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2021/02/15
シストレ活用事例

2021年の新興国通貨の為替見通しについて【お金マン】

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高金利通貨として、スワップポイント狙いでの投資で人気を博していた新興国通貨。

値動きが激しく安定性には欠けていますが、キャピタルゲインとスワップポイントによるインカムゲインの両方を狙える点は魅力的です。

一言で新興国通貨といっても、

  • トルコリラ
  • 南アフリカランド
  • メキシコペソ
  • ブラジルレアル
など、様々な国の通貨があります。
新興国通貨に投資するのであれば、それぞれの経済状況やリスク要因、為替動向について理解した上で投資する事が大切です。
今回の記事では、
  • 南アフリカランドの特徴と2021年為替予測
  • トルコリラの特徴と2021年為替予測
  • メキシコペソの特徴と2021年為替予測

について解説していきます。



南アフリカランドの特徴と2021年為替予測

南アフリカ経済の最大の特徴は、何と言っても豊富な資源があることです。

金やダイヤモンド、プラチナなどの鉱物資産に恵まれており、特に金の埋蔵量は世界有数の鉱物大国なのです。

また、GDP世界2位の中国が最大の貿易相手ということもあり、中国の経済が拡大すればするほど、南アフリカも潤う、という経済構造になっています。

このような構造になっている南アフリカですが、地表にあらわれている鉱物は既に枯渇しているので、地下数千メートルの鉱脈から採掘しています。

過酷な環境での労働を強いられるため、たびたび労働者からのストライキが起こされており、給与の上昇圧力が常に存在します。

そのため、南アフリカでは恒常的にインフレ傾向にあり、インフレを抑制するために金利を高い水準で維持する必要があるのです。

そのため、スワップポイントが魅力的な通貨になっています。

南アフリカランドの直近1年間の値動きは下記のチャートになります。

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昨年は新型コロナウィルスの感染拡大によるリスクオフ相場が春先まで続き、20204月〜5月に年初来安値の1南アフリカランド=5.593円になりました。

年初来安値をつけてからは、投資家心理が和らいだことから再び上昇トレンドになり、現在は1南アフリカランド=7.08円台にまで回復していきています。

しかし、今後の見通しについては、明るい材料が少ないのも事実です。

南アフリカランドをはじめ新興国通貨はリスク資産としてみなされています。

米国株をはじめ、年末にかけて史上最高値が更新されるほどリスクオン相場になっていますが、利益確定売りなどが入り米国株の勢いがなくなってくると、そのしわよせとしてリスク資産である新興国通貨も売られやすい展開になります。

また、政策金利も、昨年のコロナウィルスに伴う経済刺激策の1つとして4.25%→3.5%へ引き下げられました。

スワップポイント狙いで投資をしていた方にとっては魅力がさがる為、売りの材料になっています。

ただ、昨年の1南アフリカランド=5.593円になるほど売られ過ぎる可能性は高くないので、1南アフリカランド=6~7.5円程度で推移する展開が想定されます。



トルコリラの特徴と2021年為替予測

欧州とアジアにまたがり、中東とも隣接したところに位置するトルコは、若年層の人口が多く、将来的な労働力人口が豊富な国です。

観光業もさかんで、多くの旅行者がトルコを訪れており、活気がある国です。

また土地も広く資源を多く有している点も特徴の1つです。

トルコリラについて言えば、最大の魅力は政策金利の高さです。

2019年夏ごろから20208月ごろまでは、中東との地政学リスクや新型コロナウィルスによる景気低迷の影響から金利が24→8.25%まで引き下げられましたが、20201月時点では17%まで金利が再度引き上げられています。

このように、トルコリラは他の新興国通貨と比較しても高い水準の政策金利になっているので、スワップポイント狙いの投資をする方には魅力的に映る通貨です。

一方で、トルコは慢性的な経常赤字国であり、海外からの資金流入が依存する経済構造になっています。

また隣国に中東各国が位置しており、中国にも近い地理的な要素もあるので、政治リスクの影響を受けやすい国でもあります。

2018年に米中の関係性が急激に冷え込んだ時期がありましたが、戦争を含めた政治的なリスクが生じた際には、トルコリラはかなりの勢いで売られたため、一気に通貨安が進みました。

このように、世界情勢に大きな影響を受けやすい点には注意する必要があります。

トルコリラの直近1年間の動きは下記のチャートになります。

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2020年においては、年間通じて下降トレンドが続いていました。

