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利益と損切りは対になる存在!ロスカットとは仲良く【鹿子木健】
今回のテーマはロスカット、つまり損切りです。ロスカットが大好きという人はまずいないと思いますが、トレードの結果には利食いと損切りしかありません。両者をペアとして考えていくことで、リスクリワードを向上していく意識が身につくと思います。
1.ロスカットと友達になる
今回も資金管理に欠かせない4つの要素、「①リスク許容」「②勝率」「③ロスカット」「④リスクリワード」について解説していきます。
今回のテーマは、③のロスカットです。つまり損切りのことですが、ロスカットが好きな人はあまりいないかもしれません。
ただ、ロスカットを嫌ったり、遠ざけたりするのは良くないです。
ロスカットは日常的な存在であり、共存しなければトレーダーは生きていきません。「勝率を高める努力は必要!でもそこまで高勝率でなくても良い理由」では、長期的に維持できる勝率の目安として、高くても60%台であると書きました。もし勝率が60%だとしたら、負ける確率は40%ですから、10回に4回はロスカットになるわけです。2回に1回よりはやや少ない程度に、当たり前のように負けるのがトレードなのです。
これがトレード回数が多く、毎日のようにトレードをするスキャルピングなら、負けない日はほとんどないことになります。
ポジションを持ったら、思惑通りに動いてくれて利益確定をするか、思惑が外れてロスカットになるかの2パターンしかありません。利食いと損切りは表裏一体の存在です。
無二の親友になることは無理でも、友達くらいの距離感でロスカットと接することができなければ、優位性のある資金管理を保つことは難しいでしょう。
2.自分の意志でロスカットをしている
ロスカットとは、自ら入れた決済注文で損失を確定することです。そう、自分で決めてするものです(証券会社が最終的に強制決済する強制ロスカットはまた別です)。なので、ロスカットを不幸な出来事のようにとらえることは、投資の本質とかけ離れていると思います。
ですがSNSを見ると、大きな金額の損切りをすることを、面白おかしく発信しているトレーダーも多いです。たしかに損切りはセンセーショナルで目立つため、人気アップをしたいインフルエンサータイプの人には鉄板のネタなのでしょう。
そういったスタンドプレーを真に受けすぎず、淡々と利食いすべきときは利食いし、損切りすべきときは損切りをするようにしてください。
3.利益と損失はペアで考える
資金管理4要素の①リスク許容とは、「ここまでのリスクは受け入れる」という意味で、エントリーした価格から許容できる最大のリスクまで逆行した水準が、ロスカットの価格になります。
資金管理の4要素は相互に影響しあい、また①〜④の順番も重要です。③のロスカットと④のリスクリワードは、順番に並んでいることでも分かるように、両者が密接に関係しています。リスクリワードとは、損失と利益の割合のことです。
利益確定の価格は自分の思い通りにはなりませんが、ある程度の見当をつけることはできます。あるトレードの予想利益が100円だとして、ロスカットが100円なら、リスクリワード比率は1:1です。
「勝率を高める努力は必要!でもそこまで高勝率でなくても良い理由」では、勝率は5割が基準であり、そこから高めていく工夫や努力が必要であると解説しました。
同じようにリスクリワード比率も1:1を基準に、損失をできるだけ小さく、利益をできるだけ大きくしていくことで、トレード成績も向上していきます。1:2をいきなり目指すのは難しいかもしれませんが、1:1.1のように少し利益の方が多いだけでも、長い目で見れば大きな成績の差になってきます。
このように、利益と損失は常に1つのペアとして考えましょう。勝つことだけを考え、ロスカットを考慮しないトレードをするのは、資金管理の点から見て非現実的です。よほどの天才でないかぎり、成功することはないでしょう。
4.直近の相場から勝ちパターンを探る
私はFXで利益を出すために、勝ちパターンという考え方を提唱しています。
勝ちパターンは何かというと、あえて抽象的に書きますが、「相場の方から、美味しい局面なのでぜひエントリーしてください」とお願いされている状態のことです。
「ここでエントリーしたら勝てるかな?」という迷いは一切生じません。儲かって当然と判断できる形になっていることが、すなわち勝ちパターンです。
勝ちパターンを構成するものは、チャート分析やトレード手法だけではありません。資金管理、相場の地合、メンタルやマインドなど、全てが揃った状態こそ、勝ちパターンです。
ですが、現在のFXの業界では、チャート分析やトレード手法のみが追い求められているように感じます。
もちろんチャートや手法は大切なのですが、それらを単体で見るのではなく、それらを含んだ総合的な判断をしていくことが、FXを資産運用としてとらえていくベースになる考え方になります。
私が皆さんにお教えしている勝ちパターンは1〜10まであるのですが、今回は勝ちパターン1の例を紹介します。
ポンドが活躍!100pips超えの利確例を見てみましょう
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