コロナショック相場の分析と、今後の見通し・おすすめ投資法を解説【Yuki】
2月下旬から3月にかけて、「コロナショック」と呼ばれている相場の急変が起こっており、1か月足らずの間に
- NYダウは29,000→18,000と40%近い下落
- 日経平均も24,000→16,000と30%以上の下落
というように、リーマンショック以上の急落になっております。
また、株価以外では、
- 高金利通貨も、例えば豪ドルは76→60円、メキシコペソも5.6円→4.4円と急落
- それどころか安全資産である金も1700→1,450ドルと急落
- 普段金利に敏感に反応する通貨が利下げに全く反応しない
- その一方で、ドル円、ユーロ円は3月上旬までは下落トレンドも、その後反発し堅調
というように、通常であれば「株価が下がったらどの通貨ペアに対してもクロス円は下落」「金は上がる」という定跡があるのですが、それもその通りになっておらず、かなり特殊な相場になっております。
そして、相場がこういう動きをしている以上、ロスカットされた人も多くおりますが、その一方で、こういう相場の急変があったおかげで利益を出せている戦略もあり、私自身が運用している中でも、1週間で30万円以上の確定利益を出して、含み損込でもプラスになった通貨ペアもあります。
そこで今回は何故今相場はこういう動きをしており、今後どうなるかという見通しを解説しつつ、その上で「今の相場でどういう投資法がおすすめか」という点を解説したいと思います。
なお、今の相場は、後でも書くように、「新型コロナウィルスがどうなるか」「それに対して各国がどういう対応をするか(都市封鎖・経済支援等)」というようなコロナウィルス周りと、「原油価格がどうなるか」という2つの読みづらい状態が重なっており、前提とするシナリオが崩れた場合、見通しが大きく変わってくる点は、あらかじめご了承ください。
以下の順番で書いていきます。
コロナショックの為替相場の動きの解説
このコロナショックと呼ばれる相場の動きは、2/24から株価が大きく下落しはじめているのですが、この相場の動きについて、3/9より前と、それ以降との間で大きな違いがあります。
その点について、NYダウ、ドル円、金価格の3つをまとめたチャートをご覧ください。
このように、
- 3/9以前は、ダウが落ちると同じようにドル円も落ち、金も一瞬落ちたがその後戻した
- 一方で3/9以降はダウが落ち続けるのは変わらない中、金は下落し、ドル円は逆に上がっている
ということが分かります。
前半の動きについては、非常に分かりやすい典型的な「リスクオフ」の動きで、円や金などの安全資産が買われる一方、株は売られ、ドルも比較的安全資産よりではあるものの円に比べるとリスクオフ時の買われやすさが弱いため、結果としてドル円は売られます。
その一方で、3/9からは、この「リスクオフ」の常識を覆し、株価急落の中、金価格は下がり、ドル円は上がるという状態になっております。
そして、この3/9という日は、
・3/7(土)のニューヨーク州非常事態宣言、3/8(日)のイタリアのロンバルディア州全域封鎖、OPECプラスで減産合意が取り付けられず原油価格暴落と、土日に悪材料が出まくっていた
・その結果、アメリカ市場で制度導入後はじめてサーキットブレーカー(S&P500の7%以上の下落で15分売買停止というルール)が発動
という、これまでの雰囲気を一転させる、転換点でした。
実は、それ以降サーキットブレーカーは頻発し、2、3,000ドルくらいダウが動く日も散見されるようになったので、最近だと若干感覚がマヒしておりますが(笑)、3/9の当日は大変な混乱が起こっていたことを記憶しております(サーキットブレーカー直後の為替相場は、ドル円が数秒後に1円動いているとか、そのような世界観でした)
では、この日を境に何が変わったかというと、端的に言えば、「現金至上主義」状態になり、ありとあらゆる「資産」が売られるようになったということです。
「現金」というのは、要は投資に使う資金のことで、為替のように「各国の現金」同士の価値の比較の世界では、非常に分かりやすい動きとなっております。3月以降の各通貨の強弱を見てみましょう。
【クロス円のレートを2月末時点を1として、指数化したグラフ】
このように、
ドル>円=ユーロ>ポンド=ランド>豪ドル
というように、
- 基本的には流動性の高い通貨程買われている
- 新興国通貨は、資源国通貨が売られる
という展開になっております(このグラフには載せておりませんが、資源国であるメキシコペソはかなり売られ、一方で逆に原油純輸入国であるトルコリラは比較的堅調です)
このように、「とにかく流動性の高い通貨が買われ、それ以外が売られる」という状態が今であり、この環境が続く限りは、しばらく株価も下落基調が続くのかなと見ております(現金至上主義の世界観では、株は売るものであって買うものではない)
では、今後の見通しがどうなのか次に解説します。
コロナショック後の相場について、今後の見通し
