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コントロールできるか、できないか、それが問題【鹿子木健】
テクニカル分析、ファンダメンタルズ分析さえできれば、FXで成功できるという風潮を感じますが、これは間違いです。どれだけ分析を極めようと、値動きそのものを投資家がコントロールすることはできません。それより、自分がコントロールできる要素をしっかり理解して取り組むことが大切です。
1.分析で未来をコントロールできない
FXの分析といえば、テクニカルとファンダメンタルズの二系統があります。
これらを勉強することはもちろん有用ですが、分析できるようになると、自由自在に相場の未来を読めると勘違いしがちです。
テクニカル分析とは、過去から現在まで続く、値動きの傾向をパターン化したものです。ダブルトップやダブルボトムのようなチャートパターンだったり、移動平均線やボリンジャーバンドのようなテクニカル指標だったり、テクニカル分析にはいろいろなやり方があります。トレンドラインや水平線をチャート上に引くやり方も有名ですよね。
これらは全て、「過去から現時点までの値動き」を表しているに過ぎません。未来がどうなるかを知る技術ではありませんし、そもそも未来に何が起こるか誰にも分かりません。ただ、過去から今に続く傾向がこのあとしばらく続く見込みなら、売買の判断には使えます。
ファンダメンタルズ分析は、通貨間の強弱を政治や経済、地政学などから判断するものです。たしかに長期的な相場には、ファンダメンタルズ要因が土台になることが多いです。
ただし、経済指標や要人発言などの良し悪しの判断は、人によって違ってきます。経済指標結果の数字は公式データなので誰が見ても同じですが、それをどう判断するかは人それぞれです。判断材料にはもちろんなりますが、正確に未来の値動きを読むことはできません。
にもかかわらず、FXの分析を学ぶと相場の動きが手に取るように分かると思われている方が多くいます。不規則に動く相場が完全に読めるなら、それは未来をコントロールできることとほぼ同じ。でもそんなの無理ですよね。誰かが相場をコントロールできるのなら、相場自体が成り立ちません。
2.コントロールできることだけやれば勝てる
どれだけ分析を学ぼうと、値動きはコントロールできません。まずこの事実をしっかり認識することが重要です。
そして、コントロールできることにしっかり取り組むことしか、私たちにできることはありません。
コントロールできることは、実はたくさんあります。
・どの通貨ペアでトレードするか
・いつエントリーするか
・いつ決済するか
・取引ロットはどれくらいか
・口座にいくら入金するか
自分でクリックをしたり、数字を入力する行動は、すべて自分で決められます。本当はドル円でトレードしたいのに、無理矢理ポンド円でトレードさせられたり、やりたくないのに強制的にエントリーさせられることはありません。
この部分にしっかり取り組むことで、FXは継続的に利益を出していける資産運用になりえます。逆にコントロール不能な値動きばかり追いかけると、FXはあなたからお金を奪う存在になる可能性が高いです。
3.やらないもコントロールのうち
自分でコントロールする中でも、「やるか、やらないか」を決めることは特に大切です。FXでは、いついかなるときも稼ぐチャンスがあるわけではありません。分析技術を過信すると、常にチャンスがあるように錯覚してしまうかもしれませんが、そんなことはありません。
逆にいえば、自分の得意なやり方に合致したときだけ参加すれば良いのです。これがまさに勝ちパターンの考え方で、勝てる展開だけトレードをする=勝てないときには見送る、ということです。
4.直近の相場から勝ちパターンを探る
私はFXで利益を出すために、勝ちパターンという考え方を提唱しています。
勝ちパターンは何かというと、あえて抽象的に書きますが、「相場の方から、美味しい局面なのでぜひエントリーしてください」とお願いされている状態のことです。
「ここでエントリーしたら勝てるかな?」という迷いは一切生じません。儲かって当然と判断できる形になっていることが、すなわち勝ちパターンです。
勝ちパターンを構成するものは、チャート分析やトレード手法だけではありません。資金管理、相場の地合、メンタルやマインドなど、全てが揃った状態こそ、勝ちパターンです。
ですが、現在のFXの業界では、チャート分析やトレード手法のみが追い求められているように感じます。
もちろんチャートや手法は大切なのですが、それらを単体で見るのではなく、それらを含んだ総合的な判断をしていくことが、FXを資産運用としてとらえていくベースになる考え方になります。
私が皆さんにお教えしている勝ちパターンは1〜10まであるのですが、今回は勝ちパターン1の例を紹介します。
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