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2021/10/01
シストレ活用事例

山中康司のループイフダン戦略レポート(2021年10月①)

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ループイフダン「2021年10月の戦略」

●お知らせ

9月25日(土)のオンラインセミナーは多くの方にご視聴いただきありがとうございました。

見逃してしまった方も、下記から見ることができます。

https://www.youtube.com/watch?v=OqZACxFJT7c

●移動平均で攻めるループイフダン戦略(戦略概要)

長めのポジション保有を前提に「週足終値が20週移動平均線よりも上にあるか、下にあるかでトレンドを判断」します。ダマシを回避するため「実際の売買は、2週連続で終値が上か下というフィルター」をかけます。リスク管理はこれまで同様で最大ポジション数はドル円が10(その他は5)、損切設定はあり、とします。(*下線部分は昨年11月からの変更)

使用チャートは日々の動きを明確にするため、複数時間枠表示という手法で日足チャートに週足移動平均線を重ねています。階段状になっているのはそのためで、1週間(5営業日)単位で移動平均線の値が変化していることがわかります。また、週足終値の位置を間違えないよう、日足を1週間ずつ青い四角で囲ってあります。つまり、青い四角の中の最後の日足終値が週足終値と同じです。また紫の四角で1か月を囲み、各月の値動きもわかりやすくてあります。

ポートフォリオ全体の資金管理としては、以前の戦略と同様「1か月の最大想定損失額25万円以上に到達した通貨ペアに関しては、いったん全てのポジションを仕切った上で月末まで運用見送り」というスタンスです。なお、この状態で「ポジションが無い状態での翌月のエントリーは、2週連続で終値が上か下かというトレンドが確定した週末を待つこと」としています。つまり、再エントリーの場合でもフィルターをかけます。

ポートフォリオ全体としては、証拠金の6%を超える損失(当レポートでは30万円超の損失)で、全ての利益が出ているポジションも含めて成り行き決済とし、その場合は月末まで一切ポジションを持ちません。これは、複数通貨ペアで25万円以上の損失が出ることが無いようにするためのセーフネットです。

ユーロドルは基本的戦略は同じですが、以下のように更にフィルターをかけることでエントリーの回数を減らす代わりに勝率を上げることとしました。

移動平均線の傾きもフィルターとします。つまり、移動平均線の上抜け・下抜けが2週連続で確定した時に、上抜けであれば移動平均線の傾きが上昇している、下抜けであれば移動平均線の傾きが下降しているということを追加条件とします。

つまり移動平均線と終値の位置関係、移動平均線の傾きの双方が一致していればループイフダンBorSの運用を開始し、一致しない場合は運用を見送ります。状況によってはポジションを持たない期間が長期化する可能性がある戦略で、収益機会はかなり減りますが損失の機会も減るため、長い目で見れば効果が出てくると考えます。なお、今後の状況によっては見直す可能性はあります。

●ドル円

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※赤い線が移動平均線です。

9月のレンジ=109.10〜112.04

現在の設定:B50 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数10 損切あり

10月の戦略=B50を継続

9月のドル円は、FOMCまではそれまで同様109円台後半をもみあいの中心とした横方向への動きが続いていました。FOMCでは予想通りテーパリングは11月に決定し年内に開始することが示唆されましたが、四半期ごとに発表されるFRB関係者による金利見通しが前回6月から明確に利上げ前倒しの予想となっていたことから米金利上昇、ドル買いの動きとなりました。金利見通しでは2023年末までに3回の利上げ、2022年末では現状維持と利上げとが半々となり、着実に利上げ時期が前倒しとなりつつあります。当面は米金利の動きを見ての為替相場という流れが続きそうです。

ドル円は「B50」で継続運用しています。現時点のポジションは最大ポジション数10の内2単位、5,649円の含み損(平均約定レート111.551)となっていますが、上昇局面での売り直しを待っている状態です。9月の確定損益は41,946円の利益となりました。

●ユーロ円

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9月のレンジ=127.92〜130.73

現在の設定:S80 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

10月の戦略=S80を継続

9月のユーロ円は、株安とFOMCまでは米国の金融政策とECBの金融政策との差(米国は11月にテーパリング決定、ECBは12月のECB理事会以降)が意識されたユーロドルの下げに引っ張られてのユーロ安が続きました。しかし安値が前月と同レートでテクニカルにも底打ち感が出る中、FOMC後の米金利上昇によるドル買いがドル円で先行したことからユーロ円は上昇、しかしドイツ総選挙で与党が大敗、3党連立が必要となり連立協議が年内には終わらないであろうことからユーロが下げ、ユーロ円も押しての月末となりました。

