ボラティリティ（変動の大きさ）を理解することが、トレンド見極めの第一歩です。変動する状態がどの程度大きいかを考えましょう。

ボラティリティ＝予測変動率と訳されることが多い用語ですが、この変動の程度を考えることを前回の記事ではお伝えしていました。つまり、FXにおいて価格軸、Y軸の変動の幅が大きくなるときに大暴騰や、大暴落が起きますので、この変動の幅が大きくなる場合を見極めることが大変重要でした。この変動の幅がどの程度の大きさになるかを見極めるには、変動の幅ができるために必要な相場のエネルギー量を見積もることが重要です。見積もりのためには、チャートの横軸、X軸、時間軸を見つめ、横軸の時間軸が長い間推移しており、その長い時間の中で、縦軸があまり変化がなかった場合に、エネルギーが蓄積されていくことを知る必要があります。このエネルギー蓄積が、次のトレンドを形作る燃料として出てきます。燃料がたくさんたまっていれば、次の相場変動も大きな変動があり得ますし、トレンドとしてチャートが作られていきますし、燃料がそれほどなければ、相場変動はそれほど大きくならず、トレンドではなく、単純な反発となる可能性が高くなります。単純な反発が繰り返される＝ある一定の幅で値が動く状態=レンジの状態を作ることを先読みすることもできます。このようにボラティリティを理解することが、トレンドかレンジかを見極める第一歩となります。変動する状態がトレンドまで動くのか、レンジに収まるのかを考え、ボラティリティを感じていきます。

ボラティリティを感じた後はどちらに吹き飛ぶかです。トレンドの見極めに入ります。

これができるとFXのほぼすべてが、問題なくできてしまうのですが、損切をし続ける勇気があるのであれば、可能ではあります。つまり、ひたすら毎日順張りです。利益が乗ったほうを活かし、利益が少ないほうを切る。この流れをずっと行っていけば、理論上はトレンドを追うことができ、そのトレンドは利益が乗った形で追い続けることができます。ただし、このトレンドの追い方は、何度も何度も損切が必要となりますので、精神的に耐えらえるかどうかが不明瞭です。人は損切をすることが大変苦手な生き物ですし、損切は積み重なるとかなり大きな損となっていきます。であるならば、損切をせずに行うのが一番となりますので、狙いすましたトレンド読み切り方法が重要となります。その方法はいくつか手法がありますが、大きく二つの手法があります。①トレンドフォローによるトレンド読み切りと、②持ち合いレンジの収束からのブレイクトレンドです。

トレンドフォローによりトレンドを読み切る方法が一つ目トレンド見極め方法です。

トレンドフォローによるトレンドを読み切る方法は、トレンドが起きたあと、一度押し目という形で押して、再度トレンドの方向に戻っていく状態があります。つまり英語のNのような形をとります。上方向のトレンドですと、上にまずは上がり、少し下に押して、再度上に上がっていく、そして下に押した分を取り戻すとＮの状態になります。このNの最初の一番高い値を超えると、前回のトレンドがそのまま続き、下向きのトレンドが一瞬できたが、そのトレンドがキャンセルされたということをつかむことができます。このトレンド手法はかなりの確率で当たりますので、トレンドからトレンドへ動く流れをつかみ切ることができます。また2回目のトレンドによる上方向へのチャート上昇は、大変重要であり、Nの形の上を超えたタイミングでポジションを持てば、さらに上に上がっていく上昇圧力で、利益が出やすい形をとることができます。これがトレンドフォローによりトレンドを読む方法です。大変重宝しています。

二つ目は、レンジの収束からブレイクを見極める方法で、両方法を使いこなせばFXは上達します。

この方法も極めてよく出てきます。つまり高値と安値がだんだんと一定の値に収束していくタイミングです。三角持ち合いなどといいますが、三角持ち合いは、きれいな三角形を描くことが多いため、三角形の両辺ができてきたところで、両建てを仕掛ければ、両方共利益が出る可能性が高まります。またそのまま、1点に収束した場合は、その収束点から、三角形どちらかの辺を突き破った際に、一気にあたらしいトレンドが出る可能性があります。この方法は、レンジの収束からエネルギーの蓄積が起きていることを利用して、ブレイクを見極める方法となります。中長期で為替はこの三角持ち合いをしていることも多いので、時間足、日足、週足、月足などが三角持ち合いを同時にしている場合は、特に恐ろしく、片方に一気にブレイクする、つまりトレンドが発生する可能性が高まります。うまくトレンドに乗れれば大変儲かりますが。この２つのトレンド解析方法は大変使いやすいと思います。これら2つの方法があることを知っているだけでかなりFXは上達すると思います。

＜著者運営ブログをチェック！＞

■SSSの世界観

　

【注意事項】

・本レポートは筆者の主観及び経験に基づき執筆されており、内容の正確性や完全性を保証するものではありません。両建てやすくみは株式会社アイネット証券が推奨するものではありません。筆者及び株式会社アイネット証券は、本レポートの利用あるいは取引により生ずるいかなる損害の責任を負うものではありません。

・本レポートはあくまでも参考情報であり、筆者及び株式会社アイネット証券は、為替やいかなる金融商品の売買を勧めるものではありません。取引を行う際はリスクを熟知した上、完全なる自己責任において行ってください。

・筆者及び株式会社アイネット証券の許可無く当レポートの全部もしくは一部の転送、複製、転用、検索可能システムへの保存はご遠慮ください。

・スワップポイントは一定ではなく変更される場合がありますのでご注意ください。また、変更により、「受取」から「支払」へ転向する可能性がありますのでご注意ください。