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高すぎるプロフィットファクター(PF)を狙う必要がない理由【鹿子木健】
今回のテーマはPFです。裁量トレードや自動売買の成績を判断するときによく使われる指標で、非常に分かりやすいため参考にする人も多いと思います。もちろん高い方が良いのですが、無制限に高ければ良いわけでもない理由とは?
1.PFの最適な数値は人により違う
プロフィットファクター(PF)は、総利益÷総損失で計算される数値で、1より大きいとその運用全体がプラス収支であることになります。
例)総利益が2万円、総損失が1万円だと、2÷1=PFは2。
利益が多く、損失が少ないほどPFは増えていきますから、PFが高いに越したことはないのは事実です。
ですが、どれくらいのPFが最適かは、人により違います。血圧を単純に比較できないように、年齢、性別、体力、運用資金、利益目標、運用期間などにより、どのあたりのPFで落ち着けば良いのかが決まってきます。
2.あくまで狙うのは資産増
投資をする理由は、もちろん利益を出すことです。よって、PFがすさまじく高い数値だろうと、お金を増やせなければ意味がありません。
例えばPFが10だと、利益が10に対して損失が1ですから、非常に高い数値です。
ですが、利益が100万円、損失が10万円の運用(PF10)より、利益が2億円、損失が1億円運用(PF2)の方が、資産運用として圧倒的に成功していますよね。
PFはあくまでその運用の性質を測る指標の1つであり、目的にならないということです。これは勝率も同様ですね。勝率だけ高くても、トータルでお金が減っていては何にもなりません。
3.10億円の運用でもできることを
極端に損失を低く抑えて、大きな利益を一気に狙うようなトレードも、考え方としてはありだと思います。利益が10万円、損失が1万円でPF10のようなトレードですね。
ただ、感覚的にこのやり方は長く続けられません。一時的にうまくいくことがあっても、年単位でこのPFのトレードを続けようとすると、おそらくどこかで破綻することになります。
トレードは再現性と継続性が非常に重要です。今も、来年も、10年後も、同じ考え方で継続していけるやり方こそ、人生を豊かにする資産運用です。つまり勝ちパターンです。
瞬間的なチャンスを見つけて大儲けを狙う考え方がいけないわけではありませんが、再現性や継続性に乏しいです。そのため、タイミングの良し悪しによる運の要素が大きすぎたり、難易度が高すぎてごく一部の人しか実行できないことになり、汎用的な勝ちパターンからほど遠いものとなります。
1つの例として、莫大な資産がある状態での運用でも、そのやり方を続けられるかどうかで判断してください。
PF10のトレードは、資金が10万円なら「ワンチャン狙い」でできるかもしれませんが、資金が10億円ある状態で、そこまで無理する必要はないでしょう。
1億円投資して、2億円回収できれば、極めて優れた運用成績です。1億円の投資で10億円のリターンを狙う必要などありません。長く続けられる、自分なりに最適なPFを見つけるよう意識してみてください。
4.直近の相場から勝ちパターンを探る
私はFXで利益を出すために、勝ちパターンという考え方を提唱しています。
勝ちパターンは何かというと、あえて抽象的に書きますが、「相場の方から、美味しい局面なのでぜひエントリーしてください」とお願いされている状態のことです。
「ここでエントリーしたら勝てるかな?」という迷いは一切生じません。儲かって当然と判断できる形になっていることが、すなわち勝ちパターンです。
勝ちパターンを構成するものは、チャート分析やトレード手法だけではありません。資金管理、相場の地合、メンタルやマインドなど、全てが揃った状態こそ、勝ちパターンです。
ですが、現在のFXの業界では、チャート分析やトレード手法のみが追い求められているように感じます。
もちろんチャートや手法は大切なのですが、それらを単体で見るのではなく、それらを含んだ総合的な判断をしていくことが、FXを資産運用としてとらえていくベースになる考え方になります。
私が皆さんにお教えしている勝ちパターンは1〜10まであるのですが、今回は勝ちパターン1の例を紹介します。
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