山中康司のループイフダン戦略レポート(2023年6月①)
ループイフダン「2023年6月の戦略」
●お知らせ
- 現在のポートフォリオ運用概要は「現在のポートフォリオ運用について」をご覧ください。現在の戦略についてまとめてありますが、ポンド円についてはセミナーで解説した通り、今は運用見送りとしています。
- 過去に実施したオンラインセミナーは下記URLにてご視聴いただけますので、併せて参考にしていただければ幸いです。
https://inet-sec.co.jp/seminar/onlineseminar/#yamanaka
●現在のポートフォリオ運用について
「移動平均で攻めるループイフダン戦略」
使用チャートは日々の動きを明確にするため、複数時間枠表示という手法で日足チャートに週足移動平均線を重ねています。階段状になっているのはそのためで、1週間(5営業日)単位で移動平均線の値が変化していることがわかります。また、週足終値の位置を間違えないよう、日足を1週間ずつ青い四角で囲ってあります。つまり、青い四角の中の最後の日足終値が週足終値と同じです。また紫の四角で1か月を囲み、各月の値動きもわかりやすくしてあります。
長めのポジション保有を前提に「週足終値が20週移動平均線よりも上にあるか、下にあるかでトレンドを判断」します。ダマシを回避するため「実際の売買は、2週連続で終値が上か下というフィルター」をかけます。ポジションを閉じた後の再エントリーの場合もフィルターをかけます。
リスク管理としては、最大ポジション数が全ての通貨ペアで5、損切設定はあり、とします。ひとつの通貨ペアの資金管理として「1か月の最大想定損失額を証拠金の4%(当レポートでは20万円以上)に到達した通貨ペアに関しては、いったん全てのポジションを仕切った上で月末まで運用見送り」とします。
ポートフォリオ全体の資金管理として「証拠金の6%を超える損失(当レポートでは30万円超)で、利益が出ているポジションも含め全て成り行き決済とし、その場合は月末まで一切ポジションを持ちません。これは、複数通貨ペアで想定以上の損失が出ることが無いようにするためのセーフネットです。
●米ドル円
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※赤い線が移動平均線です。
5月のレンジ=133.49〜140.92
6月の戦略=B100で運用継続
5月のドル円は月初はハト派的なFOMC声明や米国政府の債務上限問題が重石となり133円台半ばまで下押ししたものの、絶対的な日米金利差もあることから改めて円安が進行することとなりました。後半には6月FOMCでの利上げ思惑が広がり、一時141円近くまで上伸したものの、日本の当局による三者会談が開かれ介入警戒感も出たところに、FRB関係者が6月の利上げはしないという発言が出て月末に向けては押して引けました。
ドル円は「B100」で運用を継続しています。現時点でのポジションは2単位(平均コスト139.890)、11,140円の含み益損となっていますが上昇局面での利食いを待っている状態です。5月の確定損益は49,692円の利益となりました。
●ユーロ円
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5月のレンジ=146.12〜151.60
6月の戦略=B100を継続
5月のユーロ円は月初のECB理事会での利上げ幅が0.25%へと縮小されたこと、またドル円の売りが先行したことも重なって146円目前まで売りが広がりました。その後は改めて円売りの動きが広がり、日経平均株価上昇によるリスクオンの動きがドル円だけでなくユーロ円にも波及したことで月初の高値圏まで近づいた後に、やや押して引けました。
ユーロ円はB100で運用を継続しています。現時点でのポジションは3単位(平均コスト149.792)、4,815円の含み損となっていますが上昇局面での利食いを待っている状態です。5月の確定損益は32,930円の利益となりました。
●ポンド円
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5月のレンジ=167.83〜174.26
6月の戦略=様子見
5月のポンド円は月初はドル円、ユーロ円同様に売りが先行しましたが、168円割れでのポンド買いが根強く、その後は円安の動きが強まったことで月末に向けて174円台乗せまでポンド買いが強まることとなりました。月末に向けての日本の三者会談の影響や、FRB関係者のハト派発言にもポンド円では目立った売りに繋がりませんでした。
ポンド円は当面ポートフォリオから外して様子見のスタンスを継続しています。
●豪ドル円
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5月のレンジ=89.15〜92.43
6月の戦略=B100を継続
5月の豪ドル円は2日のサプライズ利上げで月間高値をつけ、その後は上下したものの91円をもみあいの中心とした横方向の動きが続きました。当面は90円の大台割れの買いと92円超えの売りが続き、どちらかに明確に抜けるまでは方向感が出にくい状況です。
現時点でのポジションは2単位(平均コスト91.420)、3,430円の含み益となっていますが設定値幅での利食いを待っている状態です。5月の確定損益はポジション転換もあり、6,885円の損失となりました。また値動きが小さくなってきていることから、新たに始める方は設定値幅を80銭(あるいは40銭)で取引を行うほうが良さそうです。
●ユーロドル
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5月のレンジ=1.0634〜1.1091
6月の戦略=B100を継続(6月2日終値でS100に転換の可能性大)
5月のユーロドルはECB理事会で0.25%の利上げに留まったことが売りへ転換するきっかけとなりましたが、その後もFRB関係者のタカ派コメントではユーロ売り(ドル買い)となっても、ハト派コメントには反応が薄い流れでした。これは通貨先物のユーロ買いポジションが過去最高水準に近いユーロ買いとなっていることから推測すると、買い余力があまり残っていないということも大きいと言えそうです。
ユーロドルは「B100」で運用を継続しています。現時点でのポジションは5単位(平均コスト1.08928)、40,296円の含み損となっていますが上昇局面での利食いを待っている状態です。5月の確定損益はありませんでした。なお、今週末の終値で終値が2週連続で移動平均線を下回りそうですから、その場合5日の東京市場でS100へと転換します。
●カナダ円(チャートのみ)
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6月の戦略=B80を継続
●スイス円(チャートのみ)
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6月の戦略=B80を継続
●ランド円(チャートのみ)
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6月の戦略=S50を継続
●トルコリラ円(チャートのみ)
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6月の戦略=B50を継続(5月26日終値で転換も、6月9日終値でS50へ再転換か)
●メキシコペソ円(チャートのみ)
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6月の戦略=B50を継続
(注)メキシコペソ円はデータ配信元の仕様でバーチャート表示となっていますが、移動平均線の計算には影響しません。
●NZドルドル(チャートのみ)
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6月の戦略=S80を継続
●豪ドルNZドル(チャートのみ)
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6月の戦略=S80を継続
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