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2018/10/15
シストレ活用事例

山中康司のループイフダン戦略レポート(2018年10月号②)

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ループイフダン「2018年10月の戦略」月中レビュー

10月1日に示した各通貨ペアの戦略と現時点における状況を見ていきます。

?説明中に出て来る各レートは、斜線部分の「黄緑のライン」のレートとその上下の「ピンクのライン」のレートです。ピボット「緑点線のライン」(P)を中心に、上側の黄緑のラインを(R1)、上側のピンクのラインを(R2)と示し、下側の黄緑のラインを(S1)、下側のピンクのラインを(S2)と示しています。

また、それぞれの月においてS2以下がゾーン1、S2〜S1がゾーン2、S1〜Pがゾーン3、P〜R1がゾーン4、R1〜R2がゾーン5、R2以上がゾーン6を示しています。

(詳細は『確率を味方につけるループイフダン戦略』をご参照ください。)



●ドル円

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10月15日までのレンジ=111.83〜114.55

?10月前半は9月末に出た実需のドル買いやFOMC利上げによる日米金利差拡大といった材料が株高とともにドル買いを強める結果となり、一時114円台半ばまで上伸しましたが、NYダウが2月以来の急落となったことから急速にリスクオフへと傾き、111円台を示現して月前半を折り返しました。

?10月の戦略は順張りのBタイプを考え「B25」で1万通貨単位、最大ポジション数10で運用を開始しました。月初の水準がR1に近かったため、1日レポートの通り運用STOP水準はR2なのですが、何を勘違いしたのか3日にR1で運用STOPとしてしまい、しかも勘違いならば売りに転じなければならないのですが、何故かその反対サイドの注文も入れておらず10月前半のドル円は全く戦略がワーク出来なかった状態にしてしまいました。本来ならば10回ほどの確定利益と7単位ほどの含み損があるポジションがある状況で折り返すはずですが、2回の確定利益5,000円と気づいて修正してからのポジションが1単位(含み損益ほぼゼロ)となってしまいました。正しい損益報告が出来ず申し訳ありません。

?以前、豪ドル円で操作ミスから失敗したことがあったので、最新の注意を払っているはずなのですが、今年に入ってから2度目のミスです。ドル円に関しては、上記の確定利益も除外し、10月15日以降のループイフダンの結果のみを月末に報告することにさせていただきます。このような勘違いによる操作は、その結果がプラスでもマイナスでもあってはいけないことですが、どうしても稀に起こしてしまいます。

?仮に、間違いに気づいたらどうするかですが、個人的な経験から言えば「誤ったポジションは気づいた段階で即時に決済し、その時点で正しい方向のポジションを取り直すこと」が最善であると考えています。今月は思わぬ経験談を話すことになってしまいましたが、実はポンド円でも別のミスをやらかしています。こちらはポンド円の項目で説明させていただきます。



●ユーロ円

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10月15日までのレンジ=129.25〜132.46

?10月前半はユーロ特有の売り材料として、ブレグジット協議の遅れ、イタリアの財政規律問題、さらにNYダウの急落が重なり月初からじり安の展開を続けています。昨日はドイツバイエルン州で与党CSU(CDUと同会派)が大敗したこともユーロにとっては悪材料となります。15日にはイタリアの予算案提出もありますが、月後半もユーロ安材料と米国株式市場の懸念によるリスクオフとで上値の重たい展開を継続いしやすい状況と言えます。

?10月の戦略は「S40」での運用を開始していますが、前月からの継続ポジションも残っていたため、今月は最大ポジションを5単位に減らしての運用です。現時点でのポジションは前月からの分も合わせて3単位、763円の含み損にまで回復しています。またここまでの確定損益は94,015円の利益となっています。