今後の相場の見通しについては、現時点では基本的にポジティブに見ており、そう遠からず回復フェイズに向かうと考えております(3月中から4月上旬イメージ)
その理由は大きく2つあり、
- 世界各国で外出規制・金融緩和・経済政策が行われている
- 金価格が上がりつつある
という点です。
まず前者については、この新型コロナウィルスというものは、これまでの拡散の仕方や専門家の見解を見ていても、「人と人との接触機会を減らせば、抑えやすいものである」と考えられ、外出規制の効果は、潜伏期間などを考えると、1-2週間後に数字として出てくると考えられます。
外出規制は経済に打撃を与えるものではありますが、それについて「金融緩和+経済政策」で対応し、そうやって時間を稼いでいる間に、ワクチンや治療法の確立を目指すという今の世界の取り組みは有効なやり方だと考えております。
こうした「自粛」で大型倒産が起こるのではないかという見方もありますが、今この状況で大企業の倒産等があれば経済が終わるということはどの国も分かり切っている中で、みすみす倒産を許すとも考えづらく、中小事業者や自営業者の倒産・廃業などはあるにしても、株価指数に大きな影響を与えるような大型の倒産は、現時点では考えづらいかなと見ております。
そのため、基本的には今後の見通しはポジティブに見ており、むしろこれだけ金融緩和して市場がジャブジャブになっていることから、逆に株価や高金利通貨について、バブル的な事態が起こってもおかしくはないと見ております。
そして、2つめの金価格の上昇については、先日より金価格が回復基調にあります。
これだけ金融緩和されている&リスクも高い環境下での「金価格の下落」は、ある意味で「現金至上主義」の極みとも言える事態でありましたが、その傾向が後退しているということで、これもポジティブな兆候だと見ております。
以上から、基本的には株価も高金利通貨もポジティブな見通しで考えております。
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コロナショック相場で大きく利益を出した投資法
私は現在、大きく分けると
- ダウ投資
- 豪ドル/NZドルのリピート注文&裁量トレード
- ズロチユーロサヤ取り(ズロチを買って、ユーロを売るという手法)
- メキシコペソやトルコリラといった高金利通貨の投資
の4つをやっております。
関連記事:【資産運用おすすめ】10万円から投資可能!Yukiの実績公開ポジション一覧
そして、そのうち1番目のダウ、4番目の高金利通貨投資は、確定利益やスワップ利益は出ている一方で、含み損も大きく抱えており、投資として「成功かどうか」は終わってみるまで分からないという状態です。
上でも書いたように、基本的には相場の見通しをポジティブに見ているので、「とりあえずロスカットされないように耐えるかなあ」と思っておりますが、ある程度リスクを抱えながらの投資であることは間違いないかなと思っております。
また、3つ目のズロチユーロについても、本来であればリスクオン・オフもそこまで関係なく安定した手法ではあるのですが、今の相場だと、「世界2番目の流通量をほこるユーロが買われる」という状況はいかんともしがたく、含み損が膨らんでおり、ダウや高金利通貨と同じような状態になっています。
その一方で、豪ドル/NZドルはかなり好調で、資源国通貨である豪ドルが下がって若干含み損は増えているものの、それ以上のペースで確定利益を出しております。
3/2 週 |
3/9 週 |
3/16 週 |
|
ループイフダン豪ドル/NZドル (ハイリスク版) |
16,712 | 24,490 | 122,816 |
ズロチ・ユーロ半自動売買 | 395 | 710 | 6,303 |
メキシコペソ円 自動売買&スワップ |
13,588 | 355,370 | 36,093 |
ループイフダン豪ドル/NZドル (ローリスク版) |
3,763 | 3,593 | 13,966 |
ズロチ・ユーロサヤ取り | 2,140 | 1,587 | 1,880 |
ループイフダントルコリラ | 2,555 | 1,943 | 967 |
豪ドル/NZドルグルトレ | 17,209 | 56,079 | 150,054 |
トルコリラ両建て サヤ取り運用 |
0 | 0 | 0 |
豪ドル/NZドル 裁量 | 37,171 | 18,683 | 112,080 |
合計 | 93,533 | 462,455 | 444,159 |
この豪ドル/NZドルという通貨ペアについては、別の記事で詳しく解説しているので、一部を引用します。
豪ドル/NZドルという通貨ペアは、「豪ドルを買って、NZドルを売る」という通貨ペアです。そして、豪ドルとNZドルは、
- どちらもオセアニア諸国の通貨
- どちらも中国経済の影響を大きく受ける
- どちらも先進国の中では比較的高金利
- どちらも緩やかに長期間経済成長が続いている
- どちらも公的債務残高が少なく、財政リスクが低い
というように、特徴が非常に似ているため、為替もほぼ同じような動きをして、その結果、豪ドル/NZドルという通貨ペアは、非常にレンジ相場になりやすい通貨ペアです。
