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2025/05/02
山中康司

「ループイフダン研究室」5月の戦略〜主要通貨でBS運用〜

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「ループイフダン研究室」5月の戦略

 

1.最近のトピックス

米国の関税問題については「マーケット概況」で説明していますので、ここではシカゴ通貨先物の円買いポジションについて触れておきたいと思います。

シカゴ通貨先物のポジションは、毎週火曜の引け時点での枚数を金曜の引け時点にCFTCが公表していますが、そのうち非商業部門(いわゆる投機)のポジションが注目されます。

円のポジションは先週火曜時点で約17.8万枚(1枚あたり1250万円≒8.7万ドル)の円買いとなっていて前週に続いて史上最大の円買いポジションを更新中です。以下のチャートはドル円週足に円のポジションをサブチャート(上側が円売り、下側が円買い)に示したものです。

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先日の日米財務相会談では円相場について特定の目標は定めないとの発表はあったものの米政権が長期的には円高方向への調整を考えているとの憶測は根強く、投機筋は円高に振れることをポジションを増やしながら待っているという状態と言えそうです。139円台半ばを明確に下回ってくると次のターゲットは134円台半ば、最終的には2023年安値127円台前半を視野に入れることになるでしょう。

 

2.マーケット概況

4月の金融市場はトランプ関税に振り回された1か月となりました。2月から3月にかけては個別関税として鉄鋼・アルミと自動車に25%の関税を課すことが発表され、4月2日には相互関税として各国への関税率が発表されました。主要国では日本が24%、EUが20%となりましたが、それを受けて世界経済の鈍化懸念から米国市場ではトリプル安(株安、ドル安、債券安)の動きが見られました。

さすがに、トランプ政権も焦ったのか発動予定日の翌日には90日の猶予が発表され、7月8日までは軽減税率の10%が適用されることとなり、米中間の報復関税合戦も先週あたりから協議する方向が見えてきた感じです。

主要国の先頭を切って日米関税協議が行われ、第2回協議も日本時間の2日に行われますが、米国側の要求は多岐に及んでいますので、どの程度応えられるのか、また関税はどの程度まで下げられるのか今回で決まるとは思えませんが、協議の道筋をより細かく決めるというところだと思います。

ちなみに、昨年の大統領選におけるトランプ大統領の公約には関税の引き上げと自動車産業の保護という項目もありましたので、関税がゼロになることはないでしょう。おそらくは最低税率が適用されている英国などの10%が下限になる可能性は高いでしょう。

既に最近の経済指標では米国の景気鈍化を示すものが増えつつありますので、客観的に考えると株式市場も為替市場(円相場)も上値が抑えられやすい展開が今後も続くという見方でいて良いと考えています。

 

3.全体評価

【現在の戦略】
  ドル円=  BS100(取引単位1000通貨単位、最大ポジション数25)
  ユーロ円=  BS80(取引単位1000通貨単位、最大ポジション数25)
  ポンド円=  BS100(取引単位1000通貨単位、最大ポジション数25)
  豪ドル円=  BS80(取引単位1000通貨単位、最大ポジション数25)
  ユーロ米ドル=BS60(取引単位1000通貨単位、最大ポジション数25)

【4月損益状況】
  確定損益= +83,515円
  含み損= ―49,350円
  時価評価= +34,165円   

【必要目安資金】
  当初取引時= 2,098,161円(4月10日)

各通貨ペア内のネットポジションについて

ネットポジションとは、同一通貨ペアの未決済のポジションを相殺して残った実質的な保有ポジションのことです。売りポジションが多い場合はマイナス表記で、買いポジションが多い場合はプラス表記で表します。

 

4.米ドル円

【チャートとポジション状況】
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【現在の戦略】
5月の戦略=BS100(取引単位1000通貨単位、最大ポジション数25)

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  ネットポジション(※)=-1
  確定損益=+20,640円
  含み損=―9,428円
  時価評価=+11,212円 
 

  

5.ユーロ円

【チャートとポジション状況】
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【現在の戦略】
5月の戦略=BS80(取引単位1000通貨単位、最大ポジション数25)

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  ネットポジション(※)=+1
  確定損益=+14,207円
  含み損=―3,829円
  時価評価=+10,378円 
 

 

6.ポンド円

【チャートとポジション状況】
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【現在の戦略】
5月の戦略=BS100(取引単位1000通貨単位、最大ポジション数25)

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  ネットポジション(※)=-3
  確定損益=+14,836円
  含み損=―14,899円
  時価評価=-63円 
 

 

7.豪ドル円

【チャートとポジション状況】
豪ドル円.png

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【現在の戦略】
5月の戦略=BS80(取引単位1000通貨単位、最大ポジション数25)

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  ネットポジション(※)=-2
  確定損益=+11,828円
  含み損=―7,345円
  時価評価=+4,483円 
 

 

8.ユーロ米ドル

【チャートとポジション状況】
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【現在の戦略】
5月の戦略=BS60(取引単位1000通貨単位、最大ポジション数25)

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  ネットポジション(※)=+1
  確定損益=+22,004円
  含み損=―13,849円
  時価評価=+8,155円 
 

 

9.現在の運用方針について

現在の運用は、アイネット証券が公開している運用ランキングの中から長期的な運用に向きそうな戦略をピックアップしています。具体的にはドル円、ユーロ円、ポンド円、豪ドル円、ユーロドルで過去半年のパフォーマンスをチェックの上で最大ポジション数が25となっているストラテジーを選びました。詳細は各通貨ペアの項目をご覧ください。

今後もパフォーマンスをチェックしながら運用開始から3か月後(6月末時点)に継続運用に問題が無いかの評価を行う予定です。

 

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著者プロフィール
山中康司
山中康司

1982年アメリカ銀行入行、1989年バイスプレジデント、1993年プロプライエタリー・マネージャー。1997年日興証券入社、1999年日興シティ信託銀行為替資金部次長。2002年アセンダント社設立・取締役。テクニカル分析と独自のサイクル分析を融合させたトレンド分析には定評がある。ループイフダン関連書籍『マンガでわかる FXの新常識ループ・イフダンでらくらく稼ぐ』を監修。