続で終値が上か下というフィルター」をかけます。リスク管理はこれまで同様で最大ポジション数はドル円が10(その他は5)、損切設定はあり、とします。(*下線部分は昨年11月からの変更)

使用チャートは日々の動きを明確にするため、複数時間枠表示という手法で日足チャートに週足移動平均線を重ねています。階段状になっているのはそのためで、1週間(5営業日)単位で移動平均線の値が変化していることがわかります。また、週足終値の位置を間違えないよう、日足を1週間ずつ青い四角で囲ってあります。つまり、青い四角の中の最後の日足終値が週足終値と同じです。また紫の四角で1か月を囲み、各月の値動きもわかりやすくてあります。

ポートフォリオ全体の資金管理としては、以前の戦略と同様「1か月の最大想定損失額25万円以上に到達した通貨ペアに関しては、いったん全てのポジションを仕切った上で月末まで運用見送り」というスタンスです。なお、この状態で「ポジションが無い状態での翌月のエントリーは、2週連続で終値が上か下かというトレンドが確定した週末を待つこと」としています。つまり、再エントリーの場合でもフィルターをかけます。

ポートフォリオ全体としては、証拠金の6%を超える損失(当レポートでは30万円超の損失)で、全ての利益が出ているポジションも含めて成り行き決済とし、その場合は月末まで一切ポジションを持ちません。これは、複数通貨ペアで25万円以上の損失が出ることが無いようにするためのセーフネットです。

*ユーロドルにのみ適用するフィルター

ユーロドルも基本的戦略は同じですが、以下のように更にフィルターをかけることでエントリーの回数を減らす代わりに勝率を上げることとしました。

移動平均線の傾きもフィルターとします。つまり、移動平均線の上抜け・下抜けが2週連続で確定した時に、上抜けであれば移動平均線の傾きが上昇している、下抜けであれば移動平均線の傾きが下降しているということを追加条件とします。

つまり移動平均線と終値の位置関係、移動平均線の傾きの双方が一致していれば売買を行い、一致しない場合は売買を見送ります。状況によってはポジションを持たない期間が長期化する可能性がある戦略で、収益機会はかなり減りますが損失の機会も減るため、長い目で見れば効果が出てくると考えます。なお、今後の状況によっては見直す可能性はあります。

*豪ドル円は運用停止

一年間の損益表

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上記に示す通り、豪ドル円の損益が直近4か月連続で損失となり、ポートフォリオ全体の足を引っ張っています。累計ではもちろんプラスを維持し、リスク管理はきちんと出来ているものの、豪ドル円については運用停止とし、1月以降に改めて運用を再開する予定です。

●ドル円

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※赤い線が移動平均線です。

12月15日までのレンジ=112.55〜113.95

現在の設定:B50 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数10 損切あり

12月15日時点の戦略=B50を継続

12月前半のドル円は、112円台後半の買いと113円台後半の売りとに挟まれて横方向のもみあいを続けています。15日からの一連の主要国金融政策会合を前に積極的な取引が手控えられている様子です。まずは15日NY市場のFOMC結果を見てからということになりそうですが、テーパリングの加速が決定され、金利見通しでは2022年中の利上げが示される予想となっています、なお、海外ではクリスマスが近いこともあり、年内の動きは期待しにくくなってきました。

ドル円は「B50」で継続運用しています。現時点でのポジションは4単位(平均コスト114.328)、23,442円の含み損となっていますが、上昇局面での売り直しを待っている状況です。ここまでの確定損益は15,084円の利益となっています。

●ユーロ円

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12月15日までのレンジ=127.37〜129.10

現在の設定:S80 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

12月15日時点の戦略=S80を継続

12月前半のユーロ円は月初こそ前月からの下げを継続して上値が重たいスタートとなり米ロ首脳会談でウクライナ問題に進展が無かったこともいる材料となりました。しかし、ファイザーが3回接種でオミクロン株にも有効と発表したことでリスクオンの動きがユーロ円で目立ち一時的に買いが強まりましたが、16日のECB理事会で一時的に緩和拡大という観測記事に反応し安値圏に押しています。

ユーロ円は「S80」で継続運用しています。現時点でのポジションは1単位(平均コスト127.833)、1,898円の含み損となっていますが、下降局面での買い戻しを待っている状況です。ここまでの確定損益は16,034円の利益となっています。

