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2019/11/01
シストレ活用事例

山中康司のループイフダン戦略レポート(2019年11月号①)

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ループイフダン「2019年11月の戦略」

説明中に出て来る各レートは、斜線部分の「黄緑のライン」のレートとその上下の「ピンクのライン」のレートです。ピボット「緑点線のライン」(P)を中心に、上側の黄緑のラインを(R1)、上側のピンクのラインを(R2)と示し、下側の黄緑のラインを(S1)、下側のピンクのラインを(S2)と示しています。レートが見難い位置もありますが、すべて等間隔となっていますので簡単に計算できると思います。

また、それぞれの月においてS2以下がゾーン1、S2〜S1がゾーン2、S1〜Pがゾーン3、P〜R1がゾーン4、R1〜R2がゾーン5、R2以上がゾーン6を示しています。

(詳細は『確率を味方につけるループイフダン戦略』をご参照ください。)



●ドル円

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10月のレンジ=始値108.07、高値109.29、安値106.49、終値108.02

10月のドル円は、前半は懸念を残しつつも米中通商協議での部分合意がリスクオンの主材料となり株高とともに円安へと動きました。後半はEUと英国との間でブレグジット案が合意されたこと好材料となりましたが、米中協議もいまだ協議継続、ブレグジットにいたっては来年1月まで期限延期とはなったものの、12月に総選挙実施で結局のところは、世界的に注目される2つの大きな材料は12月中旬までの決着という流れになっています。10月末には米中協議に関して中国側が疑問を呈しているとの報道もあり、リスクオンの調整が入っての月末クローズとなりました。

10月は順張りの売り戦略「S25」で運用を続けていましたが、その後R1に到達したことで運用STOP。月末時点で5単位のポジションが残っている状況でした。11月は逆張り戦略の「S25」となりますので、この5単位は残したまま新たに最大ポジション数5で「S25」を再開することとなります。現時点でのポジション5単位は35,363円の含み損となっていますが下降局面での買い戻しを待っている状態です。また10月の確定損益は損切設定にかかった注文もあり45,946円の損失となりました。

ゾーンの組み合わせ(黄色)=10月終値ゾーン4、11月始値ゾーン4

4で引けて4で始まるパターンはもみあいを想定した逆張りの売り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Sタイプ」、11月も「S25」がおすすめ戦略となります。

ドル安が進み106.53(S1)に到達した場合、いったん売りポジションを全て利食い、月末まで「B25」に買い転換することとします。ただし、その場合は107.93(P)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して109.33(R1)以上のドル高となった場合には運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。また買い転換した後に105.13(S2)以下のドル安となった場合も、運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。

 

当レポートでは1万通貨を「S25」、前月からのポジションを継続、今月は最大ポジション数5で108.021から運用再開しています。

●ユーロ円

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10月のレンジ=始値117.78、高値121.48、安値117.08、終値120.47

10月のユーロ円は、月前半はEUサミットにおいてEUと英国との間でブレグジット案が合意される見通しが高まったことからポンド買いの動きに沿ってユーロにも買いが入り、また米中協議部分合意もリスクオン材料となり円売りとなったことから、ユーロ円をはじめとするクロス円は買いが目立つこととなりました。その後も堅調な値動きを続け、ユーロ円は121円台半ばまで高値を切り上げた後に月末のドル円の下げで押して引けることとなりました。

ユーロ円は「B40」で運用開始しましたが、R1に到達したことで「S40」へと売り転換、その後はポジションを見直す各水準には到達せず月末を迎えました。11月も「S40」となりますので、このまま運用を継続することとなります。現時点でのポジションは4単位、20,065円の含み損となっていますが、下降局面での買い戻しを待っている状態となっています。また10月の確定損益は40,994円の利益となりました。

ゾーンの組み合わせ(黄色)=10月終値ゾーン5、11月始値ゾーン4

5で引けて4で始まるパターンはもみあいを想定した逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Sタイプ」、11月は「S40」がおすすめ戦略となります。

ユーロ安が進みに117.47(S1)に到達した場合、いったん売りポジションを全て利食い、月末まで「B40」に買い転換することとします。ただし、その場合は119.67(P)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して121.88(R1)以上のユーロ高となった場合には運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。また買い転換した後に115.27(S2)以下のユーロ安となった場合も、運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。

