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2021/07/30
FX投資

GDP世界2位の中国人民元とは?人民元は安全なの?【Invest Naviチャンネル】

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経済が大きく発展している先進国通貨の中で、特にFX市場でトレードされている通貨を主要国通貨といいます。主要国通貨と呼ばれる国の通貨は、アメリカのドル、日本の円、イギリスのポンド、ドイツやフランスのユーロ、カナダのカナダドルといったGDP上位国が占めています。人民元を使用している中国はGDP世界2位の経済大国で、巨大な経済圏を持っています。しかしFX市場では元はマイナー通貨とされていて、大きな取引はありません。中国人民元とはどのような通貨なのか、基礎的な情報、政治や経済の状況、中国の経済指標で特に注目されている数字、人民元は本当に安全な通貨なのか詳しく見ていきましょう。



1.GDP世界第2位の人民元とは?

人民元の基礎的な取引時間オンショア人民元とオフショア人民元を紹介します。

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取引時間

人民元の動く時間は日本時間10時から18時までの間が中国の株式市場が動く時間で中国人や香港トレーダーを中心に値動きをする時間です。中国人民元の基準となる値は中国人民銀行が日本時間10時15分に発表し、毎日発表される値を基準に市場トレーダーはトレードしています。また中国の経済指標も10時から18時の間に発表されることが多く、政府からの発表や声明の多くもこの時間帯に行われることが多いです。人民元をトレードする参加者が多いため、市場が活発化するので人民元をトレードするには重要な時間です。また10時から18時の間以外の時間では、世界取引量が多いクロスドルやクロスユーロ、クロスポンドなどのクロスしている通貨のFX市場が活発化している21時ごろから2時までの時間帯は動きやすいです。

オンショア人民元とオフショア人民元の違いとは

人民元にはオンショア人民元とオフショア人民元があります。なぜ2つの人民元が生まれているかというと、中国本土のみで取引されていた人民元は、近年規制緩和が行われ香港市場でも取引されるようになりました。2つの人民元が生まれてしまったため、オンショア人民元が中国本土のみで流通し、オフショア人民元は香港市場を中心にFXなどでも流通しています。FX市場の値動きには、オンショア人民元とオフショア人民元の違いはそれほど意識してトレードする必要はありませんが、知っておくと中国人民元の仕組みを理解することができるため、覚えておくと便利です。

2.長期安定政権!現在の中国政治とは

中国のトップである習近平主席は在位8年と長い期間在位しています。2023年で5年間の任期が切れますが、2023年以降も習近平主席が在位し続けるのではないかとされています。理由は中国の主席は2期目に当たる5年間で次に主席となる後継者に鍛錬を重ね任期終了時とともに後継者にバトンタッチする方法を取ってきました。2018年に主席の任期期間を無期限とすることが決定したことや現在習近平主席の後を継ぐ後継者が生まれていないため、3期目も主席を続けるという見方が有力です。長期間在任することで安定した政治を行いやすいため、今後も安定するとされています。

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3.先進国の中で金利が高い!現在の金利は

中国の政策金利は2021年3月現在で4.35%と、世界の通貨でも高い数字を誇っています。主要国通貨として高い政策金利として有名なアメリカの政策金利は、現在0.25%、近年5年間の最大値の2019年の2.5%でした。オーストラリアの政策金利は近年5年間の最大値が2017年から2019年の前半の1.5%でした。2つの高いGDPの国家と比較して中国の政策金利は他の通貨と比較し高いことがわかります。
金利を主な主要通貨の金利と比較し高くできる理由は、日本や欧州といった主要国と比較し中国国内全体の景気がよいため高い金利を保つことができることです。市場はコロナウイルス感染拡大により人民元売りが進んだことや景気が後退したため金利も低下させるのではないかと思われましたが、コロナ前後ともに4.35%の金利で進み2020年後半から再び人民元買いが進んだことや景気が回復したため、中国は他の国と比較し金利が安定している通貨です。



4.市場の動きが活発化する!特に市場が動く3つの経済指標とは

中国の経済指標には特に発表後に大きな値動きをする3つの経済指標を紹介します。

国内経済がわかる!GDPとは

中国GDPは四半期の1月、4月、7月、10月の4回発表される数値です。GDPは国内総生産といい国内で生産された財とサービスの付加価値を測ることができる数値なため、経済の状況を見ることができます。
近年第三次チャイナショックが起きた際も数値が大きく下落したため、経済の動向をいち早く知ることができる数値として注目すべき最重要の経済指標です。中国政府が統計年鑑公表時等を発表する際に特に多いのですが、突然数値を予告なく改変することがあるため注意して動向を見守る必要があります。

