山中康司のループイフダン戦略レポート(2020年3月号②)

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ループイフダン「2020年3月の戦略・月中レビュー」

●2月からの新戦略

まだ戦略を切り替えてから1か月半ですので、今回も最初に戦略概要を示しておきます。

長めのポジション保有を前提に「週足終値が20週移動平均線よりも上にあるか、下にあるかでトレンドを判断」します。ダマシを回避するため「実際の売買は、2週連続で終値が上か下というフィルター」をかけます。リスク管理はこれまで同様で最大ポジション数10(ポンド円のみ5)、損切設定はあり、とします。

さて、月中報告の前に3月前半の急変動について書いておきます。NYダウでは史上最大の下げ幅、上げ幅といった言葉を連日のように見ましたが、為替市場でも昨年は変動相場制移行後最低値幅だったドル円も大荒れ状態です。先週1週間の値幅でほぼ昨年1年間の値幅に近く、週間変動幅としては過去20年間で3番目の大変動となりました。

こうした大きな変動のため、1か月の最大想定損失額25万円以上に到達した通貨ペアに関しては、いったん全てのポジションを仕切った上で月末まで運用見送りとしました。また、損失に到達していなかった通貨ペアでもそうした懸念があるものについては同様に仕切ったものがあります。詳細については各通貨ペアの項目に書きました。



●ドル円

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3月16日時点の戦略=前月からのB25を継続も、6日に全決済し損失確定

3月前半のドル円は、2月最終週の流れを受け円高地合いが継続しましたが、3月6日のOPECプラスで協調減産継続が決裂、サウジアラビアが週末に増産に転じる方針を示したことで週明け9日の原油価格は暴落、それに伴い株安、円高と一気にリスクオフ相場となりました。その後はFRBによる緊急利下げをはじめ主要中銀による緊急利下げも功を奏してドル円は108円台まで反発し、16日はFRBによる一段の緊急利下げが金利差縮小に働いたことで106円台での折り返しとなっています。

ドル円は2月からB25の買い戦略で運用していましたが、2月末の終値が移動平均線を下回ったことで6日の終値でも下回っていた場合にはS25に転換する状況でした。しかし、6日終値直前時点でS25に確定するも円安水準でエントリーしたポジションを仕切ったこともあり、6日NY終値直前に仕切った時点で確定損失額が274,227円となっていたため、損失を確定し月末まではポジション無しで運用を見送ることとしました。

その後の反発まで耐えれば良いという考え方もあるのですが、このレポートで採用している戦略では損切設定ありとしていますので、ドル円では2.5円逆に動いた段階で仕切られることとなり想定される結果としては損失を拡大させる可能性があります。また損切設定なしの場合には戻れば問題無いという考えもできるのですが、もしそのまま100円の大台を割り込むような動きとなった場合には、取り返しのつかないことになりますので、今回のような損失確定後の運用見送りは長い目で見た場合には良い結果になると考えます。

また、2月のエントリーはそれまで移動平均よりも上にあったため、1週移動平均が下回った段階では「B25」という判定をしましたが、新規でのエントリーの場合にはまた移動平均線を上回る動きでもって「B25」を確定させるべきだと新規エントリーの時の戦略を見直すこととします。仮にそのような戦略であれば、2月は運用せずに3月第1週終値で「S25」からの運用となり今月のような損失を出さずに済んだと言えます。今後の運用においては上記のルールを新たに設定することとします。

●ユーロ円

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3月13日までのレンジ=116.13~120.95

3月16日時点の戦略=「S40」を継続

3月前半のユーロ円は、月初こそ買いが先行したものの世界的な新型コロナウイルスの感染拡大が欧州に舞台を移したことから売りが強まり、その後はサウジアラビアの原油増産によるリスクオフ増大の動きがユーロ円にも影響しユーロ円は121円近い水準から116円近い水準へと値を下げることとなりました。そして、ドル円が急速に値を戻す動きとともにユーロ円も買われるといった具合で、完全にドル円の動きを追随する流れとなりました。

ユーロ円は3月から「S40」のユーロ売り戦略を開始しています。16日時点では見直す必要は生じていませんので、このまま「S40」を継続です。現時点のポジションは6単位、48,630円の含み損となっていますが、下降局面での買い戻しを待っている状態です。また16日時点の確定損益は262,868円の利益となっています。

