夫婦で取り組む資産運用のキホンとは?

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収入の状況、家族構成で変わってくる資産運用の在り方

2人で協力して家計管理や資産運用に取り組んでいるという夫婦は、意外と多くないかもしれせん。「家計のことは妻に任せっきりで……」とか、「金融には疎いから、運用のことは夫に委ねています」とかいった声もチラホラ聞こえてきます。

しかし、今は給与もなかなか増えないうえに、公的年金の支給開始年齢が引き上げられていくという時代です。しっかりと家計を管理して資産運用にも前向きに取り組んでおかないと、先々で大きな後悔を招きかねません。

自分たちのライフプランをもとに、これからどのようなライフイベントが待ち構えていて、それぞれにおいてどの程度のお金を蓄えておく必要があるのかを把握することが出発点となります。そして、お金を確保するための手段(金融商品)を見定め、少しでも早く資産運用を実践していくことが将来の不安を解消するためのカギとなってくるわけです。

ただし、ライフプランの違いはもちろん、収入の水準や家族構成などによっても、選択すべき資産運用のスタイルには変化が出てくるものでしょう。そこで、いくつかのケース別の夫婦で取り組む資産運用の在り方について考えてみます。



ケース1:夫婦共働きで子どもがいる場合

共稼ぎでそれぞれ個別で銀行にお金を預けたり、何らかの運用に取り組んだりしているという夫婦は少なくないことでしょう。子どもがいる場合には教育費のことも視野に入れてマネープランを練る必要が出てきますし、やはり家庭内において資産運用の目的や目標、方針を一本化したうえで取り組んだほうが効果的です。

当然ながら、子どもの数が増えれば増えるほど、将来に向けて蓄えておくべきお金は多額になっていきます。できるだけ早いうちに、資産運用の方向性について話しあっておいたがよいでしょう。

そして、それぞれが自分の収入の中から運用に回せるお金を出し合うのも一考ですが、役割分担を明確にするという方法も有効でしょう。たとえば、生活費は夫の収入で負担することを前提とし、妻の収入はできるだけ資産運用に回していくという発想です(もちろん、その逆もあり)。

そうすれば、お互いが可能な範囲で出し合うケースよりも、運用に充てられる資金は増えやすくなるでしょう。本格的に資産運用を進めていくうえでは、こうして家庭内で大胆なルールを作ることも求められてきます。

そのうえで、将来的により多くのお金が必要となりそうな家庭ほど、資産の一部を収益性の高い金融商品でも運用するのが望ましいでしょう。今の時代、安全確実な金融商品だけではあまり利益を増やせませんから、収益性の高いものも組み合わせ、トータルでミドルリスクにとどめながらミドルリターンを追求するのです



ケース2:夫婦共働きで子どもがいない場合

夫婦共働きで子どもがいない家庭の場合は、先程のケースと比べればそこまで積極的に資産を増やすことを考えてなくてもよさそうに思われます。とはいえ、老後の暮らしのことまで視野に入れれば、完全に楽観視してしまうのも考えものでしょう。

総務省の「家計調査報告(家計収支編)2018年平均結果」(2019年5月公開)によれば、世帯主が60〜64歳の高齢無職世帯(世帯数2人以上)における可処分所得が月々15万7169円であったのに対し、消費支出は月々27万2,713円に達していたそうです。つまり、約11万5,000円の赤字が毎月発生していることになります。

年間にすれば約138万円で、仮に90歳まで存命だとしたら、60歳以降の30年間で4,140万円の貯蓄を取り崩す計算になるのです。やはり、なるべく早いうちに夫婦で話し合って資産運用の方針や目的、目標を一本化し、2人でともに取り組んでいくのが賢明です。



どちらかが専業主婦(主夫)で子どもがいる場合

ダブルインカムの家庭に対し、夫婦のどちらかが専業主婦(主夫)のケースでは、よりシビアな家計管理と運用資金の捻出、さらに収益性の高い金融商品(リスク商品)の組み入れが求められてきそうです。子どもがいれば、将来的な出費はさらに増えることになるのでなおさらでしょう。

稼ぎ手がかなりの高収入でなければ、運用に充てられるお金は共稼ぎの家庭よりも限られてくるのはやむをえないことです。子どもが成長するにつれて教育費などの出費もかさみがちで、運用に回す余裕はさらになくなってきそうです。

それだけに、できるだけ早くから資産運用をスタートさせることが重要になってきます。少額から自動引き落としで継続的な運用を実践できる積立投資などを通じて、コツコツと将来に備えておきたいところです。



どちらかが専業主婦(主夫)で子どもがいない場合

子どもがいなかったとしても、シングルインカムの家庭では運用に回せるお金が限られてきますし、できるだけ早いうちに将来のマネープランについてきちんと考えておいたほうがいいでしょう。共稼ぎだった家庭と比べれば、老後に夫婦2人で受け取る公的年金の金額も見劣りしてしまうことになりそうです。

そうだとすれば、自分たちの老後の資金をしっかりと確保することをメインテーマに掲げたうえで、夫婦が共同で1つの方針に基づいた資産運用を早くから進めていきたいところです。実際に老後を迎えるまでには時間がたっぷりと残されているなら、積極的にリスクを取って収益性の高い運用に取り組むのも一手でしょう。

時間的に余裕があれば、期待通りの成果が臨めなかった場合も軌道修正が可能です。さらに、株式のように短期的には収益のブレが大きい運用対象であっても、長期投資で臨めば成果が安定化してくるという傾向もうかがえます。

夫婦で取り組む資産運用で成功するコツは、最初に2人の考えをぶつけ合ってコンセンサス(共通認識)を固めておくことにあります。そして、夫婦が同じ方向を見つめながら運用に取り組んでいけば、途中で判断を迷ってしまうようなことも少なくなるでしょう。

いずれにしても、盤石な家庭を築き上げるうで、お金は絶対に欠かせないものです。人生の先のことまで見通したうえでマネープランを練るのは簡単なことではないものの、非常に重要な意味を持っているのは明らかです。



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