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2021/09/01
FX投資

資金管理とトレード手法は分けて考えてはいけない!【鹿子木健】

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#投資資金

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資金管理がなんとなく重要だと思っていても、なぜ重要なのか、どう勉強していいか分からない方が多いのではないでしょうか。この記事では、資金管理こそトレードの本質である点を解説していきます。



1.資金管理=トレードそのもの

FXにおいて、「資金管理」が大切であることは、多くの方がなんとなく理解されていると思います。大抵のFXの解説書を読んでも、資金管理のことは出てきますし、少なくとも、資金管理は重要ではない、と書いてある本や、言っているプロはいないはずです。

ですが、資金管理について本当にしっかり解説されている本やWEBサイトなどは、かなり少ないのもまた現状です。

そして何より問題だと思うのが、資金管理がトレード手法と分離されて解釈されていることです。私が思うに、資金管理はトレードそのものです。相場を分析して、エントリーしたり、決済することと、お金のコントロールを分けて考えることがそもそもの間違いだと思っています。

FXのトレードは、安く買って高く売ったり、高く売って安く買い戻すことで利益を狙うものです。お金を直接的に取り扱う資産運用なのですから、マネーマネージメント=トレードと考えるべきです。そしてその方が、合理的、効果的な資産運用にずっと近づきます。

トレード技術、相場の分析術などを磨いてから資金管理を学ぶのではなく、最初から資金管理をセットにして、トレードの勉強や練習をしていきましょう。



2.利食いと損切りのバランス

トレードをするときに今から上がると思うから買う、下がると思うから売るのは間違っていませんが、そのあとの決済をどれくらいの値幅で行うかは非常に重要な部分です。

トレードの結末は値幅がプラスの勝ちトレード、値幅がマイナスの負けトレードのどちらかしかありませんが(同値撤退は除く)、その幅がどれくらいになるかで、トレードの総合成績はまったく違うものになっていきます。

利益確定が100pips、損切りが100pipsというような、利益:損失=1:1のトレードでは、勝率が50%を超えると、理論上はお金が増えていきます。これを基準に考えていきましょう。

利益:損失が2:1であれば、33%を上回る勝率でお金は増える計算になります。逆に1:2であれば、67%の勝率が求められます。

同じ通貨ペアを狙い、同じインジケーターを基準にエントリーや決済をするとしても、目標になる勝率が倍も違えば、それはもうまったく別のトレードであるといえます。

そして、さらに重要な点は、この利食いと損切りのバランスは、投資家側がコントロールできる点です(※1 相場環境変動時の取引プラットフォームのシステム障害や、スプレッドの拡大等のリスクは存在します)利益確定と損切りの水準が最初から常に決まっていれば、この比率(リスクリワードレシオと呼びます)は常に一定になるため、勝率の問題さえクリアすれば勝ちトレードを続けられるというわけです。これが資金管理の典型例です。



3.資金に対してどれくらいリスクを取るか

リスクリワードレシオとは別に、「1回のトレードでどれくらい負けても良い」という資金管理も、トレードの性質を大幅に左右します。

資金が10万円で、1回のトレードで2万円負けるトレードなら、5連敗で資金は全部なくなります。ものすごく投資が上手い人でも5連敗くらいはするものなので、このトレードはいつ退場してもおかしくない、死と隣り合わせの状態であるといえます。

対して、1回のトレードで1000円しか負けないトレードなら、100連敗することでようやく資金はゼロになります。普通に考えて100連敗するようなトレード手法というのはなかなかありませんし、途中で「このやり方はダメだな」と気付くはずなので、少なくとも簡単に退場しない、長く続けられるトレードであることは間違いありません。

そして既にお気づきの方もいると思いますが、1回のトレードの最大損失は、逆指値注文を駆使することで、事前に決められます(※1)。つまりこの部分も投資家の管理下にあるというわけです。



4.損切りの水準を事前に決めることから

今回は資金管理の概念を、かみ砕いて解説してきたわけですが、いかがだったでしょうか。

こういったトレードと一体化した資金管理を実践していくためには、事前に損切りの水準が決まっている状態でポジションを持つことが大前提です。

さらに、1回のトレードの損益がいくらになるか計算できるようになっておきましょう。これについでは次回以降しっかり解説しますが、今の時点では下の計算式を覚えておいてください。

1万通貨で1pipsの変動=100円の損益

※クロス円の場合

米ドル/円やユーロ/円など、日本円が絡んだ通貨ペアは、スプレッドなどの取引コストを除けば、この計算式で損益を計算できるようになります。



5.直近の相場から勝ちパターンを探る

私はFXで利益を出すために、勝ちパターンという考え方を提唱しています。

勝ちパターンは何かというと、あえて抽象的に書きますが、「相場の方から、おいしい局面なのでぜひエントリーしてください」とお願いされている状態のことです。

「ここでエントリーしたら勝てるかな?」という迷いは一切生じません。儲かって当然と判断できる形になっていることが、すなわち勝ちパターンです。

勝ちパターンを構成するものは、チャート分析やトレード手法だけではありません。資金管理、相場の地合、メンタルやマインドなど、全てが揃った状態こそ、勝ちパターンです。

ですが、現在のFXの業界では、チャート分析やトレード手法のみが追い求められているように感じます。

もちろんチャートや手法は大切なのですが、それらを単体で見るのではなく、それらを含んだ総合的な判断をしていくことが、FXを資産運用としてとらえていくベースになる考え方になります。

私が皆さんにお教えしている勝ちパターンは1〜10まであるのですが、その中でも一番簡単で、一番発生頻度が高い勝ちパターン1の実践例が以下にあるので、ぜひ一度ご覧になってください。非常にシンプルですが、効果は高いです。

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著者プロフィール
鹿子木健
鹿子木健
お金を扱う能力を高めるための普遍的な知恵を伝えることがライフワークとして、 2004年から個人投資家として活動。投資分野は、FXを中心に、不動産、株式、商品CFD、株価指数CFD、保険、暗号資産など多岐に渡る。 代表を務める株式会社メデュは、2020年5月に金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録が完了。現在、外国為替投資助言「FX UNLIMITED」、FX学習コミュニティ「勝ちパターンFXの学校」を提供中。