こんにちは、元メガバンク為替ディーラーの鈴木拓也です。

2020年時期のメキシコペソ/円の2021年予想では、1ペソ5円がサポートラインになるだろうとお伝えしましたが、まさにその通り5円台を強いサポートラインにして、メキシコペソ/円は6円に迫る上昇を続けています。今回は2021年下旬から2022年にかけてのメキシコペソ/円の為替相場見通しと運用戦略についてお伝えしていきます。

【今回の記事でわかること】
・2021年メキシコペソ/円の上昇要因
・2021年終盤から2022年かけて、メキシコペソ/円で稼ぐための戦略

※当記事は10/28までの情報を元に執筆しております。

1.2021年メキシコペソ円のここまでの上昇要因

2021年10月27日時点でメキシコペソ/円は1ペソ5.65円と、2020年以来の高値を記録しています。コロナ禍前の5.9円台回復も目前に迫っています。なぜメキシコペソ/円は上昇トレンドとなっているのでしょうか？

メキシコ経済の順調な回復ぶり

2020年4月には1ペソ4.2円台まで急落しましたが、アメリカ大統領選挙でバイデン氏が当選して以降、基本的にメキシコペソ円は上昇基調です。メキシコの輸出のおよそ8割がアメリカ相手ですから、トランプ氏がホワイトハウスを去ったことでメキシコへの圧力が弱まったのが大きな要因でした。

コロナ禍によって世界経済は大きなダメージを負い、メキシコも2020年の実質GDP成長率が戦後最悪のマイナス8.3％を記録していますが、ワクチン接種の拡大と共に経済の健全化が進み、メキシコも景気を回復してきています。2021年第2四半期（4月〜6月）のGDPは前年比でプラス19.6％、前期比でもプラス1.47％と好調です。得に鉱工業の製造業部門が36.7％の増加となっています。メキシコ中銀が2021年の実質GDP成長率予測を6.0％から6.2％に引き上げたほどです。これはアメリカ経済が順調に回復していることによる恩恵といえるでしょう。なにせアメリカへの輸出のおよそ90％が工業製品・部品製品ですから、アメリカの需要が一気に膨らめばメキシコはその分だけ潤います。アメリカは2021年中旬から景気回復が顕著となり、失業率も改善され、金融政策は金融緩和から金融引き締めに舵を取っています。この流れがメキシコペソ/円にプラスに作用しているのです。

原油価格の高騰によるメキシコペソ高

メキシコは石油、天然ガスがメキシコ湾岸で豊富に産出される産油国です。コロナ禍当初は原油価格が一気に暴落し、その影響もあってメキシコペソ/円も急落したのですが、コロナ禍が鎮まってくるのに比例し、世界中で燃料不足問題が浮上、原油価格が高騰しています。メキシコ経済に大きな影響を及ぼすWTI原油先物取引価格も7年ぶりに84ドルを突破、この影響が強く、10月に1ペソ5.38円台から5.65円台に急騰しているのです。産油国がコロナ禍の再燃を懸念し産出量を抑えていることがトリガーになっていますから、そう簡単に原油価格の問題は解決しないかもしれません。原油価格がこのまましばらく高止まりを続けていくことになれば、メキシコペソ/円が6円台をブレイクするのも時間の問題になります。

最大の輸出国であるアメリカの経済回復、そして原油価格高騰がメキシコペソ/円に大きな追い風となっている状態なのです。2020年中旬以降からメキシコペソ/円のロングポジションを保有しているトレーダーにとってはかなり嬉しい状況になっています。

2021年メキシコペソ/円のここまでの上昇要因のポイント！
・アメリカの経済回復により、メキシコの経済も回復。
・産油国であるメキシコにとって、原油価格高騰は通貨高の要因。

2.2021年終盤から2022年にかけて、メキシコペソ/円で稼ぐための戦略

このままの上昇基調の中でうまく稼いでいきたいメキシコペソ/円。2021年終盤から2022年にかけて注目していく点として、メキシコ経済やアメリカ経済の伸びだけではなく、メキシコ中央銀行の金融政策にも注目が集まります。

スワップポイントを積み上げていく

メキシコペソといえば高金利通貨として有名です。コロナ禍の中でどの国も超低金利政策を続けてきましたが、そんな中でもメキシコの政策金利は4.00％と高く、しかも2021年6月以降段階的に引き上げられています。6月には4.25％、8月には4.50％、そして9月には4.75％となっています。そうなると日本との金利差は大きいため、スワップポイントが狙い目です。

国内FXではメキシコペソ/円のロングで、1万通貨あたりのプラススワップは8円〜11円ほどで、米ドル/円とほとんど変わりがない状況ですが、1万通貨あたりの証拠金が米ドル/円よりはるかに少額で済みます。1ドル113円であれば1万通貨で113万円、レバレッジ25倍を効かせても45,200円が必要になりますが、1ペソ5.65円だと1万通貨で56,500円、レバレッジ25倍であれば2,260円です。建玉を大量に保有しやすいのは圧倒的にメキシコペソ/円ですから、同じ資金でよりスワップポイントを得やすいということになります。仮に50Lot保有していれば、毎日500円、1ヶ月15,000円ほど、1年間で18万円以上の利息を獲得できるのです。

しかもメキシコのインフレ率は5％を超えている水準で推移し続けるというメキシコ中央銀行の予測で、3％まで抑えられるのは2023年第1四半期になるという見解が示されました。そのため2021年年内にさらに利上げが行われるという見通しです。プラススワップも大きくなることが予想されます。

ループイフダンで効率良く為替差益も稼ぐ

もみ合いながら少しずつ上昇を続けている状態なので、メキシコペソ/円で為替差益を大きく稼ぐためには取引回数を多くする必要があります。しかし、仕事や家事で忙しい中では取引できる機会も限られてきます。そこで有効なのが、自動売買取引です。これだと寝ている間も含めて24時間自動で取引を繰り返し、負担なく利益を積み上げていくことができるからです。

「システムトレードは難しそうだから自分には無理」と決めつけているのであれば、ぜひアイネット証券の「ループイフダン」を試してみてください。設定がとてもシンプルで、わかりやすく、システムトレード初心者であっても簡単に取引を始めることができます。ループイフダンのメキシコペソ/円のスワップポイントは、10月は8円〜10円という設定になっており、利息分のインカムゲインもしっかり期待できます。

2021年後半から2022年にかけて、メキシコペソ/円で稼ぐための戦略のポイント！
・金利差や建玉の保有しやすさを利用して、スワップポイントで稼ぐ。
・取引回数を増やし為替差益を稼ぐなら自動売買ツールのループイフダンが効果的。

3.メキシコペソ/円の為替相場見通しと稼ぐ運用戦略【2021年最新版】のまとめ

コロナ禍以前の状態まで回復しつつあるメキシコペソ/円ですが、2007円は1ペソ11円台だったことを考えると、まだまだ上値を狙っていくことができます。追加利上げによるスワップポイントもさらに期待できますので、今まで以上に多くのトレーダーの注目を集めていくことになるでしょう。このような扱いやすい通貨とループイフダンの機能を利用してぜひ稼いでください。

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