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2022/06/02
シストレ活用事例

山中康司のループイフダン戦略レポート(2022年6月①)

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ループイフダン「2022年6月の戦略」

●お知らせ

  • 1月から通貨ペアによって2つのストラテジーでポートフォリオを運用しています。詳細は「2022年のポートフォリオ運用について」をご覧ください。

●2022年のポートフォリオ運用について

(1)移動平均で攻めるループイフダン戦略
*対象通貨ペア=ドル円、ユーロ円、ポンド円

長めのポジション保有を前提に「週足終値が20週移動平均線よりも上にあるか、下にあるかでトレンドを判断」します。ダマシを回避するため「実際の売買は、2週連続で終値が上か下というフィルター」をかけます。リスク管理はこれまで同様で最大ポジション数はドル円が10(その他は5)、損切設定はあり、とします。

使用チャートは日々の動きを明確にするため、複数時間枠表示という手法で日足チャートに週足移動平均線を重ねています。階段状になっているのはそのためで、1週間(5営業日)単位で移動平均線の値が変化していることがわかります。また、週足終値の位置を間違えないよう、日足を1週間ずつ青い四角で囲ってあります。つまり、青い四角の中の最後の日足終値が週足終値と同じです。また紫の四角で1か月を囲み、各月の値動きもわかりやすくてあります。

ポートフォリオ全体の資金管理としては、以前の戦略と同様「1か月の最大想定損失額25万円以上に到達した通貨ペアに関しては、いったん全てのポジションを仕切った上で月末まで運用見送り」というスタンスです。なお、この状態で「ポジションが無い状態での翌月のエントリーは、2週連続で終値が上か下かというトレンドが確定した週末を待つこと」としています。つまり、再エントリーの場合でもフィルターをかけます。

ポートフォリオ全体としては、証拠金の6%を超える損失(当レポートでは30万円超の損失)で、全ての利益が出ているポジションも含めて成り行き決済とし、その場合は月末まで一切ポジションを持ちません。これは、複数通貨ペアで25万円以上の損失が出ることが無いようにするためのセーフネットです。

(2)ループイフダンBS戦略
*対象通貨ペア=豪ドル円、ユーロドル

BS戦略自体がBタイプとSタイプの組み合わせとなっていることから、方向性を決めるために特段のルールは定めていません。BS戦略自体についての詳細はアイネット証券ホームページの説明をご覧ください。
https://inet-sec.co.jp/systrd/loop_bs/

なお、最大ポジション数と値幅設定については(1)「移動平均で攻めるループイフダン戦略」と同様で、ポートフォリオとしての資金管理も合計金額で判断して管理することとします。また、上記ホームページの説明では豪ドル円、ユーロドルはお勧め通貨ペアに該当していませんので、3か月ほど試験的に運用した上で見直しを行うこととします。

チャートのみ掲載しているその他の通貨ペアについては、引き続き(1)「移動平均で攻めるループイフダン戦略」に沿ったチャートと戦略を掲載しています。

●米ドル円

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※赤い線が移動平均線です。

5月のレンジ=121.74〜131.34

6月の戦略=B100で再開

5月のドル円は月初こそドル高の流れを続け131.345レベルの高値をつけましたが、ユーロドルが2017年安値を試しきれず反転した流れとともにドル売りの流れへと転じ、126.35レベルまで水準を切り下げました。しかし月末にかけては株式市場が強くリスクオンの動きとなったことでドル円は129円近くまで上昇して引けています。

米ドル円は「B100」で運用していましたが、5月の月中レポートに書いたように5月11日にポートフォリオ全体の確定損と含み損の合計が30万円を超えたために全てのポジションを決済しました。米ドル円の5月の損益は16,872円の利益で終わりました。

6月に入り改めてB100で運用再開となりましたので、現時点でのポジションは1単位(平均コスト129.238)で損益はありません。

●ユーロ円

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5月のレンジ=132.65〜138.49

6月の戦略=B100を再開

5月のユーロ円は、月前半はフィンランドとスウェーデンがNATOに加盟申請することによる地政学リスクを嫌気してのユーロ売りが強まりましたが、月後半はECB関係者によるタカ派発言が続き、6月にQE終了、7〜9月期にゼロ金利、10〜12月期にプラスへといった思惑が市場参加者のコンセンサスとなりユーロが急反転。ユーロ円もその動きに引っ張られ1か月かけての行って来い相場を演じることとなりました。

