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2018/08/01
シストレ活用事例

山中康司のループイフダン戦略レポート(2018年8月号①)

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ループイフダン「2018年8月の戦略」

説明中に出て来る各レートは、斜線部分の「黄緑のライン」のレートとその上下の「ピンクのライン」のレートです。ピボット「緑点線のライン」(P)を中心に、上側の黄緑のラインを(R1)、上側のピンクのラインを(R2)と示し、下側の黄緑のラインを(S1)、下側のピンクのラインを(S2)と示しています。レートが見難い位置もありますが、すべて等間隔となっていますので簡単に計算できると思います。

また、それぞれの月においてS2以下がゾーン1、S2〜S1がゾーン2、S1〜Pがゾーン3、P〜R1がゾーン4、R1〜R2がゾーン5、R2以上がゾーン6を示しています。

(詳細は『確率を味方につけるループイフダン戦略』をご参照ください。)



●ドル円

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7月のレンジ=始値110.68、高値113.18、安値110.28、終値111.84

7月は米中間の貿易摩擦激化でリスクオフ相場となってもおかしくない中で、実需のドル買いがドルを下支え、その後は5月高値を上抜けたことからテクニカルな要因によるドルの買い乗せの動きが見られました。しかし、113円台に乗せ年初来高値まであと一歩の水準で動きが止まったところで、トランプ大統領によるドル高牽制発言によるドル売りの動き、月末は日銀会合後の円安の動きで111円台後半での引けとなりました。

7月は売り戦略で「S25」でスタートしたものの、運用STOPとなる112.33(R2)に到達したため、月末まで既存ポジションの運用のみとしました。8月の戦略は7月同様に売り戦略となりましたので、改めて「S25」での運用を再開しています。また7月の確定損益は4,362円の損失となっています。

ゾーンの組み合わせ(黄色)=7月終値ゾーン5、8月始値ゾーン4

5で引けて4で始まるパターンは、もみあいを想定した戻り「売り」の逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Sタイプ」、8月も「S25」がおすすめ戦略となります。

ドル安が進み110.34(S1)に到達した場合、いったん売りポジションを全て利食い、月末まで「B25」に買い転換することとします。ただし、その場合は111.76(P)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して113.21(R1)以下のドル高となった場合には運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。また買い転換した後に108.86(S2)以下のドル安となった場合も、運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。

当レポートでは1万通貨を110.714から「S25」、最大ポジション数10で開始しています。

また前月の既存ポジションが1万通貨残っていて、そのポジションは14,264円の含み損となっていますが、こちらも下降局面での買い戻しを待っている状況となっています。



●ユーロ円

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7月のレンジ=始値129.33、高値131.99、安値128.58、終値130.71

?7月上旬は欧州の好材料とドル円での円売りの動きも重なって132円手前まで大きく水準を切り上げる動きとなりました。結果として早々に130.63(R1)に到達し既存ポジションのみで運用STOPとなりました。後半はドル円の下げやECB理事会の結果を受けほぼ月初の水準へと押した後に、日銀会合後の円売りによって再び上昇の動きとなっての月末を迎えました。

?8月の戦略は7月同様に売り戦略となりましたので、改めて「S40」での運用を再開しています。また7月の確定損益は131,780円の損失となっています。

?ゾーンの組み合わせ(黄色)=7月終値ゾーン5、7月始値ゾーン4

?5で引けて4で始まるパターンは、もみあいを想定した戻り「売り」の逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Sタイプ」、8月も「S40」がおすすめ戦略となります。

?ユーロ安が進行し128.59(S1)に到達した場合、売りポジションを全て利食い月末まで「B40」に買い転換します。ただし、その場合は130.37(P)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して132.15(R1)以上のユーロ高となった場合、また買い転換した後に126.81(S2)以下のユーロ安となった場合には、運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。

?当レポートでは1万通貨を130.734から「S40」、最大ポジション数10で開始しています。

また前月の既存ポジションが4万通貨残っていて、そのポジションは74,336円の含み損となっていますが、こちらも下降局面での買い戻しを待っている状況となっています。ドル円同様に最大で10万通貨以上のポジションを持つ可能性がありますが、損切り設定もありますので、前月からのポジションと合わせて運用を行います。



●ポンド円

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7月のレンジ=始値145.97、高値149.31、安値145.19、終値146.69

?7月のポンド円は値動き的にはユーロ円とほぼ同様の道中、前半は買いが先行し後半は月初の水準へと押す1か月です。後半は8月利上げ思惑がやや後退したこととブレグジットに対して相変わらず進捗の懸念が出たこともあって上値を重くしていた面もありました。

?7月は当初Bタイプを考え「B50」で運用していましたが、R1に到達したことで売り転換、月末時点まで「S50」を継続していました。8月の戦略は買いの逆張り戦略と方向性が変わりましたので、現在のポジションは仕切って「B50」へ転換させます。残っていたポジション仕切った損益も含めた7月の確定損益は79,801円の利益となっています。