●ポンド円

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10月15日までのレンジ=146.67〜149.51

?10月前半のポンド円は、ポンド円にしてはかなり狭い値幅で方向感がはっきりしない展開が続きました。ユーロ円と比べてもポンドの下げは少なかったということがわかりますが、これはブレグジット協議の遅れを棚上げして、欧州内の悪材料にばかり視点が集まり、ユーロポンドの欧州通貨クロスで買いが出たことによる影響が大きかったと言えます。10月中にはブレグジットの合意が見えるのではといった楽観的な思惑が広がった結果ですが、この週末には改めて何も進んでいない状況が露見し、週明けは窓を空けて下げて始まるという折り返しとなりました。

?10月は「S50」で運用を開始しているのですが、1日レポートをお読みになるとわかるように「9月からB50での継続運用」と当初の戦略を書き間違えています。10月はミスを重ねて申し訳ありませんが、こちらは最後の行を書き間違えていて、実際には正しく「S50」で運用を開始しています。原稿を入稿する際に、書いた内容もチェックしているのですが、見落としていたようです。重ねてお詫び申し上げます。申し訳ありません。

?結果としては本来通りの運用がなされていますので、現時点でのポジションは1単位、1,790円の含み損となっていますが下降局面での買戻しを待っている状態となっています。またここまでの確定損益は69,132円の利益となっています。



●豪ドル円

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10月15日までのレンジ=79.06〜82.48

?10月前半の豪ドルは中国の景気鈍化による豪ドル売りと、NYダウの急落によるリスクオフの円買いとが重なる月初から売りが強まり、先月の上昇分を失う値動きとなりました。長期的に見るとどうも豪ドル円はレンジ内のもみあいに回帰する傾向がますます強まっているように思います。ループイフダンの戦略的にはBタイプ、Sタイプともワークしやすいため、望ましい動きではありますが、今後の中国の状況を考えると最終的には下抜けリスクの方が高いかもしれません。

?10月の戦略は、戻り売りを考えた「S20」でスタートしましたが、10日にS1(79.19)に到達したため、売りポジションを閉じて「B20」へと買い転換しています。現時点でのポジションは3単位、8,723円の含み損となっていますが上昇局面での売り直しを待っている状態となっています。またここまでの確定損益は63,183円の利益となっています。



●ユーロドル

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10月15日までのレンジ=1.1432〜1.1625

?10月前半のユーロドルは当初は欧州内の悪材料、主にイタリアの予算案がEUの財政規律に反しているとの懸念から売りが先行しました。ブレグジット問題も悪材料でしたが、10月上旬はユーロポンドの売りが出たこともあって、ブレグジットは材料ではあるものの相場への影響は限定的であったようです。その後はNYダウ急落の動きからドル売りとなり、ユーロドルは買い戻される動きとなりました。

?10月の戦略は「B40」での運用を開始しましたが、1.1503(S1)以下のユーロ安となったために運用STOPとし、既存ポジションのみで運用を継続しています。現時点でのポジションは1単位、6,887円の含み損となっていますが上昇局面での売り直しを待っている状態となっています。またここまでの確定損益は20,773円の利益となっています。



?今月はドル円の発注ミスで実際の運用結果が示せなかったこと、ポンド円の記載ミスがあり誤解を与えた可能性が高かったこと、2つのミスをしてしまいました。ミスは100%なくせるものではありませんが、次回以降気を引き締めていきますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。



【参考】

フィボナッチ・ピボットをもっと詳しく

◆山中康司の確率を味方につけるループイフダン戦略とは?

ピボットをもっと詳しく

◆テクニカル解説集 ピボット|アイネット証券



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著者プロフィール
山中康司
山中康司
1982年アメリカ銀行入行、1989年バイスプレジデント、1993年プロプライエタリー・マネージャー。1997年日興証券入社、1999年日興シティ信託銀行為替資金部次長。2002年アセンダント社設立・取締役。テクニカル分析と独自のサイクル分析を融合させたトレンド分析には定評がある。ループイフダン関連書籍『マンガでわかる FXの新常識ループ・イフダンでらくらく稼ぐ』を監修。