【暗号資産(仮想通貨)ってどうなの?】取引経験者1,043人に聞いて見えてきた暗号資産の魅力と気になるリスク、そして今後の見通しとは…?
今般の新型コロナウイルス感染拡大によって、世界経済が大きな影響を受けています。
この未曽有の事態を乗り越えるためにも、投資や資産運用を始めた方もいるでしょう。
投資や資産運用の商品は数多く存在しますが、数年前から一気に市場が活性化したもののひとつに、「ビットコイン」に代表される“暗号資産(仮想通貨)”があります。
米電気自動車メーカー大手「テスラ」は、3月24日から自社製品の購入の際ビットコイン決済への対応を開始(当初は米国内の購入者に限るが、2021年内に米国外でも対応する予定)し、その影響などによって現在ビットコインの価格が上昇しています。
暗号資産の市場は今後さらなる活性化が期待されている一方で、3年前の2018年には大規模なハッキング・盗難事件が発生し暗号資産の価格が大幅に下落したこともあり、暗号資産に興味はあるものの、慎重になっている方もいるでしょう。
では、暗号資産取引経験のある方々は、現在の暗号資産市場をどのように見ていて、そして、今後の市場をどのように見通しているのでしょうか?
そこで今回、FX自動売買システム「ループイフダンR」を運営する株式会社アイネット証券(https://inet-sec.co.jp/?=prtimes12)は、暗号資産(仮想通貨)取引経験のある男女を対象に、「暗号資産(仮想通貨)の現在と未来」に関する調査を実施しました。
【No.1はやはり“ビットコイン”?それとも…?】暗号資産人気ランキング!
暗号資産(仮想通貨)にもさまざまな種類がありますが、どの暗号資産の取引経験のある方が多いのでしょうか?
はじめに、「取引実績のある暗号資産(仮想通貨)を教えてください(複数回答可)」と質問したところ、『ビットコイン(BTC)(80.9%)』という回答が最も多く、次いで『イーサリアム(ETH)(22.6%)』『リップル(XRP)(21.8%)』『ビットコインキャッシュ(BCH)(13.6%)』『ライトコイン(LTC)(9.0%)』『ネム(NEM)(9.0%)』と続きました。
『ビットコイン』が8割以上という結果となり、その人気の高さは他を圧倒していることが分かります。
■以降の結果はこちら
『モナコイン(MONA)(8.5%)』
『イーサリアムクラシック(ETC)(5.8%)』
『リスク(LSK)(5.7%)』
『ステラルーメン(XLM)(3.8%)』
『ファクトム(FCT)(3.6%)』
『クアンタム(QTUM)(2.7%)』
『ベーシックアテンショントークン(BAT)(2.5%)』
【現在はやめちゃっている方も…】現在の暗号資産の取引状況
人気の暗号資産が分かりましたが、現在も取引を継続している方はどれくらいいらっしゃるのでしょうか?
そこで、「暗号資産(仮想通貨)取引を現在も行っていますか?」と質問したところ、『はい(82.5%)』『いいえ(17.5%)』という結果となりました。
多くの方が現在も暗号資産取引を継続しているようですが、取引を中止した方が2割近くに上り、意外と多い印象を受けます。
【暗号資産の未来は…暗い?】やめちゃった時期とその理由とは?
2割近くの方が現在は暗号資産取引を中止していることが分かりましたが、その方々が暗号資産取引を中止した時期はいつだったのでしょうか?
前の質問で『いいえ』と回答した方に、「暗号資産(仮想通貨)取引をやめた時期を教えてください」と質問したところ、『2020年(29.0%)』という回答が最も多く、次いで『2018年(23.0%)』『2019年(19.7%)』『2021年(11.5%)』『2016年以前(8.7%)』『2017年(8.1%)』と続きました。
2020年に暗号資産取引を中止した方が多く、新型コロナウイルスの感染拡大による影響は、暗号資産取引にも生じていることが伺えます。また、大規模なハッキング・盗難事件が発生し、暗号資産の価格が下落した2018年に取引を中止した方も少なくないようです。
では、暗号資産取引を中止した理由とは何だったのでしょうか?
