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2022/03/01
シストレ活用事例

山中康司のループイフダン戦略レポート(2022年3月)

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ループイフダン「2022年3月の戦略」

●2022年のポートフォリオ運用について

(1)移動平均で攻めるループイフダン戦略
*対象通貨ペア=ドル円、ユーロ円、ポンド円

長めのポジション保有を前提に「週足終値が20週移動平均線よりも上にあるか、下にあるかでトレンドを判断」します。ダマシを回避するため「実際の売買は、2週連続で終値が上か下というフィルター」をかけます。リスク管理はこれまで同様で最大ポジション数はドル円が10(その他は5)、損切設定はあり、とします。

使用チャートは日々の動きを明確にするため、複数時間枠表示という手法で日足チャートに週足移動平均線を重ねています。階段状になっているのはそのためで、1週間(5営業日)単位で移動平均線の値が変化していることがわかります。また、週足終値の位置を間違えないよう、日足を1週間ずつ青い四角で囲ってあります。つまり、青い四角の中の最後の日足終値が週足終値と同じです。また紫の四角で1か月を囲み、各月の値動きもわかりやすくてあります。

ポートフォリオ全体の資金管理としては、以前の戦略と同様「1か月の最大想定損失額25万円以上に到達した通貨ペアに関しては、いったん全てのポジションを仕切った上で月末まで運用見送り」というスタンスです。なお、この状態で「ポジションが無い状態での翌月のエントリーは、2週連続で終値が上か下かというトレンドが確定した週末を待つこと」としています。つまり、再エントリーの場合でもフィルターをかけます。

ポートフォリオ全体としては、証拠金の6%を超える損失(当レポートでは30万円超の損失)で、全ての利益が出ているポジションも含めて成り行き決済とし、その場合は月末まで一切ポジションを持ちません。これは、複数通貨ペアで25万円以上の損失が出ることが無いようにするためのセーフネットです。

(2)ループイフダンBS戦略
*対象通貨ペア=豪ドル円、ユーロドル

ループイフダンBS自体がBタイプとSタイプの組み合わせとなっていることから、方向性を決めるために特段のルールは定めていません。

ループイフダンBS自体についての詳細等はアイネット証券の下記ページの説明をご覧ください。
https://inet-sec.co.jp/systrd/loop_bs/

なお、最大ポジション数と値幅設定については(1)「移動平均で攻めるループイフダン戦略」と同様で、ポートフォリオとしての資金管理も合計金額で判断して管理することとします。また、上記ホームページの説明では豪ドル円、ユーロドルはお勧め通貨ペアに該当していませんので、3か月ほど試験的に運用した上で見直しを行うこととします。

チャートのみ掲載しているその他の通貨ペアについては、引き続き(1)「移動平均で攻めるループイフダン戦略」に沿ったチャートと戦略を掲載しています。

●ドル円

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※赤い線が移動平均線です。

2月のレンジ=114.15〜116.33

現在の設定:B50 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数10 損切あり

3月の戦略=B50を継続

2月のドル円は前半は米国の利上げ前倒し思惑によるドル買い、後半はウクライナ情勢緊迫化によりリスクオフの動きとなりましたが、リスクオフの考え方自体がこれまでと異なることに注意が必要です。これまではリスクオフと言えば株安と円高という展開でしたが、今回は途中からそれが株安とドル高に変化しました。これはロシアが軍事行動による攻撃という暴挙に出たことで、今後NATO軍との衝突といった戦争につながるような事態となった場合、最大の軍事力を持つ米ドルが最も安全だという考え方です。これは新しいものでは無く冷戦時代のリスクオフそのものの動きと言えます。しばらくはウクライナ情勢によりリスクオフは有事のドル買いという80年代までの動きを見ることとなるでしょう。

ドル円は「B50」で継続運用しています。現時点でのポジションは3単位(平均コスト115.606)、13,539円の含み損となっていますが、上昇局面での利食いを待っている状況です。2月の確定損益は40,499円の利益となりました。

●ユーロ円

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2月のレンジ=127.91〜133.14

現在の設定:B80 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

3月の戦略=B80を継続

2月のユーロ円は、3日ECB理事会後の総裁会見で年内利上げを否定しなかったことからユーロ買いで反応、ユーロ円も一時133円台乗せを見ていました。しかしウクライナ情勢の緊迫化から地政学リスク的にユーロが弱いという判断でユーロ円にも売りが広がり、前月安値を割り込んだ後に若干戻して3月入りとなりました。

