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2018/07/17
シストレ活用事例

山中康司のループイフダン戦略レポート(2018年7月号②)

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ループイフダン「2018年7月の戦略」月中レビュー

7月1日に示した各通貨ペアの戦略と現時点における状況を見ていきます。

?説明中に出て来る各レートは、斜線部分の「黄緑のライン」のレートとその上下の「ピンクのライン」のレートです。ピボット「緑点線のライン」(P)を中心に、上側の黄緑のラインを(R1)、上側のピンクのラインを(R2)と示し、下側の黄緑のラインを(S1)、下側のピンクのラインを(S2)と示しています。

また、それぞれの月においてS2以下がゾーン1、S2〜S1がゾーン2、S1〜Pがゾーン3、P〜R1がゾーン4、R1〜R2がゾーン5、R2以上がゾーン6を示しています。

(詳細は『確率を味方につけるループイフダン戦略』をご参照ください。)


●ドル円

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7月17日までのレンジ=110.28〜112.80

?7月前半は米中間の貿易摩擦激化でリスクオフ相場が先行しましたが、その割には円高の動きは見られず、110円台前半では実需を中心としたドル買いもあって、水準を押し上げる展開が見られました。そうした中で5月高値、2015年高値からのレジスタンスラインを次々と上抜け、中長期的にドル高に転換した可能性が高まってきています。

?7月の戦略はSタイプを考え「S25」で1万通貨単位、最大ポジション数10で運用を開始しましたが、思惑に反して112.33(R2)以下のドル高となったため運用STOPとし既存のポジションはそのまま維持継続としています。現時点でのポジションは9単位、91,732円の含み損となっていますが、下降局面での買い戻しを待っている状況となっています。ここまでの確定損益は9,704円の利益です。



●ユーロ円

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7月17日までのレンジ=128.42〜131.70

?7月前半はドイツ国内の問題やブレグジットなど懸案事項にある程度落ち着いたこともあってユーロは底堅い展開、さらにドル円でもリスクオフの巻き返しと長期ドル高トレンドへの転換を考えた円売りの動きが重なってユーロ円は一本調子でも上昇相場となりました。特にリスクオフの巻き返しでは株高の動きがユーロ円を買うインセンティブとなっていた様子が伺えました。

?7月の戦略は6月と同じ「S40」での運用を継続していましたが、思惑に反して130.63(R1)以上のユーロ高となったため、運用STOPとし既存のポジションはそのまま維持継続としています。現時点でのポジションは7単位、177,521円の含み損となっていますが、下降局面での買い戻しを待っている状況となっています。ここまでの確定損益は-100,119円の損失です。前月から保持しているポジションが一部損切り設定に達したことによる損失となります。



●ポンド円

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7月17日までのレンジ=144.35〜149.31

?7月前半のポンド円はユーロ円同様に欧州内の目先の問題が一段落したことと、ドル円でのリスクオフの巻き返しによる円安進行に支えられて月初から一貫してポンド高の動きを見せました。傾向としてはユーロ円とまったく同様の値動きです。

?7月の戦略は押し目「買い」の逆張り戦略となっていましたので「B50」での運用を継続していましたが、ポンド高が進行し148.18(R1)に到達しましたので、買いポジションを全て利食い月末まで「S50」に売り転換しました。現在は「S50」で運用継続中ですが、146.01(P)まで戻したらポジションを全て利食い月末まで取引は行いません。なお150.34(R2)以上のポンド高となった場合には、運用STOPとして月末まで残ったポジションはそのままで様子を見ます。

?現時点でのポジションは3単位(S)、8,885円の含み損となっていますが下降局面での買い戻しを待っている状態となっています。またここまでの確定損益は57,188円の利益となっています。



●豪ドル円

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7月17日までのレンジ=80.99〜83.69

?7月前半は豪ドル円も他のクロス円同様にリスクオフの巻き返しによる円売り主導の上昇相場となりました。ただ、豪ドル円の場合は長期的に見る値81円近辺の買いと84円台半ばの売りとの間を往復している状態ですから、思惑的な買いが先月末から出ていた可能性もありそうです。

