日経平均が史上最高値を更新した“特殊な事情”とは!今後は急落に気をつけよう!
日経平均株価の史上最高値の更新、連日の高騰がニュースになっています。
しかし、「それほど景気がよくなっている感じはしないのに、なぜ日経平均株価は最高値を更新して いるの?」と思った方が少なくないのではないでしょうか?
そこで今回は、日経平均株価をテーマに、そもそも日経平均株価とはどんなものなの?ということから最高値を更新した背景についてわかりやすく解説します!
約34年ぶり!日経平均株価が史上最高値を更新!
日経平均株価は、2023年2月22日、約34年前のバブル時に記録した史上最高値38,915円87銭を更新し、様々なメディアがこのニュースを報道しました。
歴史的な最高値更新となりましたが、その勢いは止まることなく、3月4日の終値は40,109円23銭となり、日経平均株価は史上初の4万円台に到達しました。
「日経平均株価」の推移
日本経済は1990年代初頭のバブル崩壊以降、長い経済低迷期、いわゆる「失われた30年」を経験しています。
この日経平均株価4万円台到達は、そんな日本経済の大きな転換点になるのかと注目が集まっています。
日経平均株価とは?
さて、そんな日経平均株価ですが、そもそもどのようなものなのでしょうか?
日経平均株価は、別名「日経225」ともいわれ、日本の東京証券取引所に上場している代表的な大型株225銘柄を日本経済新聞社が選定し、その株価を平均したものです。
日経平均株価は、東証株価指数「TOPIX」と並び、日本を代表する株価指数です。
海外には、
● アメリカを代表する500社の株価指数「S&P500」
● イギリスの上位100銘柄が対象の「FTSE100」
● ドイツの主要30銘柄を対象にした「DAX」
などの株価指数があり、これらが上昇することは、その国の経済が好調と評価され、投資家たちの判断材料として重要な指標となります。
日経平均株価についても日本経済を評価する指標として投資家から注目を集めています。
なぜ日経平均株価は史上最高値を更新できたのか?
ここまでの解説で、日経平均株価が日本経済を評価する指標なら、なんで史上最高値を更新しているのに、全然、好景気と感じられえいんだろう??と疑問に思う方も少なくないのではないでしょうか?
実は、直近の日経平均株価の最高値更新には「特殊な事情」があると言われています。
なぜ日経平均株価は最高値を更新できたのか、その要因を4つの理由に分けて解説します。
①新NISAの開始
新NISAは、特定の株式や投資信託などの金融商品で得た利益が一定金額まで非課税となる従来 のNISA制度を改正して、
● 税金がかからない非課税期間を無期限化
● 非課税となる投資上限額を拡大
するなどの改善を加えてできた新しい制度です。
積極的に投資を促す制度、新NISAがスタートしたことで、日本株や、日経平均株価に連動する投資信託などの需要が高まり、日経平均株価の上昇要因になりました。
②米国株の上昇
米国を代表する500社で構成される株価指数「S&P500」が史上最高値を更新し、米国の株式市場が好調に推移していることも日経平均株価上昇の一因です。
米国では、政策金利を引き下げることで景気を刺激する「利下げ」への期待が2023年12月のFOMC以降高まっていることから、米国株も上昇を続けています。
「S&P500」の推移
金融業界には、「アメリカがくしゃみをすると日本は風邪をひく」という言葉がありますが、世界GDPランキング1位のアメリカの景気や、株式の動向は世界に波及しやすく、日本の景気や株式の値動きにも大きな影響を与えます。
そのため、米国株が好調であれば、日本の株式市場も米国株の動きにつられて「連れ高(※)」とな りやすいのです。
こうした背景も、日経平均株価の値上がりを後押ししています。
※連れ高とは・・・ある銘柄が値上がりしたとき、その動きに引きずられるように、同じ業種や関連の銘柄が買われて株価が上昇すること。
③中国経済への不信
中国を代表する株価指数「上海総合指数」は、日米とは対照的に5年以上の低迷が続いていて、最近では過去最高値の半分となる3000ポイントを割り込む局面もありました。
「上海総合指数」の推移
しかし、中国の株式市場の不振は、日経平均株価の上昇を後押ししているとの見方もあります。
いま、中国経済は、重要なセクターである不動産分野の不況が国の経済全体に波及しています。
そのため、中国投資家は国内への投資を控えるようになっており、多額のマネーが安全な国外の資産、特に割安感のあった日本株に流入していると考えられています。
事実、中国の上海証券取引所では1月17日午前、日経平均株価に連動する投資信託が買われすぎにより価格が高騰して売買を一時停止しました。
このことからも、資金力がある中国人投資家からの買い圧力が日経平均株価を押し上げている側面は大きいといえるでしょう。
参考:【一体なぜ?】中国経済の“崩壊”が現実に!?日本に待ち構える余波とは・・・
④円安の加速
2024年3月現在、1米ドルが150円を上回るなど、円安が進んでいることも、日経平均株価の上昇要 因です。
「米ドル/円」の推移
円安が進むと、物価高などから私たちの生活にも影響が及ぶ一方で、輸出などを行う企業にとって は業績に有利に働く材料となります。
なぜなら、
● 日本企業が海外で商品を売って得た外貨を円に換算するとき、多くの日本円が得られるため
● 海外で商品を安く販売しても、日本円建てでは採算が取れるため価格競争力が高まるため
です。
そうしたことから、円安によって日本の大企業に多い輸出企業の株高が進み、日経平均株価を引き上げる要因になっています。
高騰後の急落に気をつけよう!
日経平均株価が史上最高値を更新した主な理由は、日本企業の稼ぐ力が向上したためというよりも、投資を促す政策や、外国の金融市場の動向が間接的に日本株を上昇“させている”といった側面が大きいと考えられるからです。
日経平均株価下落の多数あるシナリオの1つとして、米国株式市場が何らかの理由で大幅な下落サイクルに突入することです。
皆さんも感じているように、日本の景気は劇的に良くなっているとはいえません。
たとえば、わたしたち国民の給料が大幅に上昇して、個人消費も大幅に増えている!!という動きを 感じますか?
こうした実体が伴わない株価上昇は、外部要因の影響を受けやすく、米国株が下落に転じると、日本株も売られやすいといえるのです。
もちろん、日経225の構成銘柄や、日経平均株価に連動する投資信託に投資することが、必ずしも悪いというわけではありません。
現在のような上昇一辺倒の相場は、今後も続くとは限らないという前提で、複数のシナリオを検討したうえで投資判断をしていきたいところです。
まとめ
今回は、日経平均株価が史上最高値を更新し、4万円の大台に乗せた理由を中心に解説してきました。
日経平均株価の高騰にはさまざまな要因がありますが、
● 新NISAの導入
● 米国株の好調
● 中国経済の不信
● 円安の進行
の4点を主な要因としてご紹介しました。
今後の日経平均株価については、特に米国株の動向が日本の株式市場に与える影響が大きいため、注視する必要があるでしょう。
また、こうしたことから、日本株だけでなくFX、外国為替証拠金取引、などの違う分野の金融商品にも目を向け、分散投資を心がけることも大切です。
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