製造業と非製造業の状態がわかる!国家統計局PMIとは

PMIとは、製造業と非製造業の2指数を発表する数値です。製造業と非製造業ともに国有企業が調査対象に入っていることが多い数値で、国内の核となる企業の動向を確認することができます。数値の見方は50を中間数値として50を上回ると景気が良好、下回ると景気が悪化というようにみます。中国は貿易黒字国で、各国の経済が落ちると輸出量が減少するため、製造業の数値が悪化すると中国全体の経済に直結することが多く注意深く見る必要がある数値です。

GDPの4割がわかる!固定資産投資とは

固定資産投資は都市部を対象として行なっている調査です。固定資本形成は中国GDPの約4割を占めているとされる巨大な項目です。四半期の経済成長率を予測するためにかなり重要な数値として注目が集まっています。前年比で公表される数値なため、プラスの数値が出ている場合景気拡大を示す数値となります。GDPの約半分を占める数値で都市部のみを対象としているため、経済の中心の都市部の経済状況を表す数字なため注目してみることで中国の経済状況がわかります。



5.人民元って安全なの?

人民元は経済が世界トップクラスなのに対しFXでは主要通貨にはなっていません。人民元は安全な通貨なのか、危険な通貨なのかを詳しく見ていきましょう。

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経済が安定している人民元が安全な理由2選

中国人民元が投資した方がいい安全な理由を2つ紹介します。

GDP世界第2位の経済力の強さ

中国はアメリカに次ぐ世界第2位の経済大国で、人民元の安全性を支えています。中国経済は貿易黒字を叩き出しており、アメリカや日本、ドイツといった先進国に多く輸出していて主に機械製品や雑製品だけで輸出の約70%、約170兆円規模の輸出額があります。輸出で黒字が出ているなどをはじめとして、多くの要因で中国のGDPは毎年成長している、このペースで進むと、2027年にはアメリカのGDPを抜く可能性があるとされています。2031年ごろに人口減少が加速するとみられており、少なくとも2031年までは現状経済成長を続けるという見方が強いです。
今後アメリカのGDPを抜くのか中国の経済力に注目することがおすすめです。

習近平主席政権が超長期政権になる可能性が高い

他の国と比較し長期政権を持続しやすい環境下にあります。アメリカや日本といった主要国の場合、アメリカや日本は4年後に訪れる任期終了後に必ず選挙が行われます。
中国の場合、主席在任期間は5年と明記されていますが、中国共産党の一党独裁となっているため2期10年務めることが慣例化しており、習近平主席を含む過去3代の主席は2期10年を務めています。しかし2018年2期10年という任期の設定を改正し、3期目以降も主席の座に着くことができる法律に改正され、習近平主席は3期目の主席を務めることができるルールが制定されました。このため習近平主席は3期目を務める可能性が高まり、更なる長期政権が見込まれるため安定した政権運営が行われる可能性が高いです。

やっぱり危険?人民元が危険な理由2選

中国人民元に投資するのが危険な理由を2つ紹介します。

予告なく起こる!経済指標の改変

中国の経済指標は、予告なしに数字が改変されることがあります。例えばアメリカをはじめとした主要国のGDP発表は毎月末ごとに速報、改定、確定の3回に渡り数値を改訂して正しい数値の発表を行います。しかし中国はGDP数値を予告なく突然改変するため、数値が変わり市場が動く可能性が高く値動きが想定することが難しいです。
なぜ中国が予告なく数値を改変しているのかという理由はよくわかりません。しかし多くの国は同じ方法で数値を発表していますが、中国では行っていないため都合の悪い数値だったのではないかなど様々な憶測を呼ぶためあまり印象の良い行動ではありません。
突然改変し市場が荒れる可能性があるため、投資するには少し注意して投資してください。

やっぱり信頼性がない?経済指標の信憑性

中国が発信する情報に信憑性があるのかないのか疑問に思っている人が多いことが、なかなかメジャー通貨になることができない理由の1つになっています。
経済指標は国家統計局が発表しますが、経済指標の数値を突然改変するなど都合の悪い情報を消しているようにみられても仕方がない面もあります。投資家の中には信憑性がないとみなしトレードすることを避けることも多く、投資判断することが難しいです。
もし投資判断に困る場合、投資を行う前に中国政府が発表する数値以外に、日本で中国の情報を確認、各国の中国に関する情報を照らし合わせるなどして裏取りし、情報の信憑性を確認することが大切です。



6.まとめ

中国人民元は世界第2位の経済大国中国の通貨です。人民元はGDPが高い国ですが、信憑性や指標の予告なしの改変といったことも起こる国でもあります。中国は高い金利と経済が強い、政権の長期化といった安定要素がある一方危険な面もたくさんあります。人民元のトレードを考えている方は安全な面と危険な面を比較してトレードしてください。

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