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2017/12/05
FX投資

FXの証拠金は、少ない金額で取引をするための担保

#FX

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ロスカット、レバレッジ、最低通貨単位……。これらのほかに、FXの基本用語を調べていると必ず出てくるのが「証拠金」という単語。証拠金を預けないとFX取引を始められませんが、そもそも証拠金とは何なのでしょうか? 今回はFXの証拠金について解説します。

証拠金はFX取引を行うための担保金

FXは外国為替証拠金取引(Foreign Exchange)のイニシャルをとったもの。外国通貨を売買する証拠金取引のことを指します。証拠金取引とは、簡単にいうと信用取引のことです。信用取引とは、自分のことを信用してもらい、自分の手元にある金額以上の取引を実現可能にする仕組みです。

例えば、10万円分の取引をしたいけれど、自分の手元に3万円しかなかったとしましょう。信用取引では、この3万円を担保として預けることにより、3万円以上の取引を行うことが可能となります。一定額の担保を預けることで、「万が一損失が出ても、その損失を決済するだけの資金が十分にある」と証明することで相手に「信用してもらう」わけです。

また、レバレッジは、「証拠金の何倍まで取引できるか」を示す倍率となります。例えば、3万円の証拠金でレバレッジを10倍までかけられる場合は、3万円×10=30万円分の取引まで行うことが可能となります。

FX取引では、レバレッジは「最大25倍まで」と決められています。上限が決まっているのは、あまりに大きな倍率の取引を認めてしまうと、証拠金以上の損失が発生する可能性が高くなるからです。取引を安全に行うための配慮ともいえるでしょう。

少ない元金で取引しても利益が出る仕組み

FXの特徴は、差金決済により取引を進められることです。差金決済とは、売買時にそのつど金銭のやり取りを行うのではなく、「決済時の利益または損失」だけを受け渡しする仕組みのことです。このため、少ない資金でも取引を始められます。ちなみに、売買が行われるごとに代金の受け渡しを行う取引のことを現物取引といいます。

少しわかりづらいので、現物取引と差金決済の具体的な例を紹介しておきましょう。例えば、1ドル100円のときに10万円分のドル(1,000ドル)を購入し、1ドルが110円になった時点で売却すると、得られる利益は11万円-10万円=1万円になります。

これを現物取引で行うと、購入と売却のそれぞれの段階で代金の受け渡しが必要になります。つまり、購入時に代金10万円を支払い、売却時に11万円を受け取る、という流れになります。このため、ドルの購入時に10万円の資金を用意しておく必要があります。

一方、差金取引の場合は、代金の受け渡しが生じるのは「利益または損失が確定したとき」に限定されます。先ほどの例の場合、「10万円で購入したドルを11万円で売却し、1万円の利益が確定した時点」で利益分となる1万円が受け渡される、という仕組みになります。

このように差金決済では、「利益」または「損失」の分だけお金を動かせばよいので、売買ごとに代金の受け渡しを行う現物取引よりも少ない金額で取引を始められるのです。

必要証拠金はFX取引に最低限必要な金額のこと

FXの必要証拠金は、FX取引を始めるために必要となる「最低限の金額」を指しています。具体的には、総取引金額の4%以上を証拠金として預けなければいけません。例えば、10万円分の取引をするときの必要証拠金は10万円×0.04=4千円となります。

利益が発生している場合は、証拠金の金額をあまり気にとめる必要はありません。しかし、損失が出ている場合は注意が必要です。証拠金が一定額を満たさなくなると、ロスカットが発動したり、追加の証拠金(追証)が必要になったりします。

まとめ:証拠金は少額投資で利益を得るために必要な担保

証拠金は、少ない投資金額で取引を可能にするための担保とも考えられます。差金決済により「損益にのみ金銭の受け渡し」が生ずる仕組みを採用しているため、少ない投資金額でも大きな利益を得ることが可能です。
また、「証拠金の何倍まで取引できるか」を示した数字のことをレバレッジといいます。ただし、含み損が発生して証拠金の維持率が低くなると、強制的に決済(ロスカット)が行われたり、証拠金の追加入金(追証)を求められたりすることに注意しなければいけません。

証拠金にまつわる用語は、FX取引に必ず必要となる用語ばかりです。しっかり理解して、取引に臨んでください。

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