?7月の戦略は、押し目「買い」の「B20」でスタートしていますが、今のところ月初に示した各水準に到達していません。状況が変化しない限り、月末まで継続運用となります。現時点でのポジションは2単位、1,270円の含み損となっていますが上昇局面での売り直しを待っている状態となっています。またここまでの確定損益は56,947円の利益となっています。



●ユーロドル

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7月17日までのレンジ=1.1591〜1.1791

?7月前半のユーロドルは上旬は欧州内の好材料によるユーロ高の動きとなっていましたが、中旬以降はドル円を中心にドル高相場となってきたことで、ユーロドルでもユーロ売り(ドル買い)の動きが見られ押しが入りました。しかし、ユーロ円の買いもあるため緩やかに安値を切り上げる動きは続いています。

?7月の戦略はもみあいを想定した押し目「買い」の逆張り戦略「B40」での運用を開始しました。ここまでは目立った動きも見られず、月初に示した各水準に到達していません。このまま月末まで運用を継続していきます。現時点でのポジションは3単位、11,769円の含み損となっていますが上昇局面での売り直しを待っている状態となっています。また前半の確定損益は32,464円の利益となっています。



●7/10の特別セミナーでいただいた質問とその回答

7月10日に開催された特別セミナー『山中康司の確率を味方につけるループイフダン戦略』は多くの方にご参加いただき、どうもありがとうございました。会場で出た質問、またその後質問掲示板に書かれた質問の回答を示しておきますので、参考にしてください。

Q:運用STOP後、自分で損切り決済を行うことがあるか?

A:最大ポジション数超過時の自動損切りのみで、裁量による仕切りは行いません。

Q:レポート内の「様子を見る」とはどういった意味合いか?

A:能動的にポジションを弄ることはしないという意味で、既存のポジションは維持しています。わかりにくので今回の月中レポートから表現を変えました。

Q:月初のローソク足とピボットラインの位置関係によって、S1(R1)とS2(R2)のどちらをシステム転換のシグナルにするかの判断基準はあるのか?

A:ローソク足がピボットラインとS1(R1)の半分のラインを超えて位置していた場合には、S2(R2)を採用します。ただ、多少の主観が入る可能性はあります。

Q:現在運用している内容を行うのに必要な資金は?

A:毎月の損益が最大で±50万円前後を想定しているため、その4〜5倍が目安となります。10倍あればかなり余裕はあるでしょう。

Q:月の目標利回りは?

A:利回りを計算することは難しいですが、現状の設定ではポートフォリオ全体で月10〜15万円の利益を目指しています。

Q:証拠金が少ない場合、どのような対応が考えられるか?

A:1回あたりの取引を10単位から最小1単位まで減らすことで、かなり証拠金は抑えられます。また取引する通貨ペアを2〜3通貨ペアに減らすということも出来るでしょう。その場合、追加していく優先順位は、(1)ドル円、(2・3)ユーロ円もしくはユーロドル、(4・5)豪ドル円もしくはポンド円という増やし方を参考にしてください。

Q:運用STOP後に仕切りの間隔を主導で広げてもよいか?

A:もちろん構いません。状況にもよりますが、20から40に変えることで収益が増える可能性もあるでしょう。

Q:取引システムに各水準を表示できるのか?

A:できませんが、以下のサイトに簡単な計算ツールを用意しましたので一昨日を前月、昨日を当月と読み替えてご利用ください。各水準は太字のレートです。

http://ascendant.jp/FiboZone.htm



【参考】

フィボナッチ・ピボットをもっと詳しく

◆山中康司の確率を味方につけるループイフダン戦略とは?

ピボットをもっと詳しく

◆テクニカル解説集 ピボット|アイネット証券



【本レポートに関するご注意】

?・アセンダントが提供する本レポートは一般に公開されている情報に基づいて記述されておりますが、その内容の正確さや完全さを保証するものではありません。使用されている為替レートは実際の取引レートを提示しているものでもありません。

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著者プロフィール
山中康司
山中康司
1982年アメリカ銀行入行、1989年バイスプレジデント、1993年プロプライエタリー・マネージャー。1997年日興証券入社、1999年日興シティ信託銀行為替資金部次長。2002年アセンダント社設立・取締役。テクニカル分析と独自のサイクル分析を融合させたトレンド分析には定評がある。ループイフダン関連書籍『マンガでわかる FXの新常識ループ・イフダンでらくらく稼ぐ』を監修。