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2022/06/16
シストレ活用事例

山中康司のループイフダン戦略レポート(2022年6月②)

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ループイフダン「2022年6月の戦略・月中レビュー」

●お知らせ

  • 1月から通貨ペアによって2つのストラテジーでポートフォリオを運用しています。詳細は「2022年のポートフォリオ運用について」をご覧ください。

●2022年のポートフォリオ運用について

(1)移動平均で攻めるループイフダン戦略
*対象通貨ペア=ドル円、ユーロ円、ポンド円

長めのポジション保有を前提に「週足終値が20週移動平均線よりも上にあるか、下にあるかでトレンドを判断」します。ダマシを回避するため「実際の売買は、2週連続で終値が上か下というフィルター」をかけます。リスク管理はこれまで同様で最大ポジション数はドル円が10(その他は5)、損切設定はあり、とします。

使用チャートは日々の動きを明確にするため、複数時間枠表示という手法で日足チャートに週足移動平均線を重ねています。階段状になっているのはそのためで、1週間(5営業日)単位で移動平均線の値が変化していることがわかります。また、週足終値の位置を間違えないよう、日足を1週間ずつ青い四角で囲ってあります。つまり、青い四角の中の最後の日足終値が週足終値と同じです。また紫の四角で1か月を囲み、各月の値動きもわかりやすくてあります。

ポートフォリオ全体の資金管理としては、以前の戦略と同様「1か月の最大想定損失額25万円以上に到達した通貨ペアに関しては、いったん全てのポジションを仕切った上で月末まで運用見送り」というスタンスです。なお、この状態で「ポジションが無い状態での翌月のエントリーは、2週連続で終値が上か下かというトレンドが確定した週末を待つこと」としています。つまり、再エントリーの場合でもフィルターをかけます。

ポートフォリオ全体としては、証拠金の6%を超える損失(当レポートでは30万円超の損失)で、全ての利益が出ているポジションも含めて成り行き決済とし、その場合は月末まで一切ポジションを持ちません。これは、複数通貨ペアで25万円以上の損失が出ることが無いようにするためのセーフネットです。

(2)ループイフダンBS戦略
*対象通貨ペア=豪ドル円、ユーロドル

BS戦略自体がBタイプとSタイプの組み合わせとなっていることから、方向性を決めるために特段のルールは定めていません。BS戦略自体についての詳細はアイネット証券ホームページの説明をご覧ください。
https://inet-sec.co.jp/systrd/loop_bs/

なお、最大ポジション数と値幅設定については(1)「移動平均で攻めるループイフダン戦略」と同様で、ポートフォリオとしての資金管理も合計金額で判断して管理することとします。また、上記ホームページの説明では豪ドル円、ユーロドルはお勧め通貨ペアに該当していませんので、3か月ほど試験的に運用した上で見直しを行うこととします。

チャートのみ掲載しているその他の通貨ペアについては、引き続き(1)「移動平均で攻めるループイフダン戦略」に沿ったチャートと戦略を掲載しています。

*6月前半の損益について

各通貨ペアともに値動きが大きく、またイベントも続くため日々の損益の変動も大きめの状態が続いています。6月15日時点ではポンド円の含み損が大きく、全体としては確定損益と未確定損益の合計で45,780円の損失で折り返しました。ポートフォリオとしてのリスク管理をきちんとしていれば問題ないという立場ではありますが、特定通貨が足を引っ張るという展開は避けたいため、単独通貨で「1か月の最大想定損失額25万円以上」という部分の運用をやや保守的とし「1か月の最大想定損失額20〜25万円以上」とやや幅を持たせた上で警戒度を高めて月後半を見守りたいと考えています。

●米ドル円

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※赤い線が移動平均線です。

6月15日までのレンジ=129.50〜135.46

6月15日時点の戦略=B100を継続

6月前半のドル円は、5月は落ち着いていた円安の流れが再開し財務相、金融庁、日銀の3者による円安懸念の共同声明もありましたが、予想外に高かった米国CPIを受けて15日FOMCで0.75%の大幅利上げもという観測記事からドル全面高の動きとなりました。また主要国で唯一緩和を継続する日銀の動きもあり、日米金利差拡大の流れが更なる円安の見通しを拡大させています。2002年の135.16レベルを上抜けたことで、次の節目は140円と考える参加者が増えてきました。

ドル円は6月1日から「B100」で運用再開しました。現時点でのポジションは1単位(平均コスト135.354)、2,587円の含み損となっていますが上昇局面での利食いを待っている状態です。ここまでの確定損益は67,345円の利益となっています。