新型コロナウィルスの世界的な感染を受け、グローバル資金に依存するトルコリラにとっては大きな打撃となり、このような結果になっています。

観光産業がさかんであるため、昨年の人の移動に制限がかかってしまうと、経済に大きなマイナスの影響がもたらされてしまいます。

経済刺激策として政策金利を引き下げ続けたことも、売り圧力としてトルコリラに影響を与えました。

2021年においても、中長期的に下降トレンドである可能性が高い、と想定しています。

景気刺激策として金利を引き下げていますが、もともとトルコはインフレ率の非常に高い国です。

インフレ率の高い通貨は売られやすい傾向にあるので、トルコリラは経済構造上売り圧力が常にかかっている状態です。

また、先程述べましたが慢性的に経常赤字が続いている国であるため、海外からの資金流入に頼らないといけない部分があります。

その一方で、米国と中国との「新冷戦」状態は継続しており、政治的リスクも高いです。

昨年バイデン氏がアメリカの新大統領として就任しましたが、バイデン氏が打ち出す対中東の方針はまだ固まっていない状態です。

これらの状況から、買いになる材料が少なく売り材料が多いため、下降トレンドは当面継続する、と考えます。

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メキシコペソの特徴と2021年為替予測

メキシコは北アメリカの南部に位置する中南米を代表する新興国の1つで、中南米の中ではブラジルに次いで経済規模の大きい国です。

銀などの鉱物資産が豊富で、隣接するメキシコ湾では石油や天然ガスが産出される、いわゆる資源国通貨です。

隣接しているアメリカが最大の貿易相手であり、輸出全体の約8割、輸入全体の約5割がアメリカとの取引です。

そのためアメリカの景気や金融市場動向がメキシコペソに大きな影響を与えます。

そのような特徴を持つメキシコですが、メキシコペソ投資の大きなメリットは政策金利の高さです。

トルコリラほどの高金利ではないですが、現時点で4.00%と、他国の通貨と比較して高水準を誇ります。

また、現時点での相場は1メキシコペソ=5円前後と非常に安価な点も魅力になります。

投資額が安価ですむので、初心者の方でも取っつきやすい通貨になります。

2020年のメキシコペソの為替の動きは下記のチャートのようになります。

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新型コロナウィルスの世界的感染拡大を背景に3月にはメキシコペソの歴史的な安値圏内にまで下がりました。

その後はリスクオフからの反発により、再び上昇トレンドに回帰しました。

また、米国大統領選挙によりバイデン氏が当選したことにより、トランプ氏よりもメキシコに対する政策方針がマイルドになる見通しである点も、安心材料になっていました。

2021年の相場見通しについては、他の新興国通貨と比較するとポジティブな見通しです。

理由は以下の3つです。

  1. アメリカ経済・株式市場の堅調さ
  2. 世界的な利下げの中、利下げを行なわない金融方針
  3. 足元の原油価格の安定
アメリカ経済の影響を大きく受けるメキシコは、アメリカ経済や株価が堅調に推移すれば、メキシコペソも連動して買われる傾向にあります。

また、世界的に利下げが行われている中、メキシコペソは4%代のまま推移しています。

トルコリラなど新興国通貨をはじめ大きく利下げをしている中、メキシコペソは金利水準を維持しているので、相対的に買われる可能性が高いです。

足元の原油価格が安定している点も安心材料です。

メキシコ経済は資源国であるため、原油価格の影響を大きく受けます。

現状、原油価格が安定しているため、新興国通貨の中では安心感があります。

1メキシコペソ=5円〜6円程度で推移する見通しです。

直近高値が1メキシコペソ=6.01円のため、この節目のラインを突破すれば更なる上昇が見込めます。



まとめ

今回の記事では、代表的な新興国通貨である南アフリカランド、トルコリラ、メキシコペソの特徴や経済構造、2020年の為替の動きと21年の相場見通しについて解説していきました。

新興国通貨は値動きが荒くリスクは高いですが、政策金利が先進国通貨と比較して高く、スワップポイントによる利益を狙える通貨です。

一方で、メキシコペソを除いて新興国通貨は足元の見通しは明るい材料が多くないので、投資をするのであれば動向を注視しながら行う必要があります。

現時点では安値圏内ではあるものの、中長期的な上昇余地は限られているので、安いタイミングで仕込んで、レンジの上限付近になったら売る、といった形での運用をオススメします。

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著者プロフィール
お金マン
お金マン

2017年の仮想通貨バブルで投資の世界に参入。資産運用のためスワップポイント、自動売買に惹かれFXを開始。現在はスワップポイント等に限らず、レバレッジ取引、自動売買botの自作など、幅広くFXをしています。