実際、直近30年間の豪ドル/NZドルのチャートをご覧ください。
このように、1.0から1.4の間で安定してレンジ相場を形成しております。
このレンジ相場になりやすさは、他の通貨ペアと比べても圧倒的であり、他に自動売買で人気の高いドル円、豪ドル円、NZドル/ドルと直近30年間の値動き幅を比べると、以下の通りです。このように、豪ドル/NZドルは、長期でレンジ相場になりやすく、レンジの幅も豪ドル円等と比べても狭いという特徴があります。
豪ドル/NZドル ドル/円 豪ドル/円 NZドル/ドル 高値 1.464 160.32 107.84 0.88414 安値 1.006 75.29 54.92 0.391 差異 0.458 85.03 52.92 0.49314 差異率 45.5% 112.94% 96.36% 126.12%
また、オーストラリアとニュージーランドの経済規模の差を考えても、豪ドル/NZドルが1.0を下回る(=ニュージーランドドル>豪ドルになる)可能性は低く、実際に過去にも割ったことがないことを考えると、レンジを下方向に抜ける可能性は低いという点も、自動売買に向いているポイントです。
引用:豪ドル/NZドルループイフダン私の実績と、自動売買における含み損の重要性【Yuki】
このように、非常にレンジ相場になりやすい通貨であり、今回のコロナショックでも1.0を一瞬割るも、すぐに戻して、レンジの範囲内に戻ってきたというような通貨ペアです。
このように、
- レンジになりやすく、コロナショックでもレンジの圏内を維持
- 下値の1.0はかなり堅い
- 今はかなりの安値圏
という点で、今の環境でも非常にやりやすい通貨ペアです。
相場の混乱が続く場合、一時的に1.0を割り込むことはまたあるかもしれませんが、長期で割り続けることは考えづらく、下値も限定的なので、今からはじめる上でもかなりおすすめです。
なお、この豪ドル/NZドルを取引する場合、
- 手数料無料で自動売買が可能
- マイナススワップが一番安く、スプレッドも自動売買の中では最も狭く、取引コストが低い
- 非常に簡単に設定ができるので、初心者にも使いやすい
という点で、ループイフダンがおすすめで、実際に私もメインはループイフダンでやっております。
豪ドル/NZドルの取扱いのあるFX会社の先週末時点での比較したものが、以下の表です。
スプレッド | スプレッド | 手数料 | 買いスワップ | 売りスワップ | スワップ合計 | 自動売買 | 取引単位 |
アイネット証券 | 6 | 無料 | -10 | 5 | -5 | 〇 | 千 |
みんなのFX | 1.9 | 無料 | -43 | 42 | -1 | × | 千 |
LIGHT FX | 1.9 | 無料 | -43 | 42 | -1 | × | 千 |
FXブロードネット | 7.1 | 400 | -10 | 5 | -5 | 〇 | 万 |
セントラル短資FX | 6 | 無料 | -58 | 48 | -10 | × | 千 |
インヴァスト証券(トライオート) | 9.8 | 無料 | -21 | 7 | -14 | 〇 | 千 |
外為オンライン(店頭) | 10 | 420 | -25 | 5 | -20 | 〇 | 千 |
マネーパートナーズ | 6 | 無料 | -66.5 | 10.5 | -56 | 〇 | 百 |
ヒロセ通商 | 1.9 | 無料 | -50.2 | -12.5 | -62.7 | × | 千 |
IG証券 | 2.5-5 | 無料 | -82 | 60 | -22 | × | 万 |
このように、豪ドル/NZドルをトレードする上では、ループイフダンが自動売買の中で一番コスト(スプレッド)が安く、スワップも有利(マイナススワップが少ない)なので、もし興味があれば、是非どうぞ。(もちろん、口座開設や口座維持手数料は一切無料で、また、自動売買であるループイフダンにも手数料はかかりません)
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口座開設は、
からできます。
なお、ループイフダンでのおすすめの設定については、
【ハイリスク版】
【利回り40%】ループイフダン豪ドル/NZドルおすすめ設定と実績をブログで公開
【ローリスク版】
【バックテストあり】ループイフダン初心者におすすめの設定と実績
【グルトレ】
【新設定】豪ドル/NZドルの買いグルトレを公開運用【約30万円から可能】
で書いており、豪ドル/NZドルの見通しについては、毎週
豪ドル/NZドル週間見通し2020/3/23週 | 重要指標・チャート・IMM通貨先物で予想
で書いてあるので、興味があれば是非ご覧ください。
また、Twitterでも相場の見通しや、私のトレードも書いているので、よろしければそちらもフォローお願いします!
Twitter:Yuki(@kawaselab)
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