ユーロ円は「B80」で継続運用しています。現時点でのポジションは4単位(平均コスト130.147)、51,750円の含み損となっていますが、下降局面での利食いを待っている状況です。2月の確定損益はポジション転換もありましたが、20,516円の利益となりました。

●ポンド円

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2月のレンジ=153.36〜158.06

現在の設定:B100 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

3月の戦略=B100を継続

3月のポンド円は、3日の英中銀MPCにおいて利上げが行われたことは想定内でしたが、MPC委員9人全員が利上げに賛成しただけでなく4人は0.5%の利上げを支持したことからポンドが上昇するきっかけとなりました。しかし月後半はユーロ円同様にウクライナ情勢の緊迫化を嫌気して欧州通貨全般に売りが入り年初来安値に近づいての引けとなりました。

ポンド円は「B100」で継続運用しています。現時点でのポジションは4単位(平均コスト155.814)、73,330円の含み損となっていますが、上昇局面での利食いを待っている状況です。2月の確定損益は60,061円の利益となりました。

●豪ドル円

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2月のレンジ=80.89〜83.98

現在の設定:BS80 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

3月の戦略=BS80で運用継続

豪ドル円は資源国としてエネルギー価格上昇の恩恵から底堅い展開が続いています。ウクライナ情勢の緊迫化も他のクロス円では円買いが目立っていますが、ロシアからの輸出が止まることで更なる価格上昇も懸念されていることから底堅い地合いを維持したままで引けています。

豪ドル円は1月からBSタイプ80で運用を開始しています。現在のポジションは以下の通りです。

Bタイプ2単位(平均コスト83.319) 含み損益+5,127円
Sタイプ 5単位(平均コスト82.070)含み損益-77,382円
                    合計? ?-72,255円

2月の確定損益は88,162円の利益となりました。

●ユーロドル

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2月のレンジ=1.1106〜1.1494

現在の設定:BS60 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

3月の戦略=BS60で運用継続

2月のユーロドルは3日ECB理事会後の総裁会見に反応してユーロ買いが先行しましたが、その後はウクライナ情勢を懸念して地政学リスクからユーロ売りが目立つ展開が続きました。ロシアによるウクライナ攻撃、その後の経済制裁、金融制裁と続く中で西側諸国でも欧州が最も悪影響を受けるとの見通しから月末前には年初来安値を更新する流れとなりました。ウクライナ情勢の短期的な解決は難しく、更なる悪化につながる可能性もあり、しばらくは主要通貨でユーロが最弱という流れが続きそうです。

ユーロドルは1月からBSタイプ60で運用を開始しています。現在のポジションは以下の通りです。

Bタイプ 4単位(平均コスト1.13125)? ? ? ?含み損益-55,414円
Sタイプ 2単位(平均コスト1.11884)? ? ? 含み損益-1,803円
? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ?合計? -57,217円

2月の確定損益は損切設定にかかった注文の影響もあり34,361円の利益となりました。

●カナダ円(チャート、ゾーンのみ)

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現在の設定:B80 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

3月の戦略=B80を継続

●スイス円(チャート、ゾーンのみ)

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現在の設定:B80 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

3月の戦略=B80を継続

●ランド円(チャート、ゾーンのみ)

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現在の設定:S50 10ロット(10万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

3月の戦略=B50を継続

●トルコリラ円(チャート、ゾーンのみ)

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現在の設定:S50 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

3月の戦略=S50を継続

●メキシコペソ円(チャートのみ、ゾーンのみ)

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現在の設定:B50 10ロット(10万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

3月の戦略=B50を継続

(注)メキシコペソ円はデータ配信元の仕様でバーチャート表示となっていますが、移動平均線の計算には影響しません。

●NZドルドル(チャート、ゾーンのみ)

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現在の設定:S80 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

3月の戦略=S80を継続

●豪ドルNZドル(チャート、ゾーンのみ)

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現在の設定:S80 10ロット(1万通貨) 最大ポジション数5 損切あり

3月の戦略=B80を継続

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