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2021/09/13
FX投資

そのトレードがいくらの勝ち負けなのかやる前に計算できていますか?【鹿子木健】

#FX
#テクニカルチャート
#投資資金

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FXのトレードと資金管理は一体化して考えてこそ、本質的な資産運用ができます。そのために必須であるのが、損益の計算。そのトレードがいくら勝つのか、負けるのかを最初から分かっていなければ、お金の動きを意のままにコントロールできません。損益計算が簡単な、円が絡んだ通貨ペアを例に解説していきます。



1.損益の事前の把握が計画的なトレードを可能に

前回の記事「資金管理とトレード手法は分けて考えてはいけない!」で少し出てきた、

1万通貨で1銭の変動=100円の損益 ※クロス円の場合

という基本の計算式について、今回は掘り下げて解説していきます。

クロス円とは、米ドル/円、豪ドル/円、ポンド/円というように、通貨ペアを構成する2つの通貨のうち、片方が日本円であるもののことです(厳密には米ドル/円はクロス円ではありませんが、ここでは同じように扱います)。なお、現在の外国為替のルールでは、どんな通貨ペアであっても、必ず円が右側に来ます。円/米ドル、円/豪ドルというような表記にはなりません。

このように円が絡んだ通貨ペアの場合、1銭(0.01円)は1万通貨取引においては、手数料を考慮しなければ100円の勝ち負けになります。

ところが、このことを理解していない、あるいは意識せずにトレードをしている方もいるのではないでしょうか。この損益計算は、FXの資金管理、計画的なトレードのために必須ですのでしっかり覚えていきましょう。

やる前から、「このトレードは最悪の場合、●円を失う」ということが分かっているからこそ、取引ロットをそれに応じて調整できます。



2.基本の計算式をマスターする

米ドル/円が100円(ニュースでよく聞く表現でいえば、1ドル100円)のとき、1万通貨(1万ドル)をロングしたとします。

このときに取引されている金額は、

100円×10,000ドル=1,000,000円

ですね。

そのあと米ドル/円が1銭(0.01円)上昇したとします。

このときに取引されている金額は、

100.01円×10,000ドル=1,000,100円

となります。
最初の1,000,000円から見て、100円分儲かっていますよね。つまり1銭動けば100円分の損益です。この感覚をぜひ身に付けてください。

3.例題を解いてみよう

上の考え方がなんとなくでも分かってきたら以下の例題を解いてみてください。

例題1)
米ドル/円が110.00円のときに1万通貨を買い。109.00円のときに決済

例題2)
豪ドル/円が80.15円のときに1000通貨を買い。80.26円のときに決済

例題3)
ポンド/円を152.65円のときに5000通貨を買って保有中。現在は151.98円。

 

例題1の回答)
新規に買ったときの総額は1,100,000円、決済したときの価値は1,090,000円ですので、10,000円負けです。FXなので買いでも売りでも考え方は同じです。

最初の計算式で考えるなら、1万通貨取引の-1銭で100円負けなので、-100銭で1万円負けです。

例題2の回答)
1000通貨取引なので、1万通貨の10分の1の損益です。1銭で10円の勝ち負けです。

この取引の場合、80.15円で新規買い、80.26円で決済なので得たのは0.11円=11銭。1銭が10円なので、110円勝ちということになります。

例題3の回答)
決済していなくても、その時点の含み損益を求める考え方は同じです。

152.65円で新規買いエントリー、現在は151.98円なので0.67円(67銭)の含み損です。5000通貨なので1万通貨の半分、1銭で50円の負けですから、0.67円(67銭)×5000通貨で3350円の含み損になります。

 
 



4.円が絡まない通貨ペアの損益計算

ここまでは円が絡んだ通貨ペアの損益計算をしてきましたが、円が出てこない通貨ペアの場合、お金の計算にはもう一段階の過程が必要になります。

FXの通貨ペアのうち、売買の損益は右側の通貨で得たり、失ったりします。米ドル/円なら円の動きが、私たちの口座に反映されます。国内FX口座は基本的に円建てですので、円の動きはそのまま口座残高を増減します。

ですがユーロ/米ドルの場合なら、米ドルで売買の損益を得るわけです。例えば100ドルの利益を得たとしたら、それをそのときの米ドル/円のレートで計算、円に交換して私たちの取引口座が増減します。

この計算が少し難しいので、前もって損益計算する考え方を身に付けるためには、まずは円絡みの通貨ペアで始めると良いでしょう。円が絡まない通貨ペアの計算も、次回以降解説します。



5.直近の相場から勝ちパターンを探る

私はFXで利益を出すために、勝ちパターンという考え方を提唱しています。

勝ちパターンは何かというと、あえて抽象的に書きますが、「相場の方から、おいしい局面なのでぜひエントリーしてください」とお願いされている状態のことです。

「ここでエントリーしたら勝てるかな?」という迷いは一切生じません。儲かって当然と判断できる形になっていることが、すなわち勝ちパターンです。

勝ちパターンを構成するものは、チャート分析やトレード手法だけではありません。資金管理、相場の地合、メンタルやマインドなど、全てが揃った状態こそ、勝ちパターンです。

ですが、現在のFXの業界では、チャート分析やトレード手法のみが追い求められているように感じます。

もちろんチャートや手法は大切なのですが、それらを単体で見るのではなく、それらを含んだ総合的な判断をしていくことが、FXを資産運用としてとらえていくベースになる考え方になります。

私が皆さんにお教えしている勝ちパターンは1〜10まであるのですが、その中でも一番簡単で、一番発生頻度が高い勝ちパターン1の実践例が以下にあるので、ぜひ一度ご覧になってください。非常にシンプルですが、効果は高いです。

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著者プロフィール
鹿子木健
鹿子木健
お金を扱う能力を高めるための普遍的な知恵を伝えることがライフワークとして、 2004年から個人投資家として活動。投資分野は、FXを中心に、不動産、株式、商品CFD、株価指数CFD、保険、暗号資産など多岐に渡る。 代表を務める株式会社メデュは、2020年5月に金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録が完了。現在、外国為替投資助言「FX UNLIMITED」、FX学習コミュニティ「勝ちパターンFXの学校」を提供中。