●ユーロ円

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6月15日までのレンジ=138.18〜144.24

6月15日時点の戦略=B100を継続

6月前半のユーロ円は9日のECB理事会に向けてQE終了と7月からの利上げ開始が示されるとの思惑でユーロ買いが先行し前日に年初来高値を144円台まで切り上げていました。しかし予想通りにECBが7月からの利上げとその後も緩やかな継続的な利上げについて言及したことから、年後半の景気減速も懸念され急速に利食い売りが広がる結果となりました。しかし、日本との対比ではこの動きによって日欧金利差の拡大も明確となり、ユーロ円は押し目買いが入りやすい地合いにあると考えられます。

ユーロ円は6月1日から「B100」で運用再開しました。現時点でのポジションは4単位(平均コスト142.211)、63,800円の含み損となっていますが上昇局面での利食いを待っている状態です。ここまでの確定損益は57,406円の利益となっています。

●ポンド円

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6月15日までのレンジ=161.32〜168.71

6月15日時点の戦略=B150を継続

6月前半のポンド円は、ユーロ円同様に円独歩安の見方からクロス円全般で円売りとなった動きによって168円台後半まで円安が進み、4月のポンド円高値を高峻する動きとなりました。しかし、ユーロ円が欧州景気への不安により下げる動き同様に英国の景気にも不安があること、また米金利上昇圧力が米国株だけでなく世界的な株安の動きにつながったことからリスクオフの動きによるクロス円の売りもポンド円を月初の水準まで押す動きにつながりました。

ポンド円は6月1日から「B150」で運用再開しました。現時点でのポジションは5単位(平均コスト164.610)、138,988円の含み損となっていますが上昇局面での利食いを待っている状態です。ここまでの確定損益は44,390円の利益となっています。

●豪ドル円

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6月15日までのレンジ=92.41〜96.87

6月15日時点の戦略=BS100を継続

6月前半の豪ドル円は円安地合いに加え、中国ロックダウンの解除が資源国通貨に有利に働くであろうことも好材料となっていました。7日には豪中銀が利上げに動き予想より利上げ幅は大きかったもののその日をピークに下げに転じ、その後は米株安によるリスクオフの動きがクロス円全般での下げにつながる流れでした。

 

豪ドル円は6月1日から「BS100」で運用再開しました。現時点でのポジションと含み損益は以下の通りです。

Sタイプ????????? ?1単位(平均コスト92.903)????????? 含み損益-2,404円

Bタイプ?????????? 4単位(平均コスト94.500)????????? 含み損益-57,165円

? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? 合計?????? -59,569円

また、ここまでの確定損益は58,606円の利益となっています。

●ユーロドル

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6月15日までのレンジ=1.0396〜1.0772

6月15日時点の戦略=BS100を継続

6月前半のユーロドルは緩和から引き締めへの転換を示すであろうECB理事会を前にして前月からユーロの買い戻しが続いていましたが、ECB理事会で実際に引き締めへの転換と継続的な利上げの方向性が示されたことから景気への悪影響に目が向き、ユーロ売りの動きが強まることとなりました。また米金利は更なる上昇となってきたことから改めて米欧金利の拡大がユーロ売り・ドル買いとなりユーロドルは一時1.04を割り込む流れとなりました。

 

ユーロドルは6月1日から「BS100」で運用再開しました。現時点でのポジションと含み損益は以下の通りです。

Sタイプ?????????? 1単位(平均コスト1.04276)??????? 含み損益 -3,789円

Bタイプ?????????? 4単位(平均コスト1.05824)??????? 含み損益-69,409円

? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ?合計?????? -73,198円

ここまでの確定損益は64,615円の利益となっています。

●カナダ円(チャートのみ)

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6月15日時点の戦略=B80を継続

●スイス円(チャートのみ)

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6月15日時点の戦略=B80を継続

●ランド円(チャートのみ)

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6月15日時点の戦略=B50を継続

●トルコリラ円(チャートのみ)

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6月15日時点の戦略=S50を継続

●メキシコペソ円(チャートのみ)

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6月15日時点の戦略=B50を継続

(注)メキシコペソ円はデータ配信元の仕様でバーチャート表示となっていますが、移動平均線の計算には影響しません。

●NZドルドル(チャートのみ)

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6月15日時点の戦略=S80を継続

●豪ドルNZドル(チャートのみ)

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6月15日時点の戦略=B80を継続



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著者プロフィール
山中康司
山中康司
1982年アメリカ銀行入行、1989年バイスプレジデント、1993年プロプライエタリー・マネージャー。1997年日興証券入社、1999年日興シティ信託銀行為替資金部次長。2002年アセンダント社設立・取締役。テクニカル分析と独自のサイクル分析を融合させたトレンド分析には定評がある。ループイフダン関連書籍『マンガでわかる FXの新常識ループ・イフダンでらくらく稼ぐ』を監修。