?ゾーンの組み合わせ(黄色)=7月終値ゾーン4、8月始値ゾーン3

?4で引けて3で始まるパターンは、もみあいを想定した押し目「買い」の逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Bタイプ」、8月は「B50」がおすすめ戦略となります。

?ポンド高が進行し149.13(R1)に到達した場合、買いポジションを全て利食い月末まで「S50」に売り転換します。ただし、その場合は147.07(P)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して145.01(S1)以下のポンド安となった場合、また売り転換した後に151.19(R2)以上のポンド高となった場合には、運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。

?当レポートでは1万通貨を146.760から「B50」、最大ポジション数10で開始しています。



●豪ドル円

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7月のレンジ=始値81.87、高値83.93、安値80.99、終値83.05

?7月単月で考えた場合には、豪ドル円も前半は豪ドル高・円安、後半が豪ドル安・円高と他のクロス円と同様の値動きを見せましたが、ここ数か月で見た場合には豪ドル円は、ほぼ81円をサポートに84円をレジスタンスとする82円台半ばをもみあいの中心とする値動きを繰り返しています。大きなオーダーがあるとも思えないのですが、ここまで繰り返していると逆にオーダーやオプションなどが集中しやすくなりますので、ここ数か月のレンジを抜けるような動きが出てきたときには注意が必要でしょう。

?7月はBタイプを考え「B20」で運用していましたが、月末までどの水準にも到達せず運用を継続していました。8月の戦略は売りの逆張り戦略と方向性が変わりましたので、現在のポジションは仕切って「S20」へ転換させます。残っていたポジション仕切った損益も含めた7月の確定損益は74,638円の利益となっています。

?ゾーンの組み合わせ(黄色)=7月終値ゾーン4、8月始値ゾーン4

?4で引けて4で始まるパターンは、もみあいを想定した戻り「売り」の逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Sタイプ」、もみあい前提なので8月は「S20」がおすすめ戦略となります。

?豪ドル高が進行し81.18(S1)に到達した場合、売りポジションを全て利食い月末まで「B20」に買い転換します。ただし、その場合は82.65(P)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。また、思惑に反して84.12(R1)以上の豪ドル高となった場合、また買い転換した後に79.71(S2)以下の豪ドル高となった場合には、運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。

?また先月書いた通りですが、豪ドルがもみあいを継続する場合、方向転換で閉じたポジションと逆方向へ更にもうワンステップの値動きがあった場合(今回の場合、PからR1への動き)、そこで新たなループイフダンを半分のサイズで再開し(今回の場合、S20を5単位)、それまでの利益以上の損失にはならないところで運用を停止するという条件もつけます。

?当レポートでは1万通貨を82.984から「S20」、最大ポジション数10で開始しています。



●ユーロドル

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7月のレンジ=始値1.1675、高値1.1791、安値1.1575、終値1.1686

?7月はユーロにとっては好材料も悪材料もありましたが、いずれも方向感を決定づけるには至らず、振り返ってみるとレンジの中でのもみあいに終始した月となりました。中期的にも高値を切り下げ安値も切り上げと典型的なもみあいのチャートパターンとなっていますので、次の動きが出てくる前の準備段階にあると言えそうです。

?7月の戦略は「B40」でしたが、値幅も少なかったことでどのポイントにも到達せず、月末までそのまま運用が続きました。8月も同じ買いの逆張り戦略のため、今月もそのまま継続運用となります。7月の確定損益は65,791円の利益となっています。

?ゾーンの組み合わせ(黄色)=7月終値ゾーン4、8月始値ゾーン3

?4で引けて3で始まるパターンは、もみあいを想定した押し目「買い」の逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Bタイプ」、もみあい前提なので8月も「B40」がおすすめ戦略となります。

?ユーロ高が進行し1.1792(S1)に到達した場合、売りポジションを全て利食い月末まで「S40」に売り転換します。ただし、その場合は1.1684(P)まで戻したら売りポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して1.1576(S1)以下のユーロ安となった場合、また売り転換した後に1.1900(R2)以上のユーロ高となった場合には、月末まで既存ポジションのみの運用とします。

?当レポートでは1万通貨を「S40」を、最大ポジション数10で7月開始しています。月初時点で既存ポジションが4万通貨残っていて、そのポジションは24,930 円の含み損となっていますが、上昇局面での売り直しを待っている状況となっています。



【参考】

フィボナッチ・ピボットをもっと詳しく

◆山中康司の確率を味方につけるループイフダン戦略とは?

ピボットをもっと詳しく

◆テクニカル解説集 ピボット|アイネット証券

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著者プロフィール
山中康司
山中康司
1982年アメリカ銀行入行、1989年バイスプレジデント、1993年プロプライエタリー・マネージャー。1997年日興証券入社、1999年日興シティ信託銀行為替資金部次長。2002年アセンダント社設立・取締役。テクニカル分析と独自のサイクル分析を融合させたトレンド分析には定評がある。ループイフダン関連書籍『マンガでわかる FXの新常識ループ・イフダンでらくらく稼ぐ』を監修。