ユーロ円は「S80」で継続運用しています。現時点のポジションは1単位、885円の含み損(平均約定レート128.677)となっていますが、下降局面での買い戻しを待っている状態です。9月の確定損益は40,674円の利益となりました。

●ポンド円

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9月のレンジ=148.94〜152.84

現在の設定:S100 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

10月の戦略=S100を継続

ポンド円は月前半は全く動きが見られませんでしたが、東京が休場となった20日に中国エバーグランデの破綻懸念からNYダウが1000ドル近い下げを演じた際のリスクオフの円買いにもっとも強い反応となり大きく下落しました。しかし、その後の巻き戻しも大きく冴える前の水準に戻した後、欧州通貨が全般に弱い動きとなる流れの中で下押ししての引けとなりました。

ポンド円は「S100」で継続運用しています。現時点のポジションは最大ポジション数5の内2単位、5,224円の含み益(平均約定レート150.089)となっていますが、設定値幅での買い戻しを待っている状況です。9月の確定損益は38,811円の利益となっています。

●豪ドル円

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9月のレンジ=78.84〜81.98

現在の設定:S80 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

10月の戦略=S80を継続

9月の豪ドル円は月初に前月高値を上抜けて強気スタートとなっていましたが、中国エバーグランデの破綻リスクが囁かれる中、中国の景気減速の影響を受けやすい資源国通貨としての豪ドル売りが先行しました。20日のダウ急落時には既に下げていたこともあって思いのほか下げは強くならず、月末にかけてはドル円での円安地合いが目立ったことから買い戻しが入っての四半期末となりました。

豪ドル円は「S80」で継続運用しています。現時点のポジションは最大ポジション数5の内3単位、23,564円の含み損(平均約定レート79.596)となっていますが、下降局面での買い戻しを待っている状況です。9月の確定損益は月初の上昇時に損切設定に引っかかったポジションがあったため、8,814円の損失となりました。

●ユーロドル

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9月のレンジ=1.1563〜1.1908

10月の戦略=ポジションなし

9月のユーロドルは月初こそ買いが先行し前月高値は超えたものの7月高値は超えられなかったことから下げに転じ、ユーロ円の項目に書いた通りFRBとECBとのテーパリング開始時期の差とドイツ総選挙の結果を受け政治の空白長期化を懸念したユーロ売りが続きました。そしてテクニカルにも年初来安値を下回り、週足以上の長期チャートで反転パターンを形成したことから一段安を模索する動きとなっています。

ユーロドルの戦略は冒頭の戦略概要に書いた通りですが、次に発生するシグナルから新たにエントリーを行うため、現状は様子見が続いています。

●カナダ円(チャート、ゾーンのみ)

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現在の設定:S80 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

10月の戦略=S80を継続

●スイス円(チャート、ゾーンのみ)

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現在の設定:S80 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

10月の戦略=S80を継続

●ランド円(チャート、ゾーンのみ)

ランド円.png

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現在の設定:S50 10ロット(10万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

10月の戦略=S50を継続

●トルコリラ円(チャート、ゾーンのみ)

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現在の設定:S50 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

10月の戦略=S50に転換(9月24日終値で転換)

●メキシコペソ円(チャートのみ、ゾーンのみ)

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現在の設定:B50 10ロット(10万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

10月の戦略=B50を継続

(注)メキシコペソ円はデータ配信元の仕様でバーチャート表示となっていますが、移動平均線の計算には影響しません。

●NZドルドル(チャート、ゾーンのみ)

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現在の設定:S80 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

10月の戦略=S80に転換(9月24日終値で転換)

●豪ドルNZドル(チャート、ゾーンのみ)

豪ドルNZドル.png

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現在の設定:S80 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

10月の戦略=S80を継続

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著者プロフィール
山中康司
山中康司
1982年アメリカ銀行入行、1989年バイスプレジデント、1993年プロプライエタリー・マネージャー。1997年日興証券入社、1999年日興シティ信託銀行為替資金部次長。2002年アセンダント社設立・取締役。テクニカル分析と独自のサイクル分析を融合させたトレンド分析には定評がある。ループイフダン関連書籍『マンガでわかる FXの新常識ループ・イフダンでらくらく稼ぐ』を監修。