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2019/06/17
シストレ活用事例

山中康司のループイフダン戦略レポート(2019年6月号②)

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ループイフダン「2019年6月の戦略・月中レビュー」(6月17日時点)

6月1日に示した各通貨ペアの戦略と現時点における状況を見ていきます。

説明中に出て来る各レートは、斜線部分の「黄緑のライン」のレートとその上下の「ピンクのライン」のレートです。ピボット「緑点線のライン」(P)を中心に、上側の黄緑のラインを(R1)、上側のピンクのラインを(R2)と示し、下側の黄緑のラインを(S1)、下側のピンクのラインを(S2)と示しています。

また、それぞれの月においてS2以下がゾーン1、S2〜S1がゾーン2、S1〜Pがゾーン3、P〜R1がゾーン4、R1〜R2がゾーン5、R2以上がゾーン6を示しています。

(詳細は『確率を味方につけるループイフダン戦略』をご参照ください。)



●ドル円

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6月17日までのレンジ=107.82〜108.80

 

6月前半のドル円は前月末のメキシコに対する制裁関税が無期延期となったにもかかわらず、ドルの上値の重たい展開が続いています。米中間の貿易摩擦問題もG20サミットまでは進展が見られないであろうこと、香港では逃亡犯条例撤回に200万人規模のデモが起きていること、などどちらかというとリスクオフ懸念につながる材料が多いことがドル買い戻しに繋がらなかったと言えます。また、ここまでの値幅自体も1円に満たず方向感がはっきりしないまま月後半への折り返しとなります。

 

6月の戦略は逆張りのSタイプを考え「S25」で運用開始しましたが、現時点に至るまでポジションを見直す各水準には到達していませんので、このまま運用継続となります。現時点でのポジションは4単位、17,053円の含み損となっていますが下降局面での買い戻しを待っている状態となっています。またここまでの確定損益は22,057円の利益となっています。

●ユーロ円

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6月17日までのレンジ=120.79〜123.17

 

6月前半のユーロ円はユーロドルが年初からの下降トレンドを上抜けしたことをきっかけに買い戻しが目立ち、それにそってユーロ円も買いが先行していました。しかし、ユーロドルがドイツ金利の低下をきっかけとした売り直しの動きとなったことからユーロ円も上がりきらずに下降相場に戻す動きとなりました。

 

6月の戦略は順張りのSタイプを考え「S40」で運用を開始しましたが、買いが先行しPに到達したため(始値がS1に近かったため、ひとつずつシフトしている)、既存ポジションのみで運用STOPとなっています。現時点でのポジションは2単位、13,694円の含み損となっていますが下降局面での買い戻しを待っている状態となっています。またここまでの確定損益は16,197円の利益となっています。

●ポンド円

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6月17日までのレンジ=136.42〜138.33

 

6月前半のポンド円は、月初はじり高、その後はユーロ円同様に売りへと転じる動きでしたが、ブレグジット問題もまだしばらくは進展が見られそうも無いことから、最近にしてはかなり狭いレンジでの取引が連日続いています。テクニカルには現行水準から下げてくると売りが強まりそうではありますが、いまのところはそのような動きも見えてきません。

 

6月の戦略は順張りでの売り戦略「S100」最大ポジション数5で運用を開始しましたが、現時点ではポジションを見直す各水準には到達していませんので、後半も当初戦略のまま続行です。現時点でのポジションは1単位、637円の含み益となっています。またここまでの確定損益は9,646円の利益となっています。

●豪ドル円

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6月17日までのレンジ=74.48〜76.00

 

6月前半の豪ドルは月初に豪中銀が3年ぶりの利下げを行ったものの織り込み済みで材料視されず、買いが先行する動きとなりました。その後は中国の米国との貿易摩擦解消に目途が立たず、トランプ大統領が習主席に対してG20サミット出席強要と合意への譲歩を迫るような発言をしたこと、また香港での大規模政治デモといった悪材料が豪ドルにも影響を与え月初の安値を割り込んできています。

 

6月の戦略は、順張りの売りを想定し「S20」で運用を開始しましたが、現時点でポジションを見直す各水準には到達していませんので、このまま運用継続となります。現時点でのポジションは1単位、1,146円の含み損となっていますが下降局面での買い直しを待っている状態です。またここまでの確定損益は15,826円の利益です。

●ユーロドル

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6月17日までのレンジ=1.1160〜1.1348

 

6月前半のユーロドルは欧州内の悪材料が一巡したこと、またテクニカルに年初からの下降チャンネル上抜けたことによるテクニカルな買いが重なり、一時1.13台半ばまで上伸する動きを見せました。しかし、その後は目立った材料が無い中でドイツ国債の利回りに注目が集まり、過去最低利回りを更新する動きとともに改めてユーロ売りの動きとなりました。

 

6月の戦略は逆張りのBタイプを考え「B40」で運用を開始しましたが、早い段階でR1に到達したことで「S40」に転換、さらにR2にも到達したため、運用STOPとしましたが、その後の下げで全てのポジションが決済され、月後半はポジションなしのままとなります。6月の確定損益は35,281円の利益となっています。

●スイス円(チャート、ゾーンのみ)

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6月後半の戦略=ポジションなし



●ランド円(チャート、ゾーンのみ)

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6月後半の戦略=S1到達で「B50」に転換



●トルコリラ円(チャート、ゾーンのみ)

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6月後半の戦略=R1到達で既存ポジションのみで運用STOP

●メキシコペソ円(チャート、ゾーンのみ)

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6月後半の戦略=「S50」で継続運用



●NZドル米ドル(チャート、ゾーンのみ)

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6月後半の戦略=ポジションなし



●豪ドルNZドル(チャート、ゾーンのみ)

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6月後半の戦略=S1到達で既存ポジションのみで運用STOP



【参考】

フィボナッチ・ピボットをもっと詳しく

◆山中康司の確率を味方につけるループイフダン戦略とは?

ピボットをもっと詳しく

◆テクニカル解説集 ピボット|アイネット証券



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著者プロフィール
山中康司
山中康司
1982年アメリカ銀行入行、1989年バイスプレジデント、1993年プロプライエタリー・マネージャー。1997年日興証券入社、1999年日興シティ信託銀行為替資金部次長。2002年アセンダント社設立・取締役。テクニカル分析と独自のサイクル分析を融合させたトレンド分析には定評がある。ループイフダン関連書籍『マンガでわかる FXの新常識ループ・イフダンでらくらく稼ぐ』を監修。