続いて、「暗号資産(仮想通貨)取引をやめた理由を教えてください(複数回答可)」と質問したところ、『なかなか利益が出ない(37.7%)』という回答が最も多く、次いで『価格変動が大きく不安定(35.5%)』『セキュリティ面が不安(14.8%)』『大きな損失を出した(13.7%)』『法整備が進んでいない(12.6%)』と続きました。
暗号資産は価格変動が大きく、利益が出にくい様子が伺えます。
投資の目的のひとつは利益を出すことですから、安定した利益を求めて他の投資商品に切り替えている方も少なくないのかもしれません。
また、ハッキング・盗難事件が実際に発生したことなどから、セキュリティ面の不安が払拭できず、取引を中止した方もいらっしゃるようです。
■以降の結果はこちら
『法定通貨のように国による価値の保証がない(11.5%)』
『リターンよりリスクが大きすぎる(11.5%)』
『税金の計算が複雑(9.8%)』
『流動性が低い(9.3%)』
『実用化が進んでいない(7.7%)』
『スケーラビリティ問題がある(1.6%)』
『秘密鍵やパスワードを紛失した(1.1%)』
暗号資産の歴史はまだ浅く、市場や法整備も発展途上にあります。そのため、リスクや不安も他の投資商品や金融商品より大きいのかもしれません。
【暗号資産の未来は明るい?】現在も続けている理由とは?
暗号資産取引を中止した方について、その時期と理由が見えてきました。では、現在も暗号資産取引を行っている方は、どのような理由で継続しているのでしょうか?
先の質問で『はい』と回答した方に、「暗号資産(仮想通貨)取引を続けている理由を教えてください(複数回答可)」と質問したところ、『気軽に取引ができる(49.8%)』という回答が最も多く、次いで『24時間365日取引ができる(40.6%)』『今後の価格上昇が期待できる(32.0%)』『大きな利益を出せる(26.7%)』『将来性がある(25.5%)』と続きました。
暗号資産はいつでも気軽に取引を行えることが魅力と言えそうです。また、発展途上だからこそ、今後に期待できるとお考えの方も多い様子が伺えます。
■以降の結果はこちら
『経済の勉強になる(13.4%)』
『先を読む力が付く(7.6%)』
『単純に楽しい(6.4%)』
世の中の流れや経済について学ぶために、暗号資産取引を行っている方もいらっしゃるようです。
では、取引を行っていて分かった暗号資産の最大の魅力とは一体何なのでしょうか?
続いて、「暗号資産(仮想通貨)の最大の魅力を具体的に教えてください」と質問したところ、以下のような回答が寄せられました。
■暗号資産(仮想通貨)の最大の魅力はここにあり!
・少ない金額で大儲けできる可能性を秘めている(30代/女性/広島県)
・ボラティリティが大きいこと(30代/男性/東京都)
・値動きが大きく、スリルがあり、リスクが高い反面、夢がある(40代/男性/富山県)
・気軽にできる、ゲーム感覚で楽しめる(50代/女性/東京都)
・将来的に資産価値が高騰するかもしれないというわくわく感(50代/男性/神奈川県)
多くの方が、暗号資産のボラティリティ(価格変動率)が大きいこと、ハイリスク・ハイリターンというギャンブル性が高いことに魅力を感じていらっしゃるようです。逆に言うと、コツコツと堅実に利益を出したいという方には、暗号資産取引は向いていないのかもしれません。
【どんな投資商品にもリスクはあるけれど…】暗号資産特有のリスクって怖い!?
現在も暗号資産取引を行っている方の理由、そして暗号資産の魅力について見えてきました。
ハイリスク・ハイリターンという高いギャンブル性が最大の魅力という方も多くいらっしゃいましたが、どのような投資商品や金融商品にもリスクは必ず存在します。では、暗号資産が持つリスクの中で、特に気になっているものとは何なのでしょうか?
そこで、「暗号資産(仮想通貨)のリスクで気になるものを教えてください(複数回答可)」と質問したところ、『価格変動リスク(61.9%)』という回答が最も多く、次いで『サイバー攻撃などのハッキングリスク(29.0%)』『流動性リスク(28.3%)』『システム障害リスク(22.1%)』『クレジットリスク(信用リスク)(20.9%)』と続きました。
暗号資産のボラティリティの大きさは魅力と言えますが、その分リスク管理が難しく、元金毀損のリスクも高まってしまうことが気になる方はやはり多いようです。
また、実際にハッキング・盗難事件が発生していることからそのリスクを懸念している方や、法定通貨取引であるFX(外国為替証拠金取引)よりも流動性が少なく、市場の動向や取引量などに左右されやすいことを気にしている方も少なくないようです。
■以降の結果はこちら
『取引所の経営破綻リスク(19.8%)』
『秘密鍵やパスワードの紛失リスク(16.2%)』
『ウォレットの破損リスク(14.0%)』
『法規制・税制などの規制リスク(14.0%)』
『GOXリスク(9.4%)』
『特に気になるものはない(3.4%)』
まだまだ未知数な要素も多い暗号資産は、さまざまなリスクを踏まえた上で取引に参加する必要があると言えそうです。
では、それら暗号資産のリスクに対して、どのようにお考えなのでしょうか?
