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2019/03/01
シストレ活用事例

山中康司のループイフダン戦略レポート(2019年3月号①)

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ループイフダン「2019年3月の戦略」

まず会場セミナーのお知らせです。

*ループイフダン会場セミナー(3月19日19:00〜)

これまで同様にレポートで示される戦略の考え方を直近戦略のレビューをしながらわかりやすく説明いたします。お時間の合う方はご参加いただければ幸いです。

それでは、早速3月の戦略について見ていましょう。

説明中に出て来る各レートは、斜線部分の「黄緑のライン」のレートとその上下の「ピンクのライン」のレートです。ピボット「緑点線のライン」(P)を中心に、上側の黄緑のラインを(R1)、上側のピンクのラインを(R2)と示し、下側の黄緑のラインを(S1)、下側のピンクのラインを(S2)と示しています。レートが見難い位置もありますが、すべて等間隔となっていますので簡単に計算できると思います。

また、それぞれの月においてS2以下がゾーン1、S2〜S1がゾーン2、S1〜Pがゾーン3、P〜R1がゾーン4、R1〜R2がゾーン5、R2以上がゾーン6を示しています。

(詳細は『確率を味方につけるループイフダン戦略』をご参照ください。)



●ドル円

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2月のレンジ=始値108.86、高値111.50、安値108.73、終値111.40

2月は比較的静かな値動きの日が多く、18日の週は週間レンジがわずか50銭に留まり、これは過去20年で2番目に狭い値幅の週間レンジ(ちなみに週間最小値幅は37銭)となりました。全般に低調な動きが多かったものの1か月を振り返ってみると月初安値の月末高値とほぼ一貫した円安相場となっています。材料的には米中通商協議の進展期待によるリスクオンの株高と円安でしたが、既に年初来安値(104.90)から6円60銭のドル上昇となっていて、3月は期末に向けて調整が入る可能性があるのではないか、と個人的には考えています。

2月は売り戦略「S25」での運用を行いましたが、運用STOPとなるR1に到達しましたので月末時点まで既存ポジションのみでの運用を行いました。3月の戦略も「S25」となるため、2月末時点での既存ポジション5単位は継続運用、新たに5単位の「S25」を追加運用することで、最大ポジション数を10とします。現時点で-107,068円の含み損がありますが下げ局面での買い戻しを待っている状態です。また2月の確定損益は月中時点から2つのポジションが損切設定に引っかかり-128,152円の損失となっています。

ゾーンの組み合わせ(黄色)=2月終値ゾーン5、2月始値ゾーン4

5で引けて4で始まるパターンは、もみあいを想定した逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Sタイプ」、3月も「S25」がおすすめ戦略となります。

3月始値がR1に近いため1つずつ水準をずらします。ドル安が進み110.54(P)に到達した場合、いったん売りポジションを全て利食い、月末まで「B25」に買い転換することとします。ただし、その場合は111.92(R1)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して113.31(R2)以上のドル高となった場合には運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。また買い転換した後に109.16(S1)以下のドル安となった場合も、運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。

当レポートでは1万通貨を「S25」、最大ポジション数5で111.715から開始、既存ポジション継続分と合わせ最大ポジション数10で運用します。



●ユーロ円

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2月のレンジ=始値124.61、高値126.91、安値124.18、終値126.67

2月のユーロ円は月前半は欧州景気の減速懸念を背景としたユーロ売り、月後半はポンド買いに引っ張られてのユーロ高に加えドル円の上昇と1か月を振り返ると上下しつつも緩やかな上昇トレンドを継続した月となりました。欧州景気やブレグジットの不透明感等、本来いであれば売り材料のほうが多いのですが、そうした中でポンの買い戻しが強まったことがユーロ上昇の主要因になったようです。

ユーロ円は、1月からの継続ポジション「S40」が1単位、2月の追加ポジション「S40」を最大9単位として運用してきました。2月末終値でR1に到達していますが、3月の戦略もS40となりますので、2月からの中の見直し時点で1単位の売りが残っていたため「S40」を最大ポジション数9で運用していました。その後は上記の通りでもみあいを続けていましたので、月末時点に至るまで戦略を見直す水準には到達していません。また2月の戦略も「S40」となるため、そのまま運用を継続します。2月末時点での売りポジションは9単位、-168,269円の含み損がありますが下げ局面での買い戻しを待っている状態です。また2月の確定損益は+28,119円の利益となっています。

