このエリアにHTML要素を追加する
FXトレードを「経理」で読み解くと損切りは必要経費になります

エントリーをしてポジションを建て、決済をして1回のFXトレードは終了します。決済は利益確定もしくは損切り、はたまた強制ロスカットなどさまざまですが、決済をもってトレードが終了することでは共通しています。
ほとんどの投資家は、これを1回のトレードとして損益を確定させているのではないでしょうか。しかしこれだと毎回勝ちにこだわる必要があり、損切りを躊躇する理由にもなります。
そうではなく、FXトレードの一定期間をひとまとめにして、事業経営と捉えると、「経理」の目線で見られるようになります。経理の目線で見ると、FXトレードと事業経営はまったく同じものであることが分かります。
この考え方を身につけると、FXにおける利益確定と損切りはひとつの事業の中にある売上と費用であり、通期でプラスになれば問題はないという仕組みが見えてきます。
1.FXトレードと事業経営の共通点
手持ちの資金を投じてお金を増やすこと、これがFXの最大の目的です。この経済活動は、手持ちの資金を元手に事業を立ち上げ、利益を追求する事業経営とまったく同じです。
この前提に立つと、事業が破綻しないように経営をする必要があることが分かります。FXにおける破綻とは、強制ロスカットや資金の大半を失ってしまうことによる「退場」でしょう。FXという事業経営で破綻を防ぐために取り組むのが、資金管理です。
FXを事業として捉えると、一定期間内に行ったトレード(=事業活動)のトータル収支がプラスになることが目標です。一般的な決算は1年単位なので、FXも1年を当期として区切っても良いでしょう。
ほとんどの投資家はFXを1回のトレードで完結するものとして捉えており、決済をした結果がプラスなのかマイナスなのかで勝ち負けを判断しています。しかし、これだと冒頭でも述べたように勝ちにこだわりすぎてしまい、損切りを躊躇して大損をしてしまう原因にもなります。
1回ごとのトレードで勝ち負けを決めてしまうと、やがてギャンブルのようなトレードをしてしまうことにもなりかねません。FXはあくまでも事業であり、1年など一定の期間でプラス収支になることを目指すものだと位置づけてみてください
2.FXトレードを損益計算書(P/L)に置き換えてみる
事業経営には、財務諸表があります。そのうち損益計算書(P/L)は、そっくりそのままFXトレードに置き換えることができます。
最初に、一般的な事業経営の損益計算書をおさらいしておきましょう。

売上から費用(経費)を差し引いた金額が、当期純利益です。売上を伸ばし、費用を削減する経営努力をすると、利益は伸びます。
それでは、これをFXに置き換えてみましょう。
1回のトレードで3万円の利益が出たとします。この場合、3万円は損益計算書のどこに入れるべきだと思いますか?
トレードで利益が出たのですから、左下の利益に入ると思われたかもしれません。しかし、経理目線ではそうではありません。正解は、右の売上です。
なぜなら、FXという事業を一定の期間で決算するため、まだ1回のトレードで勝っただけでは最終的な損益は決まりません。そのため、1回ごとのトレードで得た利益は損益未確定の売上に入ることになります。
この考え方に基づくと、FXにおける損切りは損益計算書の費用に算入されます。それではこれを、FX版の損益計算書にしてみましょう。

右の売上部分には1回ごとのトレードにおける利益確定分が入り、左上には損切りが入ります。利益確定分は売上に、損切りは費用にそれぞれ該当するため、最終的な当期純利益は利益確定分から損切り分を差し引いた金額になります。
いかがですか?この考え方だと、合理的な理由で損切りをしたとしても、それは「負け」ではなく、当期純利益を確保するために支払った経費に過ぎません。
3.最終的な「勝ち」は証拠金残高で決まる
FXを事業として捉えると、目指すべき最終ゴールが見えてきます。1回ごとのトレードの負けは大きな問題ではなく、決算時に利益が残っていれば問題はないのです。
何度も述べているように、FXはギャンブルや趣味ではありません。お金を増やすという目的がある以上、事業です。
1回のトレードで利益確定をすることは、事業の中における売上が増えたのであって、過度に喜ぶ必要はありません。逆に損切りについても、利益を上げるために必要な費用を支払っただけで、過度に落ち込む必要もないわけです。
最終的な「決算」で、証拠金残高が増えていれば、その事業は成功したことになります。これを再度、損益計算書に落とし込んでみましょう。

1回ごとのトレードにおける勝ち負けに一喜一憂せず、当期純利益がプラスになることを目指すのが、「事業としてのFX」の本質です。
【注意事項】
- 本記事に掲載する情報については、正確性・完全性の確保に努めておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 本記事は、資産運用やFX取引に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の取引手法やサービスの利用を推奨・勧誘するものではありません。
- 投資に関する最終的な判断は、お客様ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。
なお、本記事の閲覧または利用により生じたいかなる損害についても、著者および株式会社アイネット証券は一切の責任を負いかねます。