続いて、「それらのリスクに対してどのように思いますか?具体的に教えてください」と質問したところ、以下のような回答が寄せられました。
■暗号資産(仮想通貨)のリスクに対して思うこと
・価格上昇幅の大きさも含め、そういった資産だと考えており、投資の優先順位は高くしにくいものだと思っている(30代/男性/広島県)
・停電した時や資産に関するデータが飛んでしまった時、一部でも保護してもらえるのかが気になる(30代/男性/新潟県)
・仮想通貨の取引に関するリスクや危険性をしっかりと理解したうえで、取り組むことが重要(40代/女性/埼玉県)
・リスクが値動きの粗さと直結しているため、容認するしかない(50代/男性/栃木県)
・突然取引禁止になるかも、というような極端なリスクがあるので、取引をしないほうがいい(50代/男性/大阪府)
暗号資産取引のさまざまなリスクを踏まえると、投資活動の主軸にするのは難しいという意見もあるようです。
【実際のところどう思ってる?】暗号資産の未来予想図
ここまでの調査で、暗号資産の魅力やリスクについていろいろと見えてきました。
他の投資商品や金融商品よりもリスクが高い部分も多いものの、それでも高い利益が望めることに魅力を感じている方は多いようです。では、そんな暗号資産の今後をどのように見通していらっしゃるのでしょうか?
そこで、「暗号資産(仮想通貨)は今後どうなっていくと思いますか?(ご自身の考えに近いもの3つ迄)」と質問したところ、『市場規模が拡大する(37.2%)』という回答が最も多く、次いで『価格の上昇が続く(31.3%)』『決済通貨として定着する(30.1%)』『資産価値が上がる(23.5%)』『法定通貨のようには定着しない(21.8%)』と続きました。
暗号資産市場は今後さらに活性化すると見ている方が多い一方で、『法定通貨のように定着しない』とお考えの方も少なくないようです。
■以降の結果はこちら
『価格が下落していく(7.1%)』
『市場規模が縮小する(4.7%)』
『資産価値が下がる(4.6%)』
そのように思う理由について、具体的に聞いてみました。
■暗号資産(仮想通貨)の今後はこうなると思う!
【市場規模が拡大する、決済通貨として定着する、価格の上昇が続く】
・テスラが買ったりしているしいますごく値段があがっている。現状は活気がある(30代/女性/愛知県)
【市場規模が拡大する、決済通貨として定着する】
・デジタル化の急速な発達によりデジタル資産や通貨が当たり前のように普及していくと思うから(40代/男性/大分県)
【市場規模が拡大する、決済通貨として定着する、価格の上昇が続く】
・将来有望なプロジェクトが多いと感じるため(30代/男性/埼玉県)
【法定通貨のようには定着しない、価格が下落していく、市場規模が縮小する】
・投機的運用になっているから保証がない(30代/男性/大阪府)
【法定通貨のようには定着しない、価格が下落していく】
・リスクが多すぎる。一時的なバブルだと思っている(40代/女性/大阪府)
などの回答が寄せられました。
企業が決済手段に取り入れるなど、今後の活性化に期待している方が多い一方で、そのボラティリティの大きさから投機的な運用になっていること、使用できるシーンが少ない上、リスクが多すぎるといった理由で、法定通貨のようには定着しないと見ている方も少なからずいらっしゃるようです。
暗号資産の成長はリスクの解決なくして語れない!?現時点ではどう転ぶか読みにくいのも事実…
今回の調査で、実際に取引経験のある方から、暗号資産の魅力やメリット、そしてリスクについて伺うことができました。
暗号資産はそのボラティリティの大きさから、短期間で大きな利益が期待できるということが最大の魅力のようですが、暗号資産特有のリスクも多いのが現状のようで、それらのリスクを払拭できなければなかなか安定した利益は出せないのかもしれません。
現に、コロナ禍に入った2020年や、ハッキング・盗難事件が発生した2018年に、暗号資産取引を中止した方も少なからずいらっしゃることが分かりました。
もちろん、暗号資産に限らず、全ての投資商品や金融商品にはリスクが伴います。ですが、暗号資産のリスクは他の商品と比較しても多すぎるというご意見もあり、今後の見通しは暗いと判断している方も少なくありませんでした。
投機的な運用に魅力を感じる方にはおすすめの取引と言えそうですが、コロナ禍となり先が見えない中で、コツコツと堅実に資産を増やしたいという方は、今は暗号資産取引は避けた方が無難と言えるかもしれません。
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調査概要:「暗号資産(仮想通貨)の現在と未来」に関する調査
【調査期間】2021年4月5日(月)〜2021年4月6日(火)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,043人
【調査対象】暗号資産(仮想通貨)取引経験のある男女
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ
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