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2021/09/15
シストレ活用事例

山中康司のループイフダン戦略レポート(2021年9月②)

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ループイフダン「2021年9月の戦略・月中レビュー」

●お知らせ

次回オンラインセミナーは9月25日(土)13:00〜となりました。以下のページからお申し込みください。多くの方の参加をお待ちしております。

https://inet-sec.co.jp/seminar/seminarInput.do?openTime=20210925&seq=1

●移動平均で攻めるループイフダン戦略(戦略概要)

長めのポジション保有を前提に「週足終値が20週移動平均線よりも上にあるか、下にあるかでトレンドを判断」します。ダマシを回避するため「実際の売買は、2週連続で終値が上か下というフィルター」をかけます。リスク管理はこれまで同様で最大ポジション数はドル円が10(その他は5)、損切設定はあり、とします。(*下線部分は昨年11月からの変更)

使用チャートは日々の動きを明確にするため、複数時間枠表示という手法で日足チャートに週足移動平均線を重ねています。階段状になっているのはそのためで、1週間(5営業日)単位で移動平均線の値が変化していることがわかります。また、週足終値の位置を間違えないよう、日足を1週間ずつ青い四角で囲ってあります。つまり、青い四角の中の最後の日足終値が週足終値と同じです。また紫の四角で1か月を囲み、各月の値動きもわかりやすくてあります。

ポートフォリオ全体の資金管理としては、以前の戦略と同様「1か月の最大想定損失額25万円以上に到達した通貨ペアに関しては、いったん全てのポジションを仕切った上で月末まで運用見送り」というスタンスです。なお、この状態で「ポジションが無い状態での翌月のエントリーは、2週連続で終値が上か下かというトレンドが確定した週末を待つこと」としています。つまり、再エントリーの場合でもフィルターをかけます。

ポートフォリオ全体としては、証拠金の6%を超える損失(当レポートでは30万円超の損失)で、全ての利益が出ているポジションも含めて成り行き決済とし、その場合は月末まで一切ポジションを持ちません。これは、複数通貨ペアで25万円以上の損失が出ることが無いようにするためのセーフネットです。

ユーロドルは基本的戦略は同じですが、以下のように更にフィルターをかけることでエントリーの回数を減らす代わりに勝率を上げることとしました。

移動平均線の傾きもフィルターとします。つまり、移動平均線の上抜け・下抜けが2週連続で確定した時に、上抜けであれば移動平均線の傾きが上昇している、下抜けであれば移動平均線の傾きが下降しているということを追加条件とします。

つまり移動平均線と終値の位置関係、移動平均線の傾きの双方が一致していれば売買を行い、一致しない場合は売買を見送ります。状況によってはポジションを持たない期間が長期化する可能性がある戦略で、収益機会はかなり減りますが損失の機会も減るため、長い目で見れば効果が出てくると考えます。なお、今後の状況によっては見直す可能性はあります。

●ドル円

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※赤い線が移動平均線です。

9月15日までのレンジ=109.54〜110.44

9月15日時点の戦略=B50を継続

9月前半のドル円は、値幅が1円に満たず基本的に109円台半ばから後半での買いと110円台前半から半ばにかけての売りに挟まれてまったく動意の無い月前半となりました。来週のFOMCまでは動きが出にくいのですが、テーパリング決定は11月の可能性が高く、9月FOMCでは協議のみだとすると米金利が低下しやすくドル売り要因、いっぽうで最近に日経平均株価上昇はリスクオンンお円売り要因と材料的にもどちらにも動きにくい環境を作り出しています。

ドル円は「B50」で継続運用しています。現時点のポジションは4単位、34,470円の含み損(平均約定レート110.518)となっていますが、上昇局面での売り直しを待っている状況です。9月前半の確定損益は10,196円の利益となっています。

●ユーロ円

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9月15日までのレンジ=129.32〜130.73

9月15日時点の戦略=S80を継続

9月のユーロ円は9日のECB理事会におけるテーパリング思惑の高まりを背景に、月初から理事会まではユーロが上昇する動きとなりました。ECB理事会ではPEPP(緊急購入プログラム)の縮小は決定したものの、ラガルドECB総裁はテーパリングではなく緊急枠の調整に留まり、通常枠の議論は12月理事会としたことで、それまでのユーロ買いポジションが整理され月初の水準に押しての月後半を迎えています。