ユーロ円は「B100」で運用していましたが、5月11日にポートフォリオ全体の確定損と含み損の合計が30万円を超えたために全てのポジションを決済しました。ユーロ円の5月の損益は9,218円の利益で終わりました。

6月に入り改めてB100で運用再開となりましたので、現時点でのポジションは1単位(平均コスト138.644)で損益はありません。

●ポンド円

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5月のレンジ=155.58〜163.88

6月の戦略=B150を再開

5月のポンド円は、月前半に対ロシア経済制裁の影響が自国に跳ね返ってくることによる景気減速がインフレ下で起こるスタグフレーション懸念が欧州に広がり、特に英国での影響が大きいことからポンドが大きく売られました。しかし、月後半はユーロがECBの早期利上げ思惑拡大で大幅高となる動きとともにポンドも上昇しほぼ月初の水準に戻して引けました。

ポンド円は「B150」で運用していましたが、5月11日にポートフォリオ全体の確定損と含み損の合計が30万円を超えたために全てのポジションを決済しました。ポンド円の5月の損益は163,074円の損失で終わりました。

6月に入り改めてB150で運用再開となりましたので、現時点でのポジションは1単位(平均コスト163.019)で損益はありません。

●豪ドル円

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5月のレンジ=87.30〜94.01

6月の戦略=BS100を再開

5月の豪ドル円は豪中銀が利上げを行った翌日が高値となり、その後は欧州通貨のクロス円の動きに引っ張られた動きに中国ロックダウンを悪材料とした売りが広がり87.30の安値をつけました。しかし月後半は急速に買い戻しが入り、月末には株高によるリスクオンの動きも手伝って月初の水準に近づいて引けています。

豪ドル円は「BS100」で運用していましたが、5月11日にポートフォリオ全体の確定損と含み損の合計が30万円を超えたために全てのポジションを決済しました。豪ドル円の5月の損益は33,807円の損失で終わりました。

6月に入り改めてBS100で運用再開となりましたので、現時点でのポジションは各1単位(平均コスト92.936の買いと92.903の売り)で損益はありません。

●ユーロドル

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5月のレンジ=1.0348〜1.0786

6月の戦略=BS100を再開

5月前半のユーロドルは5月11日までは安値圏でのもみあいを2週間ほど続けていましたがフィンランドとスウェーデンがNATOに加盟することから欧州とロシアとの対立が強まることを嫌気したユーロ売りがストップオーダーを巻き込みながら2017年安値の1.0340レベルまであとわずかという水準に迫ることとなりました。2017年安値を割り込むとパリティ(1ユーロ1ドル)を視野に入れる展開となることから、引き続きユーロの上値は重くなってくると見られます。

ユーロドルは「BS100」で運用していましたが、5月11日にポートフォリオ全体の確定損と含み損の合計が30万円を超えたために全てのポジションを決済しました。ユーロドルの5月の損益は133,181円の損失で終わりました。

6月に入り改めてBS100で運用再開となりましたので、現時点でのポジションは各1単位(平均コスト1.07324の買いと1.07303の売り)で損益はありません。

●カナダ円(チャートのみ)

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6月の戦略=B80を継続

●スイス円(チャートのみ)

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6月の戦略=B80を継続

●ランド円(チャートのみ)

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6月の戦略=B50を継続

●トルコリラ円(チャートのみ)

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6月の戦略=S50に転換(5月20日終値で確定)

●メキシコペソ円(チャートのみ)

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6月の戦略=B50を継続

(注)メキシコペソ円はデータ配信元の仕様でバーチャート表示となっていますが、移動平均線の計算には影響しません。

●NZドルドル(チャートのみ)

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6月の戦略=S80を継続

●豪ドルNZドル(チャートのみ)

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6月の戦略=B80を継続



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著者プロフィール
山中康司
山中康司
1982年アメリカ銀行入行、1989年バイスプレジデント、1993年プロプライエタリー・マネージャー。1997年日興証券入社、1999年日興シティ信託銀行為替資金部次長。2002年アセンダント社設立・取締役。テクニカル分析と独自のサイクル分析を融合させたトレンド分析には定評がある。ループイフダン関連書籍『マンガでわかる FXの新常識ループ・イフダンでらくらく稼ぐ』を監修。