山中康司のループイフダン戦略レポート(2022年4月②)
ループイフダン「2022年4月の戦略」
●お知らせ
- 1月から通貨ペアによって2つのストラテジーでポートフォリオを運用しています。詳細は「2022年のポートフォリオ運用について」をご覧ください。
- 4月24日(日)13時からオンラインセミナーを開催します。詳細は以下のページをご覧ください。皆様の参加をお待ちしております。
https://inet-sec.co.jp/news/detail.jsp?id=441
- 過去に実施したオンラインセミナーは下記URLにてご視聴いただけますので、併せて参考にしていただければ幸いです。
https://inet-sec.co.jp/seminar/onlineseminar/#yamanaka
●2022年のポートフォリオ運用について
(1)移動平均で攻めるループイフダン戦略
*対象通貨ペア=ドル円、ユーロ円、ポンド円
長めのポジション保有を前提に「週足終値が20週移動平均線よりも上にあるか、下にあるかでトレンドを判断」します。ダマシを回避するため「実際の売買は、2週連続で終値が上か下というフィルター」をかけます。リスク管理はこれまで同様で最大ポジション数はドル円が10(その他は5)、損切設定はあり、とします。
使用チャートは日々の動きを明確にするため、複数時間枠表示という手法で日足チャートに週足移動平均線を重ねています。階段状になっているのはそのためで、1週間(5営業日)単位で移動平均線の値が変化していることがわかります。また、週足終値の位置を間違えないよう、日足を1週間ずつ青い四角で囲ってあります。つまり、青い四角の中の最後の日足終値が週足終値と同じです。また紫の四角で1か月を囲み、各月の値動きもわかりやすくてあります。
ポートフォリオ全体の資金管理としては、以前の戦略と同様「1か月の最大想定損失額25万円以上に到達した通貨ペアに関しては、いったん全てのポジションを仕切った上で月末まで運用見送り」というスタンスです。なお、この状態で「ポジションが無い状態での翌月のエントリーは、2週連続で終値が上か下かというトレンドが確定した週末を待つこと」としています。つまり、再エントリーの場合でもフィルターをかけます。
ポートフォリオ全体としては、証拠金の6%を超える損失(当レポートでは30万円超の損失)で、全ての利益が出ているポジションも含めて成り行き決済とし、その場合は月末まで一切ポジションを持ちません。これは、複数通貨ペアで25万円以上の損失が出ることが無いようにするためのセーフネットです。
(2)ループイフダンBS戦略
*対象通貨ペア=豪ドル円、ユーロドル
BS戦略自体がBタイプとSタイプの組み合わせとなっていることから、方向性を決めるために特段のルールは定めていません。BS戦略自体についての詳細はアイネット証券ホームページの説明をご覧ください。
https://inet-sec.co.jp/systrd/loop_bs/
なお、最大ポジション数と値幅設定については(1)「移動平均で攻めるループイフダン戦略」と同様で、ポートフォリオとしての資金管理も合計金額で判断して管理することとします。また、上記ホームページの説明では豪ドル円、ユーロドルはお勧め通貨ペアに該当していませんので、3か月ほど試験的に運用した上で見直しを行うこととします。
チャートのみ掲載しているその他の通貨ペアについては、引き続き(1)「移動平均で攻めるループイフダン戦略」に沿ったチャートと戦略を掲載しています。
*今回の月中レビュー
月中レビューは通常15日東京前場に書いていますが、今回は前日14日の夜に書いています。通常より半日ほど早くなりますが、それほど違いは無いと思います。
●ドル円
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※赤い線が移動平均線です。
4月15日までのレンジ=121.74〜126.30
4月15日時点の戦略=B100を継続(4月から設定値幅を変更)
4月前半のドル円は、3月末に向けていったん落ち着いたと思われた円安の動きが再開しました。新年度入りで実需のドル買いが見られたこと、通貨当局である財務省高官が繰り返し為替市場を注視、円安スピードが速いというメッセージを出しているにも関わらず、黒田日銀総裁をはじめ日銀からは大規模緩和継続、円安容認が繰り返され、これらの発言により強く反応しました。13日には2015年高値を上抜け126円台前半と2002年以来の円安水準を見ています。
ドル円は「B100」で継続運用しています。現時点でのポジションは1単位(平均コスト125.487)、756円の含み損となっていますが、上昇局面での利食いを待っている状況です。ここまでの確定損益は29,629円の利益となっています。
●ユーロ円
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4月15日までのレンジ=134.28〜137.12
4月15日時点の戦略=B100を継続(4月から設定値幅を変更)
4月前半のユーロ円は米金利上昇によるドル高相場の中で第1週はドル円とユーロドル双方でのドル買いスピードが同様であったこと、またロシアによるウクライナ国内での民間人攻撃や虐殺に対して対ロシア追加制裁が決まったことで欧州経済が一段と悪化するとの見方がユーロの上値を抑えていました。しかしその後の急速な円安進行によってユーロ円でも円安となり137円台乗せと年初来高値更新を視野に入れてきました。