ユーロ円はS80で継続運用していますが、現時点のポジションは2単位、6,470円の含み損(平均約定レート129.093)となっていますが、下降局面での買い戻しを待っている状況です。9月前半の確定損益は8,179円の利益となっています。

●ポンド円

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9月15日までのレンジ=151.12〜152.63

9月15日時点の戦略=S100を継続

9月前半のポンド円は、ドル円が動かなかったことに加え欧州通貨に限らず対ドルの主要通貨全般で動きが鈍かったこともあって動意薄の月前半です。ポンド円も例外ではなく半月のレンジ田1円50銭程度とポンド円にしてはかなり静かな流れとなっていました。テクニカルにも7月以降は高値を切り下げ安値を切り上げともみあいを続けていることもあって、どちらに抜けるにしても新規材料待ちという状態になっています。

ポンド円は「S100」で継続運用しています。現時点のポジションは3単位、24,105円の含み損(平均約定レート150.597)となっていますが、下降局面での買い戻しを待っている状況です。9月前半の確定損益は9,908円の利益となっています。

●豪ドル円

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9月15日までのレンジ=80.00〜82.02

9月15日時点の戦略=S80を継続

9月前半の豪ドル円は8月下旬からの上げに対しての調整が入りましたが、きっかけはオーストラリア、ニュージーランドにおける新型コロナ感染拡大によるロックダウンです。オーストラリアではそれまで感染者自体が非常に少なかったことからワクチン接種も進んでいなかったのですが、そこに感染者が拡大したことで7〜9月期はほぼ全てロックダウン状態、このことから同国経済に対する急減速懸念が豪ドル売りにつながりました。

豪ドル円は「S80」で継続運用しています。現時点のポジションは3単位、21,341円の含み損(平均約定レート79.596)となっていますが、下降局面での買い戻しを待っている状況です。9月前半の確定損益は持ち越していたポジションのひとつが損切設定にかかったこともあって24,701円の損失となりました。

●ユーロドル

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9月15日までのレンジ=1.1769〜1.1908

9月15日時点の戦略=ポジションなし

9月前半のユーロドルはユーロ円の項目でも書きましたがECB理事会に向けたユーロ買いと理事会会見後のユーロ売りで行って来いの動きとなりました。テクニカルには1.19超えを試して失敗したこともあって、前月の年初来安値トライ時には売り仕掛けて損切り、9月は買い仕掛けて損切と往復ビンタを食らったトレーダーも多いようです。現状は米国FOMC待ちではあるものの、ECBのテーパリングは12月理事会以降ということから、当面は上値が重くなりやすいと言えそうです。

ユーロドルの戦略は冒頭の戦略概要に書いた通りですが、次に発生するシグナルから新たにエントリーを行うため、今は様子見となっています。

●カナダ円(チャート、ゾーンのみ)

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9月15日時点の戦略=S80を継続

●スイス円(チャート、ゾーンのみ)

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9月15日時点の戦略=S80を継続

●ランド円(チャート、ゾーンのみ)

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9月15日時点の戦略=S50を継続(9月17日の終値次第でB50に転換も)

●トルコリラ円(チャート、ゾーンのみ)

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9月15日時点の戦略=B50を継続(9月3日に買い転換)

●メキシコペソ円(チャートのみ、ゾーンのみ)

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9月15日時点の戦略=B50を継続(9月10日に買い転換)

(注)メキシコペソ円はデータ配信元の仕様でバーチャート表示となっていますが、移動平均線の計算には影響しません。

●NZドルドル(チャート、ゾーンのみ)

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9月15日時点の戦略=B80を継続(9月10日に買い転換)

●豪ドルNZドル(チャート、ゾーンのみ)

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9月15日時点の戦略=S80を継続

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著者プロフィール
山中康司
山中康司
1982年アメリカ銀行入行、1989年バイスプレジデント、1993年プロプライエタリー・マネージャー。1997年日興証券入社、1999年日興シティ信託銀行為替資金部次長。2002年アセンダント社設立・取締役。テクニカル分析と独自のサイクル分析を融合させたトレンド分析には定評がある。ループイフダン関連書籍『マンガでわかる FXの新常識ループ・イフダンでらくらく稼ぐ』を監修。