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相場で勝つためには普段から為替、株価、金利に関心を持っておきましょう【鹿子木健】
為替や株価の相場は、経済の状況や金融政策と密接に関係しており、景気の良し悪しや金利変更などで大きく動くことも多々あります。
そのため、投資で利益を出すには、普段から経済や金融について関心を持っておかなければいけません。
もし、それらについて何ひとつ分からないままだと、思わぬ相場の動きで損失を負ってしまうリスクがあります。
今回は投資で勝つために、普段から為替、株価、金利などの動きをウォッチする重要性について解説していきます。
1.まずは為替市場と株式市場に注目しましょう
投資で成功するために特に関心を持つべきは、外国為替市場と株式市場の動向です。
まず、世界各国の経済状況を把握するためにも、外国為替市場の動向は注視しておきましょう。
為替レートによって、各国の経済状況は変化します。例えば、日本の場合だと、円高になれば外国の製品を安く買えるため、輸入企業が好調になりやすいです。一方で、外国から見ると、日本製品の価格が高くなるので買われにくくなり、輸出企業は苦戦しやすくなります。
反対に、円安になれば日本製品が安価になって買われやすくなるので輸出企業が好調になりやすく、反対に外国製品が高くなるため、輸入企業は業績が悪化する可能性が出てきます。
そして、円安になれば外国製品を原材料としている日本国内の物の価格も上昇しやすくなります。
為替レートの変動は、その国の物価や経済状況に影響を与えるため注目しておくべきです。
次に株式市場の動向も重要です。基本的に成長している企業の株価は上がりやすい傾向を持っています。つまり、多くの企業の株価が上昇している=その国の経済は好調だと考えられます。
個別銘柄を全てチェックするのは大変なので、日経平均株価やNYダウ、S&P500といった株価指数をチェックしましょう。
株価指数が上昇している国の経済は堅調、反対に下落が続いている国は経済が悪化傾向にあると考えられます。
外国為替市場と株式市場の動向をチェックすることで経済状況を把握でき、より良い投資先を判断しやすくなります。
2.金利動向も要チェック
各国の金利動向も重要です。金利は国家の金融政策の方向性を示し、その国のマネーの流動性の指標になります。
金利には短期金利と長期金利がありますが、短期金利の代表格とも言えるのが中央銀行が決定する政策金利です。
政策金利は国家の景気を判断する材料になります。中央銀行は景気が過熱し、インフレ傾向が強くなると政策金利を引き上げ、過度なインフレを防ぎます。反対に、景気が悪くなると政策金利を引き下げることで景気回復を図ります。
そのため、中央銀行が利下げする動きを見せると株価が上昇しやすく、反対に利上げする動きを見せると株価は下落しやすくなります。
また、通貨にも影響を与えます。利下げした国は通貨安に動きやすく、利上げした国は通貨高になりやすいです。
そして、債券価格も金利動向で上下します。金利が上昇すると債券価格は下落しやすく、金利が低下すると債券価格は上昇しやすくなります。
そして、金利動向はローンなどの返済額に関わるため、不動産にも影響を与えます。
金利の動きはさまざまな投資商品に影響を与えるため、投資家として注視しておくべきです。
3.常に金融や経済の勉強は続けましょう
投資で成功するには金融や経済の知識を身に付けましょう。
知識がないまま取引をするのは投資ではなくギャンブルです。今がどのような経済状況かも理解できず、相場は今後どの方向に動くのか見当もつかない状況で取引をするのは、航海方法を知らず、GPSや地図も持たずに世界一周を目指して太平洋に繰り出すのと同じです。
為替、株式、金利の3つの動きを把握することで、以下のことが分かるようになります。
・今が投資を始めても良いタイミングか、そうではないのか
・どんな産業・業種が今後伸びそうなのか
・どの投資対象を選択すれば良いのか
・どの国や地域に投資したら良いのか
・投資の出口はどのタイミングが良いか
もちろん、予想した方向に必ず相場が動くとは限りません。しかし、金融や経済の知識を身につけることで、投資に有利になることは間違いありません。
チャートだけを見続けるのではなく、世の中の経済や金融にも目を配ってみてください。
【注意事項】
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