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2018/07/02
シストレ活用事例

山中康司のループイフダン戦略レポート(2018年7月号①)

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ループイフダン「2018年7月の戦略」

説明中に出て来る各レートは、斜線部分の「黄緑のライン」のレートとその上下の「ピンクのライン」のレートです。ピボット「緑点線のライン」(P)を中心に、上側の黄緑のラインを(R1)、上側のピンクのラインを(R2)と示し、下側の黄緑のラインを(S1)、下側のピンクのラインを(S2)と示しています。レートが見難い位置もありますが、すべて等間隔となっていますので簡単に計算できると思います。

また、それぞれの月においてS2以下がゾーン1、S2〜S1がゾーン2、S1〜Pがゾーン3、P〜R1がゾーン4、R1〜R2がゾーン5、R2以上がゾーン6を示しています。詳細はサイトにある説明をご参照ください。

●ドル円

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6月のレンジ=始値108.78、高値109.73、安値108.72、終値109.49

?6月は米朝首脳会談、FOMC等イベントの多い一か月ではあったものの値幅は限定的でほとんどの期間を110円の大台挟みで方向感がはっきりとしない展開が続きました。月後半には米中間の貿易摩擦の激化を懸念してのリスクオフの動きから円高方向への動きも見られましたが、109円台前半ではまだまだ買いたい向きが多く、クロス円全般での買いと月末の実需買いも重なって月中高値圏での引けとなりました。

?6月は5月からの買い戦略が継続となり、そのまま「B25」を継続してきました。値動きも狭かったためどのポイントにも到達せず、月末までそのまま運用が続きました。7月の戦略は売りの逆張り戦略と方向性が変わりましたので、現在のポジションは仕切って「S25」へ転換させます。残っていたポジション仕切った損益も含めた6月の確定損益は80,330円の利益となっています。

?ゾーンの組み合わせ(黄色)=6月終値ゾーン4、7月始値ゾーン4

?4で引けて4で始まるパターンは、もみあいを想定した戻り「売り」の逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Sタイプ」、7月は「S25」がおすすめ戦略となります。

ドル安が進み109.00(S1)に到達した場合、いったん売りポジションを全て利食い、月末まで「B25」に買い転換することとします。ただし、その場合は110.11(P)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末まで運用STOPとします。思惑に反して112.33(R2)以下のドル高となった場合には運用STOPとして月末まで様子を見ます(S1に近い水準にあるためS2を使用しています)。また買い転換した後に107.89(S2)以下のドル安となった場合も、運用STOPとして月末まで様子を見ます。

当レポートでは1万通貨を110.714から「S25」、最大ポジション数10で開始しています。

●ユーロ円

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6月のレンジ=始値127.18、高値130.36、安値126.65、終値129.31

?6月上旬は米朝首脳会談に向けた期待でリスクオンの動きからECB理事会のややハト派的結果を受けて月初の水準に行って来い。その後はドル中心の動きとなったことから月末までは128円を挟んでのもみあいが続きました。月末にはドル円とともにユーロ円でも実需の買いが見られたことから129円台に乗せて引けましたが方向感は依然としてはっきりとしない地合いが続いています。

?6月は「S40」での運用を継続していましたが、値動きも小さかったことからどのポイントにも到達せず、月末までそのまま運用が続きました。7月の戦略も売りの逆張り戦略と同じ方向なので現在のポジションをそのまま継続運用します。6月の確定損益は136,349円の利益となっています。

?ゾーンの組み合わせ(黄色)=6月終値ゾーン4、7月始値ゾーン4

?4で引けて4で始まるパターンは、もみあいを想定した戻り「売り」の逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Sタイプ」、7月は「S40」がおすすめ戦略となります。

?ユーロ安が進行し126.92(S1)に到達した場合、売りポジションを全て利食い月末まで「B40」に買い転換します。ただし、その場合は128.77(P)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末まで運用STOPとします。思惑に反して130.63(R1)以上のユーロ高となった場合、また買い転換した後に125.06(S2)以下のユーロ安となった場合には、運用STOPとして月末まで様子を見ます。

?当レポートでは1万通貨を前月から「S40」、最大ポジション数10で継続しています。

●ポンド円

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6月のレンジ=始値144.58、高値148.01、安値143.78、終値146.13

?6月のポンド円は前半はユーロ円と同様にリスクオン選好の買いが目立ちましたが148円台での売りが根強かったことから上昇も限定的でした。月後半にはECB理事会後のユーロの下げに引っ張られたこと、また英中銀次期MPC委員(9月に交代)がハト派発言をしたことから、8月利上げ思惑がしぼみ月中安値へと下押し、月末は全般的なクロス円の買いから上昇しての引けとなりました。

?6月はSタイプを考え「S50」で運用していましたが、値動きも小さかったことからどのポイントにも到達せず、月末までそのまま運用が続きました。7月の戦略は買いの逆張り戦略と方向性が変わりましたので、現在のポジションは仕切って「B50」へ転換させます。残っていたポジション仕切った損益も含めた6月の確定損益は92,192円の利益となっています。

?ゾーンの組み合わせ(黄色)=6月終値ゾーン3、7月始値ゾーン3

?月末終値も月初始値もそれぞれ基準となるレートにかなり接近していますが、3で引けて3で始まっています。4と4の組合せでは売りですから、わずかな数銭の違いで方向転換となっていますが、これはルールなのできっちりと守ることが最後に結果を残すために重要な作業と考えます。3で終わり3で始まるパターンは、もみあいを想定した押し目「買い」の逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Bタイプ」、7月は「B50」がおすすめ戦略となります。