ゾーンの組み合わせ(黄色)=2月終値ゾーン5、3月始値ゾーン4

5で引けて4で始まるパターンは、もみあいを想定した逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Sタイプ」、3月も「S40」がおすすめ戦略となります。

3月始値がR1に近いため1つずつ水準をずらします。ユーロ安が進み125.92(P)に到達した場合、いったん売りポジションを全て利食い、月末まで「B40」に買い転換することとします。ただし、その場合は127.28(R1)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して128.64(R2)以上のユーロ高となった場合には運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。また買い転換した後に124.55(S1)以下のドル安となった場合も、運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。

当レポートでは1万通貨を「S40」、最大ポジション数9で2月からの継続運用とします。最大ポジション数が1少ないですが、大きな違いは無いため今月はそのまま9とします。



●ポンド円

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2月のレンジ=始値142.70、高値148.27、安値141.02、終値147.71

 

2月のポンド円はブレグジット協議の進展が見られない中で時間ばかりが経過し、現状では3月29日に離脱期限が延期され、英国とEU間とで合意に向けての継続協議が行われる公算が高い状態です。2月前半は不透明感漂うブレグジット協議を材料に上値が重たい展開となっていましたが、後半は決して好材料とは思えませんが期限延期を材料にポンド買いが進みました。そうした中でユーロポンドのクロスを筆頭にポンド関連のチャートが軒並みテクニカルなポイントを抜けたことからポンドが大きく買い戻される展開となりました。

2月はリスク増大を考慮し「S50」で最大ポジション数を5と半減し(経緯は前回のレポートを参照)運用を行っていました。2月27日の終値で運用STOPの水準に到達し3単位のポジションを残して運用STOPとしました。3月の戦略も「S50」ですので、本来ならば最大ポジション数2で追加運用となるのですが、こうなると最大数3と2のそれぞれ最初のポジションが頻?にそれぞれの損切設定(1.5円と1円)に引っかかることとなり、本来の戦略とは異なる運用になってしまいます。

そこで、これまでの含み損をいったん全て確定、新たに3月1日に最大ポジション数5として現行水準から始めることとしました。2月の確定損益は-259,174円の損失となっていますが、これは上記の最大ポジション数の影響もあります(2月後半の追加ポジションが3でした)。

最近のポンド円の変調を考慮し、ポジション数を半減して当レポートではポジションを継続していきますが、引き続きブレグジットの不透明感が強いことから、ポンド円に関しては当面運用しないことが最も安全であると考えています。つまり、運用ポートフォリオから外すことが推奨されますが、運用を行う場合には以下の方針となります。これは、あくまでも参考方針として読んでいただければと思います。

ゾーンの組み合わせ(黄色)=2月終値ゾーン5、3月始値ゾーン4

5で引けて4で始まるパターンは、もみあいを想定した逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Sタイプ」、3月は「S50」がおすすめ戦略となります。

3月始値がR1に近いため1つずつ水準をずらします。ポンド安が進み145.66(P)に到達した場合、いったん売りポジションを全て利食い、月末まで「B50」に買い転換することとします。ただし、その場合は149.29(R1)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して152.92(R2)以上のポンド高となった場合には運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。また買い転換した後に142.04(S1)以下のポンド安となった場合も、運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。

当レポートでは「S50」を1万通貨単位、最大ポジション数5で148.025から運用開始しました。



●豪ドル円

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2月のレンジ=始値79.16、高値79.84、安値77.44、終値79.05

 

2月の豪ドル円は上下をはさみつつも横方向のもみあい相場となりました。その中でも比較的大きな陰線が2か所ありますが、6日の下げは豪中銀総裁が次回の金融政策は上げも下げもあり得ると発言したことによる豪ドル売り、21日の下げは中国が豪州産石炭を禁輸との報道(後に否定)による豪ドル売りでした。しかし、どちらもその後は戻す動きとなり、ベースとしては米中通商協議進展期待が下支え要因となっていたと考えられます。

