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2024/07/31
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春闘33年ぶり5%超の〝大幅賃上げ〟最新の動向と生活への影響をわかりやすく解説!

#お金の知識

 

今、企業による「賃上げ」の動きに注目が集まっています。

今年の春闘では、賃上げの割合がここ33年で最も高い水準の5%以上に達する見通しです。

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さらに2024年3月28日、岸田総理は公式Xで、国民への2つの約束として

・「今年、物価上昇を上回る所得を必ず実現します。」

・「来年以降に、物価上昇を上回る賃上げを必ず定着させます。」

と投稿、賃上げの動きは、加速しているようにもみえます。

 

しかし、「本当に私たちの暮らしに余裕が生まれるの?」「変化はあるの?」と、半信半疑の方もいるのではないでしょうか?

今回は、賃上げの最新の動向を振り返りながら、私たちの暮らしは本当に良くなるのか、そして、日本経済の景気について考えていきましょう。

 

賃上げとは?

そもそも賃上げという言葉はどのような定義で使われているのでしょうか?

賃上げは、「ベースアップ」「定期昇給」という2つの意味合いがあります。

 

1つ目の「ベースアップ」は、基本給を上げることです。

特定の人だけ賃金を上げるのではなく、基本的には全社員の基本給をアップさせることを指し、能力や仕事の成果は問われません。

 

もう1つの賃上げは、「定期昇給」です。

定期昇給は、年齢または勤続年数によって、自動的に賃金を上げるシステムです。

日本企業の特徴である、年功序列の考え方がこれにあたり、仕事の能力とは無関係に、長く働くことで定期的に昇給をおこなう仕組みを導入したり、昇給の仕組みを強化したりすることも賃上げの1つです。

 

賃上げの動向

では、最近の賃上げの動向はどうなっているのか、みていきましょう。

毎年2月頃に行われ、ニュースでも盛んに取り上げられ話題となるのが、「春季生活闘争」、いわゆる「春闘」です。

労働組合は2024年の春闘で、

2023年には物価の上昇により様々な商品が値上がりしたことなどを考慮し、ベースアップ分として3%以上定期昇給分を含めると5%以上の賃上げを要求する方針を打ち出しました。

当初、見通しは厳しく、複数のシンクタンクなどが、2024年の賃上げは3.7%から3.85%程度と予測しており、5%以上の賃上げ要求は通らないとの見方が一般的でした。

しかし、蓋を開けてみると、企業は賃上げに非常に前向きでした。

日本労働組合総連合会が2024年4月4日に公表した「第3回回答集計」では、2,620の組合から得られた回答を基にしたデータがこのようになりました。

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これは、2023年の同時期と比べて4,923円高い賃上げ額で1.54ポイント高い賃上げ率です。

また、比較可能な2013年以降で、賃上げの金額、率、ともに最も高い水準となったのです。

参考:令和6年春闘 第3回回答集計 賃上げ率5.24%で5%超えを維持(連合)

 

賃上げによって私たちの生活はどう変わる?

このように、ポジティブな動きと捉えられている2024年の春闘ですが、実際に、5%を超える賃上げが行われた場合、どんな影響があるでしょうか?

一見、賃上げが行われれば私たちの暮らしは豊かになり、ゆとりが生まれることで個人消費が上向き、さらには日本経済全体の景気も良くなる・・・、

そんなふうに思う方も少なくないでしょう。

しかし現実は、見かけの賃上げ率ほどのポジティブなニュースではない、とも考えられています。

なぜなら、円安などの要因で、賃上げ率以上に物価高が加速しているためです。

こちらは「実質賃金」という指標ですが、実質賃金は近年、マイナス推移を続けています

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つまり、私たちが受け取る、名目上のお給料は上がっても、それ以上に物やサービスの値段が上がっているため、お給料で購入できる物品やサービスの量が減り続けているということです。

 

もちろん、悪いニュースばかりではありません。

日本では、物価が上昇しても、企業は物価上昇分ほど賃上げをしない傾向がありました。

そうした前提を考慮すると、2024年の春闘で、物価上昇に対して賃金をなるべく追随させようとする動きがあることは、実質賃金の下落の一定の歯止めになるとも考えられます。

しかし、本当の意味で私たちの暮らしが豊かになる実質賃金アップは、残念ながら今回の大幅な賃上げでも実現されていません。

今後、岸田総理が国民に公言している、物価上昇率を上回る賃上げは実現されるのでしょうか?

注目していきましょう。

 

まとめ

今回は、2024年の春闘をふまえた最新の賃上げ動向についてお話しました。

今回の賃上げは、比較可能な2013年以降で、賃上げの金額、率、ともに最も高い結果となり、注目されています。

しかし、この賃上げは、実質的な賃上げというわけではありません

実質賃金は依然としてマイナスで推移していて、私たちの暮らしが豊かになって、個人消費が上向き、景気がよくなるという好循環に至っていないのが実情です。

今後、賃上げが加速する可能性には期待したいところですが、企業や政府に頼らず、私たち個人で今後の生活を守り抜く自助努力も必要なのかもしれません。

たとえば、

・資格取得などのスキルアップで収入を高める努力をする

・支出を見直して、実質賃金の下落をカバーする

・堅実な投資や資産運用を学び、お金を増やす

といったことも、少しずつチャレンジしていきましょう。

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※本記事は情報提供を目的としており、投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本記事の情報により生じたいかなる損害についても弊社及び執筆者は一切の責任を負いかねます。