?ポンド高が進行し148.18(R1)に到達した場合、買いポジションを全て利食い月末まで「S50」に売り転換します。ただし、その場合は146.01(P)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末まで運用STOPとします。思惑に反して143.84(S1)以下のポンド安となった場合、また売り転換した後に150.34(R2)以上のポンド高となった場合には、運用STOPとして月末まで様子を見ます。

?当レポートでは1万通貨を145.850から「B50」、最大ポジション数10で開始しています。

●豪ドル円

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6月のレンジ=始値82.30、高値84.54、安値80.63、終値81.95

?6月も豪ドル円はもみあいを継続し、高値安値ともに5月レンジを若干広げたもののもみあい相場を抜け出せずにいます。これで2月以降4か月連続でのもみあいとループイフダンにとっては買いでも売りでも利益を出しやすい相場つきにあると言えるでしょう。5月の高値圏からの下げは主に米中間の貿易摩擦を懸念したものと言え、月末のクロス円全般の買いで下抜けはせずに済んでいるものの、材料的には注意が必要と言えそうです。

?豪ドル円は月中レビューで書いた通りですが、B20でスタート後にR1に到達したため、S20に転換、さらにその後Pにも到達したことで、全てのポジションを閉じ早々に何もしない状態となってしまいました。6月の確定損益は55,636円の利益となっていますが、その後指をくわえているのも機会損失と考え、6月の豪ドル円のように方向転換した後も予想通りの値動きで終わった場合、以下のような戦略を立てたいと思います。

?方向転換で閉じたポジション(今回の場合、S20を閉じた)のと逆方向へ更にもうワンステップの値動きがあった場合(今回の場合、PからS1への動き)、そこで新たなループイフダンを半分のサイズで再開し(今回の場合、B20を5単位)、その場合にはそれまでの利益以上の損失にはならないところで運用を停止するという条件もつけます。あまり、こうしたケースは無いと思いますが、豪ドル円のようにもみあいを続ける局面では今後も見受けられる可能性はあるでしょう。

?ゾーンの組み合わせ(黄色)=6月終値ゾーン3、7月始値ゾーン3

?3で引けて3で始まるパターンは、もみあいを想定した押し目「買い」の逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Bタイプ」、もみあい前提なので7月は「B20」がおすすめ戦略となります。

?豪ドル高が進行し84.32(R1)に到達した場合、買いポジションを全て利食い月末まで「S20」に売り転換します。ただし、その場合は82.37(P)まで戻したら売りポジションを全て利食い月末まで運用STOPとします。また、思惑に反して80.42(S1)以下の豪ドル安となった場合、また売り転換した後に86.28(R2)以上の豪ドル高となった場合には、運用STOPとして月末まで様子を見ます。

?当レポートでは1万通貨を81.675から「B20」、最大ポジション数10で開始しています。

●ユーロドル

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6月のレンジ=始値1.1691、高値1.1852、安値1.1508、終値1.1682

?6月は前半にじり高後にECB理事会の下げで大幅安となり、月後半は上値の重たい動きが続き、2017年12月以来の安値を更新する場面も見られましたが後が続かず、月末にかけてはユーロ円の買いに引っ張られて買い戻しが出ていました。材料的にもテクニカルにも下値懸念は残るものの、ドルの材料、ユーロの材料、またユーロ円も絡んでと明確な見通しが立てにくい地合いが続いています。

?6月の戦略は「S40」でしたが、思いのほか値幅も少なかったことでどのポイントにも到達せず、月末までそのまま運用が続きました。7月の戦略は買いの逆張り戦略と方向性が変わりましたので、現在のポジションは仕切って「B40」へ転換させます。残っていたポジション仕切った損益も含めた6月の確定損益は60,091円の利益となっています。

?ゾーンの組み合わせ(黄色)=6月終値ゾーン3、7月始値ゾーン3

?3で引けて3で始まるパターンは、もみあいを想定した押し目「買い」の逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Bタイプ」、もみあい前提なので7月は「B40」がおすすめ戦略となります。

?ユーロ高が進行し1.1852(S1)に到達した場合、売りポジションを全て利食い月末まで「S40」に買い転換します。ただし、その場合は1.1680(P)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末まで運用STOPとします。思惑に反して1.1509(S1)以下のユーロ安となった場合、また売り転換した後に1.2024(R2)以上のユーロ高となった場合には、運用STOPとして月末まで様子を見ます。

?当レポートでは1万通貨を1.16847から「S40」、最大ポジション数10で開始しています。

【参考】

フィボナッチ・ピボットをもっと詳しく

◆山中康司の確率を味方につけるループイフダン戦略とは?

ピボットをもっと詳しく

◆テクニカル解説集 ピボット|アイネット証券

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著者プロフィール
山中康司
山中康司
1982年アメリカ銀行入行、1989年バイスプレジデント、1993年プロプライエタリー・マネージャー。1997年日興証券入社、1999年日興シティ信託銀行為替資金部次長。2002年アセンダント社設立・取締役。テクニカル分析と独自のサイクル分析を融合させたトレンド分析には定評がある。ループイフダン関連書籍『マンガでわかる FXの新常識ループ・イフダンでらくらく稼ぐ』を監修。