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FXのロングって何?買い相場で利益を生み出すコツとは?【西本豪】
こちらにいらっしゃる皆様はロング・ショートと聞くと、「え!髪型のことですよね?」という風にはならないと思いますが、ここではFX初心者の皆様に中級者を目指していただくために、トレードの基礎となるロング・トレード(ロング取引)について紹介させていただきたいと思います。
少し長いお話になっておりますが、もしよろしければ最後までお付き合いいただきましたら幸いです。
1.そもそもロングって何?
既に皆さんは『FXの世界におけるロング』についてご存知かと思いますが、簡単におさらいだけさせていただきたいと思います。
FXの世界には『買い』と『売り』つまり、『ロング(買い)』と『ショート(売り)』と呼ばれる取引の方法があり、どちらの取引きで始めた場合も利益を狙うことができます。
そして、買いでエントリーすることをロングと言う理由については様々な言われがあるのですが、ロングには『強気』という意味があり、『強気相場=ブル相場(英語で雄牛の意味で角を下から上に突き上げる動きから強気相場を意味する)→ロング』となったと言われています。
他にもトレードの時間によるものとする語源もありますが、そちらについては後ほど紹介させていただきます。
●売り(ショート)に関しては、以下の記事で詳しくご説明しているので、よかったら併せてご参照下さい。
■ショート(売り)とは何が違う?
さて、それではロング取引についてのお話に入っていきたいと思うのですが、ロングとショートでは、一体何が違うのでしょう?
細かいことを言うとこの両者には様々な違いがあるのですが、FX初心者の皆様が中級トレーダーを目指す上で1番知っておいていただきたいのは、『取引時間』つまりポジションのホールド時間が違っています。
2.ロング(買い)を狙ったトレードの注意点
さてFX初心者の皆様に知っておいていただきたいロングとショートの違いについてですが、そちらをトレードの注意点としてまとめてみましたので、以下をご覧ください。
■ポジションのホールド時間に注意
先にも少しお話しさせていただきましたが、ロングには強気の意味以外にも、『長い時間ポジションをホールドする』という意味も含まれています。
もう少しわかりやすい表現でご説明すると、ロング取引が成功する上昇相場は、下がっていく相場と比較してゆっくりと相場が上がっていくため、ショート取引と比較してロング取引による決済取引まで時間は長いものとなる傾向にあります。
そのためショート取引のように短い時間でドンドン取引を行っていると、気がつけば大局を見逃してしまい、「決済取引をした後に相場が大きく上昇してしまった・・」と言うことにもなりかねません。
そこで、語源にもある通り、ロング取引は『ある程度ポジションをホールドしたまま我慢する時間が必要になる』と覚えておいていただければと思います。
■ロングは塩漬けにはならないように注意
続いてロング取引をされる方に最も注意していただきたい『塩漬け』についてご紹介させていただきたいと思います。
塩漬けとは、その名の通り『ロングトレードで入ったままポジションをずっと持ったままにしている状態のこと』を指します。
初心者トレーダーの中には塩漬けしたままのポジションを完全に忘れたまま持っている方もいらっしゃるのですが、私の知る限り最も驚いた塩漬けはリーマンショック前のポンド円の190円台のロングでした。
その方にお伺いしたところ、「ここまで来たら200円を超えるまで利益確定ができないので、最悪、墓場まで一緒に行く覚悟だ!」とおっしゃられていたことが記憶に残っています。(なお、2022年の円安時にも190円には届かず)
その方は財産的にも余裕のある方なんでよかったのですか、トレード資産を十分に用意できない初心者トレーダーの間は、こうした塩漬けポジションとなったロングが、トレード資金拘束の原因となってしまい、機会的な損失にもつながりますので注意しておきたいです。
FXトレードの醍醐味は勝てる相場においては、最大限の資産で相場を張ることに有るわけですが、こうした塩漬けポジションがあることで、チャンスを自ら小さくするのは避けておきたいところです。
3.ロングのトレードが鬼ハマりする相場とは?
さて、それではどういった相場であればロング取引で有利に戦うことができるのでしょう?
続いては、ロングトレードが有利に働く相場展開についてご紹介させていただきたいと思います。
■長期的に安定した成長が見込まれる時
まず1つ目は、『長期的に安定した経済成長が見込まれるとき』と言うのが、ロングトレードに最適な相場展開だとお考えいただければと思います。
例えば、先ほどご紹介したイギリスのポンドではありませんが、『イギリス経済がここ数ヵ月や数年に渡り安定的に成長していくであろうと考えられる時』というのは、絶好のロングトレードの展開であるとお考え下さい。
特に、こうした情報はテレビニュースなどでもやってくれているので、平和な話題が続いている場合は安定したロング相場だとお考えください。
■最悪な状況になった時
そしてもう一つの絶好のロング取引相場として挙げられるのは、現在予想されている未来の状況が最悪な方向に向かっていると人々が予想している時です。
例えば最近では、コロナによりドンドンと経済がストップしていき、「このままではどこまで悪化してしまうのか分からない!怖い!」と人々の恐怖がピークに到達した時です。
人や相場というのは面白いもので、「これから最悪なことが起こるかもしれない・・」と思っているときは悲観し弱気になっているのですが、実際にどん底まで落ちてしまうと、「これ以上の底はない!」と以外にも開き直ってしまうものです。
そのため、未来に対する想像がピークに悪くなったときには絶好のロング相場がやってくるので、絶対に見逃さないようにしてください。
実際に現実が最悪になったときには、相場は既に上がり始めていて、既に次の展開や材料を探して動き始めています。
4.まとめ
今回はロング取引について詳しくご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
まだまだ初心者トレーダーから中級トレーダーになるためには、もっとたくさんのことを勉強していただく必要がありますが、ここでゆっくりと勉強していっていただければと思います。
特にマーケット心理から、こうしたロングトレードのタイミングを教えてくれる人はほとんどいらっしゃらないので、もし良かったら心の片隅のほうに置いておいていただければと思います。
今回も長いお話に最後までお付き合いいただきまして、本当にありがとうございます。

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