ユーロ円は「B100」で継続運用しています。現時点でのポジションは1単位(平均コスト136.566)、2,083円の含み益となっていますが、設定値幅での利食いを待っている状況です。ここまでの確定損益は19,776円の利益となっています。
●ポンド円
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4月15日までのレンジ=160.00〜164.83
4月15日時点の戦略=B150を継続(4月から設定値幅を変更)
4月前半のポンド円は、第1週はややポンド買いが先行している程度でしたが、ユーロドル同様にポンドドルでもドル買い(ポンド売り)の動きが見られたことから上値もまた重たい展開となっていました。そして2週目に入ってからはドル円を中心として円独歩安の展開が強まったことでポンド円は164円台後半へと上昇し、年初来高値を更新する動きを見せています。
ポンド円は「B150」で継続運用しています。現時点でのポジションは1単位(平均コスト163.812)、8,301円の含み益となっていますが、設定値幅での利食いを待っている状況です。ここまでの確定損益は29,731円の利益となっています。
●豪ドル円
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4月15日までのレンジ=91.16〜94.16
4月15日時点の戦略=BS100を継続(4月から設定値幅を変更)
4月前半の豪ドル円は前月までの商品価格高騰とロシアへの経済制裁による代替資源国として豪ドル買いが対主要通貨に対して進んだ流れの調整局面となりました。それでも資源不足は今後も続くことやハト派な政策を続けてきた豪中銀が声明文に修正を加え若干とはいえタカ派になってきたことから豪ドルの底堅い流れにはしばらくは変化は出なさそうですが、米金利上昇によるドル買い(豪ドル売り)の動きもあることから、短期的にはもみあい継続となるでしょう。
豪ドル円は4月から設定値幅を変更しBS100で運用しています。現在のポジションは以下の通りです。
Sタイプ?????????? 3単位(平均コスト92.778)????????? 含み損益-18,478円
Bタイプ?????????? 1単位(平均コスト93.868)????????? 含み損益 -5,094円
? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? 合計?????? -23,572円
ここまでの確定損益は38,444円の利益となっています。
●ユーロドル
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4月15日までのレンジ=1.0808〜1.1075
4月15日時点の戦略=BS100を継続(4月から設定値幅を変更)
4月前半のユーロドルはロシアへの追加制裁と米金利上昇動きとが重なって売りが強まってのスタートを切りました。ユーロ売り材料自体には変化は無いものの第2週目に入ってからは円安の動きがクロス円でも強まり円独歩安となったことから、ユーロ円での買いがユーロドルの下支え材料となり、年初来安値更新はギリギリのところで止められています。
ユーロドルは4月から設定値幅を変更しBS100で運用しています。現在のポジションは以下の通りです。
Sタイプ?????????? 1単位(平均コスト1.08591)??????? 含み損益 -6,874円
Bタイプ?????????? 3単位(平均コスト1.09645)??????? 含み損益-19,917円
? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ?合計?????? -26,791円
ここまでの確定損益は24,447円の利益となっています。
●カナダ円(チャートのみ)
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4月15日時点の戦略=B80を継続
●スイス円(チャートのみ)
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4月15日時点の戦略=B80を継続
●ランド円(チャートのみ)
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4月15日時点の戦略=B50を継続
●トルコリラ円(チャートのみ)
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4月15日時点の戦略=S50を継続(4月22日終値でB50へ転換の可能性)
●メキシコペソ円(チャートのみ)
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4月15日時点の戦略=B50を継続
(注)メキシコペソ円はデータ配信元の仕様でバーチャート表示となっていますが、移動平均線の計算には影響しません。
●NZドルドル(チャートのみ)
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4月15日時点の戦略=B80を継続
●豪ドルNZドル(チャートのみ)
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4月15日時点の戦略=B80を継続
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