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投資に必要な情報収集の仕方をお教えします【鹿子木健】

昨今はインターネットの発達により、さまざまな情報を取得できる時代です。
一方で、誰でも情報発信が容易になったことで、発信者のバイアスがかかった情報も世の中にあふれています。
そのような中で投資を行っていくうえで、情報収集をどのように行えばよいのかを今回は解説していきます。
1.一次情報ではうまくいかない可能性がある
投資の情報を集める場合、ほとんどの人は日経新聞、ロイター、ブルームバーグなどのメディアを想像すると思います。もしかすると、SNSやYouTubeで情報収集をするかもしれません。
しかし、これらの方法で取得した情報全てが正しいというわけではありません。なぜなら、これらは二次情報だからです。
二次情報とは一次情報を取得した人から得た情報です。一次情報を得た人のフィルターを通して私たちの元にやってくるため、誰かのバイアスを通して伝えられている可能性があります。
例えば、アナリストのレポートを読んだ場合、そのアナリストの解釈が入った情報を得ているということです。アナリストのレポートでは買いとしている銘柄を相場参加者全員が買いと考えているわけではありません。買いではなく売りだと考えている人が多い場合は、当然ですが下落します。
二次情報は一定の参考になると思います。しかし、他者のバイアスをともに伝えられるため、その方向に引っ張られてしまい、結果的に投資で失敗してしまう可能性があります。
最近では二次情報よりもさらにバイアスが強い三次情報で情報取得をする場合もあり、より注意が必要です。
2.情報収集をするには3つの方法が良い
投資で情報収集をするには、以下の3つの方法が有効です。
①相場そのものから情報を取る
②中央銀行や政府から情報を取る
③各種指標(データ)にあたる
それぞれ解説していきます。
①相場そのものから情報を取る
これは比較的簡単な方法で、要するにチャートを見るということです。ドル/円に関する情報がほしいならドル/円のチャートを中心に、ユーロ/円やユーロ/ドルなどドルと円が絡んだチャートを見ればドル/円がどのように動いているのかを把握でき、今後はどの方向に動くかを予想できます。
相場の情報は相場に効くのが一番ということです。
②中央銀行や政府から情報を取る
中央銀行や政府の発表した指標、つまり自分で一次情報を見ることです。また、中央銀行や政府の公式発表も直接あたりましょう。
政府や中央銀行の発表が全て正しいとは限りませんが、二次情報にあたってしまうと、政府や中央銀行の意図に加えて発信者のバイアスも入ってしまい、混乱してしまいます。
③各種指標(データ)にあたる
各統計データを直接確認することです。自分で直接見ることによって、自分の頭で考え、判断できるようになります。ただし、統計を見たからといって投資で勝てるわけではありません。
最初は難しいかもしれませんが、慣れてくるとできるようになってきます。
3.自分で考えることが何よりも大切です
情報収集で一番重要なのは「自分の頭で考える」ことです。
ありがちなのが、日経新聞やロイターなどのメディアやアナリストレポートを読んで相場をわかったつもりになることです。
例えば、「日経新聞を毎日読んでいるから自分は相場に詳しい」「アナリストレポートを読んでいるから勝てそうな銘柄が分かる」と思ったことは投資をしていれば一度はあると思います。
しかし、日経新聞やアナリストレポートを読んでいるだけでは相場では勝てません。むしろ、「日経新聞にはこう書かれているから」「アナリストがこう言っているから」というバイアスがかかってしまうケースの方が多いです。
もちろん、一次情報を見ているからといって投資で利益を出せるわけではありませんし、投資系YouTuberの情報をうのみにするのは論外です。
大切なのは一次情報でも二次情報でもその情報が正しいのか、何を意味するのか、今後の相場がどう動いていくのかを考えることです。
この記事も私のバイアスがかかっています。ここに書かれていることが全て正しいと盲目的に信じるのではなく、あなた自身で本当に正しいのかを考えなければいけません。
相場は自分で考えない人に優しくはありません。勝っている人は常に投資のアンテナを張り巡らせていることはもちろん、得られた情報を使ってどのように投資していくのかを考えているのです。
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