●ポンド円

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12月15日までのレンジ=148.96〜151.43

現在の設定:B100 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

12月15日時点の戦略=B100を継続

12月前半のポンド円は、月初は前月の下げを継続していたものの夏以降149円割れではポンド買いのオーダーが入っていて、今回も149円割れは一時的なものとなりました。オミクロン株の英国内での感染拡大はポンドにとっては悪材料となりますが、現時点では感染力は強いものの重症化率はかなり低いこともあって、ポンド売りの動きは限定的なものにと止まっているようです。16日の英中銀会合では現状維持が予想されています。

ポンド円は「B100」で継続運用しています。現時点でのポジションは5単位(平均コスト151.780)、67,111円の含み損となっていますが、上昇局面での利食いを待っている状況です。ここまでの確定損益は10,050円の利益となっています。

●豪ドル円

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12月15日までのレンジ=78.78〜81.71

現在の設定:B80 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

12月15日時点の戦略=運用停止(運用方針見直し)

12月前半の豪ドル円は前月からの下げを継続し一時79円を割り込む動きとなりましたが、9月同様に同水準からは反転上昇する動きとなりました。7日の豪中銀理事会を前に売りポジションの買い戻しが出たことが主な要因です。会合翌日には81.71の高値をつけましたが、戻り売りも根強く主要国の金融政策会合を前に様子見となってきています。

豪ドル円は「B80」で運用していましたが、3日時点で2週連続で移動平均線を下回ったことから「S80」への売り転換となります。しかし冒頭に書いた通り全体としてのリスク管理は出来ているものの豪ドル円が完全に足を引っ張っていることがわかります。4か月連続での損失となったことで豪ドル円については全てのポジションを決済するのみで、ポジション転換は行わずに運用停止としました。

運用方針を見直した上で、1月以降に改めて運用を再開する予定です。なお、12月15日時点の確定損益は57,394円の損失となりました。

●ユーロドル

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12月15日までのレンジ=1.1227〜1.1359

現在の設定:S60 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

12月15日時点の戦略=S60を継続

12月前半のユーロドルはほとんど動きが見られず狭い値幅でのもみあいが続いています。材料的には欧州における新型コロナの感染拡大、ECBの一時的緩和増額思惑などユーロ売りに繋がる材料が多いのですが、積極的な動きには繋がっていません。16日のECB理事会待ちという様子見姿勢が広がっている様子です。

ユーロドルは「S60」で継続運用しています。現時点でのポジションは2単位(平均コスト1.12649)、1,104円の含み益となっていますが、設定値幅での利食いを待っている状況です。ここまでの確定損益は13,876円の利益となっています。

●カナダ円(チャート、ゾーンのみ)

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現在の設定:B80 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

12月15日時点の戦略=B80を継続

●スイス円(チャート、ゾーンのみ)

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現在の設定:B80 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

12月15日時点の戦略=B80を継続

●ランド円(チャート、ゾーンのみ)

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現在の設定:S50 10ロット(10万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

12月15日時点の戦略=S50を継続

●トルコリラ円(チャート、ゾーンのみ)

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現在の設定:S50 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

12月15日時点の戦略=S50を継続

●メキシコペソ円(チャートのみ、ゾーンのみ)

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現在の設定:S50 10ロット(10万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

12月15日時点の戦略=S50に転換(12月3日終値)

(注)メキシコペソ円はデータ配信元の仕様でバーチャート表示となっていますが、移動平均線の計算には影響しません。

●NZドルドル(チャート、ゾーンのみ)

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現在の設定:S80 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

12月15日時点の戦略=S80を継続

●豪ドルNZドル(チャート、ゾーンのみ)

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現在の設定:S80 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

12月15日時点の戦略=S80を継続(12月17日にB80へ転換の可能性大)

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著者プロフィール
山中康司
山中康司
1982年アメリカ銀行入行、1989年バイスプレジデント、1993年プロプライエタリー・マネージャー。1997年日興証券入社、1999年日興シティ信託銀行為替資金部次長。2002年アセンダント社設立・取締役。テクニカル分析と独自のサイクル分析を融合させたトレンド分析には定評がある。ループイフダン関連書籍『マンガでわかる FXの新常識ループ・イフダンでらくらく稼ぐ』を監修。