●ポンド円

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3月13日までのレンジ=131.25~139.19

3月16日時点の戦略=前月からのB100を継続も、6日に全決済し損失確定

3月前半のポンド円は、第1週は方向感がはっきりしない横ばいとなっていましたが、第2週は原油暴落に端を発するリスクオフ相場でポンド円もドル円同様に下落する動きとなりました。しかしドル円が買い戻され円安に動いた場面でもポンド円は戻さずに続落、これは英中銀が11日に0.5%の緊急利下げを行い史上最低の0.25%へと利下げしたことが大きかったようです。

また欧州で新型コロナウイルスがパンデミックとなっていることもポンド売りの材料となりましたが、英国の場合はブレグジット後の移行期間に協議が進めにくくなっている事態も今後の英国経済へ与える悪影響として懸念されていると考えられます。

ポンド円は2月からB100での運用を継続していましたが、ドル円同様に6日に全決済し損失を確定しました。実はポンド円では想定最大損失額には到達せず、本来であれば損失を確定する必要は無かったのですが、ドル円での損失が想定最大損失額を超えていたことに加え、この後に解説するユーロドルにおいても想定最大損失額を超えたことで、ポンド円は保守的に損失確定することとしました。3つの通貨ペアにおける損失額は最大想定損失額には収まっています。確定損失額は106,140円となり、月末までは運用を見送ります。

●豪ドル円

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3月13日までのレンジ=72.42~74.39

3月16日時点の戦略=「S20」を継続

3月前半の豪ドル円は、ドル円や他のクロス円と同様に第1週こそ動きは少なかったものの第2週に入って原油価格暴落によるリスクオフで下落、その後いったんは盛り返すも再び下げが強まる動きとなっています。これは新型コロナウイルスの感染拡大が続く中で資源国としての豪州にとって中国への輸出減少が景気に与える悪影響が大きいという点があります。

また豪中銀はそうした豪州特有の状況もあって3日に既に利下げを行いましたが、4月の会合を前倒しして19日に緊急会合を開催し追加緩和を行うと見られています。こうした緩和思惑も豪ドル売りの材料となっています。

豪ドル円は2月から「S20」の売り戦略を開始しています。16日時点では見直す必要は生じていませんので、このまま「S20」を継続となります。現時点のポジションは2単位、690円の含み損となっていますが、下降局面での買い戻しを待っている状態です。また16日時点の確定損益は220,300円の利益となっています。

●ユーロドル

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3月13日までのレンジ=1.1037~1.1495

3月16日時点の戦略=前月からのS40を継続も、6日に全決済し損失確定

3月前半のユーロドルは、2月最終からのユーロ買い戻しの流れが継続しました。米国株式市場が大幅安となる動きの中で為替市場では全般的にドル売りの動きが見られましたが、ユーロドルでも同様でユーロ買い(ドル売り)が強まりました。しかし、ユーロ円ではドル円同様にリスクオフの円買い(ユーロ売り)となったこともあり、ユーロとしての動きは相殺される面もあったため、ドルの動きとしては対円よりも対ユーロでは値幅が少なくなったと見ることができます。

ユーロドルは2月からの「S40」を継続していましたが、ドル円が最大想定損失額に到達した際にポンド円とともにユーロドルのポジションも全決済し損失を確定しました。確定損失額は311,385円となり、月末までは運用を見送ります。

 

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●スイス円(チャート、ゾーンのみ)

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3月の戦略=「B40」を継続

●ランド円(チャート、ゾーンのみ)

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3月の戦略=「S50」を継続

●トルコリラ円(チャート、ゾーンのみ)

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3月の戦略=「S50」を継続

●メキシコペソ円(チャート、ゾーンのみ)

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3月の戦略=3月6日に「S50」に転換

●NZドルドル(チャート、ゾーンのみ)

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3月の戦略=「S40」を継続

●豪ドルNZドル(チャート、ゾーンのみ)

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3月の戦略=「S40」を継続

 

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【参考】

フィボナッチ・ピボットをもっと詳しく

◆山中康司の確率を味方につけるループイフダン戦略とは?

ピボットをもっと詳しく

◆テクニカル解説集 ピボット|アイネット証券



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著者プロフィール

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山中康司
1982年アメリカ銀行入行、1989年バイスプレジデント、1993年プロプライエタリー・マネージャー。1997年日興証券入社、1999年日興シティ信託銀行為替資金部次長。2002年アセンダント社設立・取締役。テクニカル分析と独自のサイクル分析を融合させたトレンド分析には定評がある。ループイフダン関連書籍『マンガでわかる FXの新常識ループ・イフダンでらくらく稼ぐ』を監修。

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