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2022/06/03
シストレ活用事例

【2022年最新版】トルコリラ/円の今後の見通しと運用戦略を解説【鈴木拓也】

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こんにちは、元メガバンク為替ディーラーの鈴木拓也です。

以前の2021年の見通しではトルコリラ/円が12円のサポートラインをブレイクすると、10円を割り込むリスクについてお伝えしましたが、2021年年末に12円をブレイクすると一気に10円も割り込み、2022年は7円後半から8円後半で推移している状態です。今回はこのトルコリラの低迷の要因と、今後トルコリラ/円で稼いでいくための戦略についてお伝えしていきます。

【今回の記事でわかること】
トルコリラ低迷の大きな要因

2022年6月以降にトルコリラ/円で稼ぐための戦略

1.トルコリラ低迷の大きな要因

トルコリラがここまで低迷している要因は、国内のインフレが加速しているにも関わらず、政策金利は利下げを繰り返しているという点です。インフレに対応すべく金融引き締めや利上げを行っているアメリカのFRBとは実に対称的です

トルコ中銀に介入するエルドアン大統領の存在

一番の問題はトルコ中銀が独立性を失い、エルドアン大統領の意向によって利上げできないばかりか、利下げを行わざるを得ない状態だということです。2021年10月14日には利下げに反対するトルコ中銀の金融政策委員会のメンバー3人を電撃解任しています。トルコでは、エルドアン大統領のこのような介入が度々行われてきたので驚くべき内容ではないのですが、2021年7月から12月にかけて政策金利は19%から14%まで500bpも引き下げられていき、トルコリラは対米ドルで史上最安値を更新し続けました。

また、エルドアン大統領の「金利はインフレの要因だ」という発言がトルコリラ暴落を加速させ、1日に15%も下落するという事態も招いています。トルコの総選挙は遅くても2023年6月までに実施されることになっていますので、再選を望むエルドアン大統領にとっては、不利となる金融引き締めを行いたくないという思惑がはっきり出ています。このようなエルドアン大統領の存在がトルコリラ低迷の大きな要因になっているのです。

ハイパーインフレへの道を進むトルコ

トルコ国内のインフレは危機的状態です。2022年4月のCPIが前年同月比69.97%、PPIも前年同月比121.82%という異常事態で、トルコ中銀は2022年のインフレ予想を23.2%から42.8%に上方修正しました。一部の独立調査機関ではインフレは100%を超えているという見方もあり、インフレの数字は操作されているという不信感も広がっています。物価高による消費者マインドも悪化の一途で、2021年には80ほどだった消費者信頼感指数が2022年4月には67という結果です。長引くウクライナ戦争で原油や天然ガスなどが高騰したこともトルコ経済にとっては大きな痛手となっています。

そんな中でエルドアン大統領は、2022年の最低賃金を50%引き上げ、公務員の給与を30%引き上げました。また、景気刺激策として低金利の住宅ローンも開始しており、これらの人気集めの政策で、トルコリラを刷り回しているので、さらにインフレを悪化させてしまっているのです。物価高以上に不動産の高騰を招いています。

トルコリラのこれ以上の下落を回避すべく、トルコ中銀は外貨準備高を減らして介入しトルコリラを買い支えているので、2022年2月から5月にかけては1トルコリラ7円から8円という狭いレンジでもみ合いの推移をしていますが、6円を割り込んでもおかしくはないトルコの経済情勢なのです。

トルコリラ低迷の大きな要因のポイント!

  • エルドアン大統領がトルコ中銀に介入し、金利引き下げを強行している。
  • エルドアン大統領の政策がインフレを加速させており、実質大幅なマイナス金利。



2.2022年6月以降にトルコリラ/円で稼ぐための戦略

過去最安値水準となっているトルコリラ/円ですが、はたして2022年6月以降、どのような戦略を立てていくと効果的に稼ぐことができるのでしょうか?

エルドアン大統領の政策によって急騰もある

トルコリラの重要な鍵を握っているのは間違いなくエルドアン大統領です。ここまでは下落の要因となることが多いですが、今後の政策によってはトルコリラが急騰する可能性もあります

そのひとつが2021年12月20日に急遽発表された新預金制度で、預金した際の為替レートからトルコリラが下落し、損失が出た場合にトルコ政府が負担するというものです。トルコリラ建ての預金を保証するもので、このサプライズによってトルコリラはおよそ25%回復しています。ただし、この政策を実現するためには多くのトルコリラ紙幣を刷り増すことになり、結果としてインフレ加速の要因となるため、トルコリラ/円は9円台まで急騰したもの、すぐに7円台まで失速しています。

また、2022年5月下旬にかけては、エルドアン大統領がインフレ連動のスーパー国債について言及するのではないかという憶測から一時的にトルコリラが買われることがありましたが、実際はエルドアン大統領の発表はありませんでした。ポジティブなニュースがあると急騰する可能性があるので、ロングで保有して、急騰した際にすぐに決済するという手法が効果的です。ただしロングの建玉の量には注意が必要です。高いインフレが当面続くことや、純外貨準備高も減っており、当局の介入が厳しくなると底の6円すら割り込むリスクがありますので、ここが安値だからチャンスと安易に飛びつき、大量の建玉を保有するのだけは避けた方がいいでしょう。全体的には一時的に急騰してもまた反発して戻るというケースが多くなりそうです。

もみ合いでは自動売買取引がより効果的

7円から8円の間の狭いレンジで為替差益を得るためには、こま目に取引をして、利益を積み上げていく必要があります。自分でこの取引を実践するとずっとチャートを見続けなければならず負担が大きいので、ここは自動売買取引を有効活用すべきです。つまり裁量トレードからシステムトレードへの切り替えが効果的なのです。

システムトレードは難しそう、となかなかチャレンジできないトレーダーもいると思います。しかし、アイネット証券がサービスを提供している「ループイフダン」であれば、自動売買取引初心者でも操作や設定が簡単なので、今すぐにでも始めることができます。本業で忙しい時間帯も、寝ている時間帯も24時間取引を継続してくれるので、取引回数をこれまでより圧倒的に増やすことが可能です。

2022年6月以降にトルコリラ/円で稼ぐための戦略のポイント!

  • エルドアン大統領の言動や政策に注目。急騰するチャンスもあるので狙い目。
  • 下落基調が強まることを警戒しながらも、狭いレンジの間はループイフダンで取引回数を増やしながら利益を積み上げていく。



3.トルコリラ/円の今後の見通しと運用戦略を解説のまとめ

国内の高いインフレに対して、総選挙をにらんで利上げには反対姿勢のエルドアン大統領。この問題が解消されるまではトルコリラ/円の上昇トレンド転換は難しいでしょう。しかし、ここまでの安値を見過ごすのもまたもったいないところです。大きなリスクを取ることなく、地道に自動売買取引で利益を積み上げていくのが最適な取引戦略ではないでしょうか。

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著者プロフィール
鈴木 拓也
鈴木 拓也

公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)

メガバンクの本店・香港支店で為替ディーラー業務を経験 ・東京工業大学大学院修士課程修了