2月はSタイプを考え「S20」での運用を続けましたが、もみあいのため戦略を見直す水準には到達しませんでした。また3月の戦略も「S20」となるため、そのまま運用を継続します。2月末時点での売りポジションは7単位、-43,722円の含み損がありますが下げ局面での買い戻しを待っている状態です。また2月の確定損益は、損切設定に引っかかったポジションもあったため、-8,652円の損失となっています。

ゾーンの組み合わせ(黄色)=2月終値ゾーン4、2月始値ゾーン4

3で引けて4で始まるパターンは、もみあいを想定した逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Sタイプ」、3月も「S20」がおすすめ戦略となります。

豪ドル安が進み77.57(S1)に到達した場合、いったん売りポジションを全て利食い、月末まで「B20」に買い転換することとします。ただし、その場合は78.78(P)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して79.98(R1)以上の豪ドル高となった場合には運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。また買い転換した後に76.37(S2)以下の豪ドル安となった場合も、運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。

当レポートでは「S20」を1万通貨単位、最大ポジション数10で1月から継続運用しています。



●ユーロドル

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2月のレンジ=始値1.1447、高値1.1489、安値1.1234、終値1.1371

 

2月のユーロは前半は欧州の景気減速懸念による売り、後半はポンド買い戻しに引っ張られての買い戻しとなりましたが、1.13台を中心として1.12台では相変わらず買いオーダーが並んでいて、いっぽうで1.14台では売りオーダーもあるという状況でした。ブレグジット協議の進展が見られない中でのポンド買いはファンダメンタル的にはやや理解しにくい面も残りますが、ユーロの後半の買い戻しも同様にファンダメンタルからはやや乖離した動きと言えます。

2月の戦略は「S40」でスタートしましたが、S1に到達したため「B40」へと買い転換、その後月末までどの水準にも到達していません。3月の戦略が「S40」となりますので、既存ポジションは全て決済、2月の最終損益は+27,647円の利益となりました。

ゾーンの組み合わせ(黄色)=2月終値ゾーン3、3月始値ゾーン4

4で引けて4で始まるパターンは、売り戦略を想定したシナリオとなります。タイプとしては「Sタイプ」、2月は「S40」がおすすめ戦略となります。

ユーロ安が進行し1.1237(S1)に到達した場合、売りポジションを全て利食い月末まで「B40」に買い転換します。ただし、その場合は1.1364(P)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して1.1492(R1)以上のユーロ高となった場合、また買い転換した後に1.1110(S2)以下のユーロ安となった場合には、月末まで既存ポジションのみの運用とします。



●スイス円(チャートのみ)

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ゾーンの組み合わせ(黄色)=2月終値ゾーン5、3月始値ゾーン4?????? 「S40」

 *3月始値がR1に近いため、各水準をひとつずつ上にシフト



●ランド円(チャートのみ)

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ゾーンの組み合わせ(黄色)=1月終値ゾーン4、2月始値ゾーン3?????? 「B50」



●トルコリラ円(チャートのみ)

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ゾーンの組み合わせ(黄色)=2月終値ゾーン4、3月始値ゾーン3?????? 「B50」



●メキシコペソ円(チャートのみ)

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ゾーンの組み合わせ(黄色)=2月終値ゾーン4、3月始値ゾーン4?????? 「S50」



●NZドル米ドル(チャートのみ)

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ゾーンの組み合わせ(黄色)=1月終値ゾーン3、2月始値ゾーン3?????? 「B40」



●豪ドルNZドル(チャートのみ)

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ゾーンの組み合わせ(黄色)=2月終値ゾーン3、3月始値ゾーン3?????? 「B40」



【参考】

フィボナッチ・ピボットをもっと詳しく

◆山中康司の確率を味方につけるループイフダン戦略とは?

ピボットをもっと詳しく

◆テクニカル解説集 ピボット|アイネット証券



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著者プロフィール
山中康司
山中康司
1982年アメリカ銀行入行、1989年バイスプレジデント、1993年プロプライエタリー・マネージャー。1997年日興証券入社、1999年日興シティ信託銀行為替資金部次長。2002年アセンダント社設立・取締役。テクニカル分析と独自のサイクル分析を融合させたトレンド分析には定評がある。ループイフダン関連書籍『マンガでわかる FXの新常識ループ・イフダンでらくらく稼ぐ』を監修。