当レポートでは1万通貨を「S40」、最大ポジション数10で10月から運用継続しています。

●ポンド円

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10月のレンジ=始値132.83、高値141.51、安値131.49、終値140.43

10月のポンド円はEUサミットに向けてブレグジット案合意期待が高まりポンド買い、ユーロ買いの前半となりましたが、ポンド円の高値はまさにそのEUサミット当日で合意となったところから英国議会の動向に注目が移りました。しかし、議会では採決延期となり、英国はEUに離脱延期を要請、EUは来年1月まで3度目の離脱延期を認めたところで、12月に総選挙実施と、結局12月12日の総選挙までブレグジットがどうなるのか、結論が先延ばしされることとなりました。ポンドも動きにくくなりましたので、月後半は高値圏でのもみあいとなっていました。

 

10月は売り戦略「S100」を最大ポジション数5で運用を開始しましたが、R1に到達したため運用STOPとなりました。その後、月末時点では1単位のポジションが残っていて、32,458円の含み損となっていますが、下降局面での買い戻しを待っている状態です。また10月の確定損益は210,137円の損失となりました。

 

ゾーンの組み合わせ(黄色)=10月終値ゾーン5、11月始値ゾーン4

 

5で引けて4で始まるパターンは、もみあいを想定した逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Sタイプ」、11月は「S100」がおすすめ戦略となります。

 

ポンド安が進み131.66(S1)に到達した場合、いったん売りポジションを全て利食い、月末まで「B100」に買い転換することとします。ただし、その場合は137.19(P)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して142.73(R1)以上のポンド高となった場合には運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。また買い転換した後に126.12(S2)以下のポンド安となった場合も、運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。

 

当レポートでは1万通貨を「S100」、既存のポジション1単位分を最大ポジション数から減らし、最大ポジション数4で140.001から運用開始しました。

 

*ブレグジットがどうなるか10月末までには結果が判明する予定が、離脱期限延期、総選挙となったことで12月12日まで更に結果判明が遅れることとなりました。合意無き離脱の可能性はほぼ無くなったものの、まだまだ不透明な情勢が続きますので、ポンド円はポートフォリオから外すスタンスが望ましいという考えは変わりません。今月もポンド円のシナリオは参考に留めていただければと思います。

●豪ドル円

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10月のレンジ=始値72.95、高値75.29、安値71.74、終値74.44

9月の豪ドル円は利下げに始まり、売りが先行したもののその後は一転買い戻しとなり、米中通商協議への期待も資源国通貨である豪ドルを下支えすることとなりました。月後半も株高によるリスクオンの円売り、またFOMCでの利下げ思惑も豪金利との金利差縮小となることが、豪ドルを買いやすくしていた面もあった様子です。月末の中国からの米中通商協議に疑問を呈する発言は下げとはなったものの、思いのほかインパクトは少なかったと言えます。

10月は「S20」で運用を開始しましたが、R1に到達したことで運用STOPとなりました。現時点でのポジションは6単位、42,296円の含み損となっていますが、下降局面での買い戻しを待っている状態です。また10月の確定損益は、損切りの影響もあり83,252円の損失となりました。

ゾーンの組み合わせ(黄色)=10月終値ゾーン4、11月始値ゾーン4

4で引けて4で始まるパターンはもみあいを想定した逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Sタイプ」、11月も「S20」がおすすめ戦略となります。

豪ドル安が進み72.05(S1)に到達した場合、いったん売りポジションを全て利食い、月末まで「B20」に買い転換することとします。ただし、その場合は73.82(P)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して75.60(R1)以上の豪ドル高となった場合には運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。また買い転換した後に70.27(S2)以下の豪ドル安となった場合も、運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。

当レポートでは前月のポジションが6単位残っていることを考え、1万通貨「S20」で最大ポジション数5に限定して74.602から運用再開しました。

●ユーロドル

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10月のレンジ=始値1.0899、高値1.1180、安値1.0879、終値1.1152

10月のユーロは、月前半はブレグジット合意期待がポンドとともにユーロを引っ張り上げる動きとなりましたが、結果は12月まで不透明な状況が続くことはユーロ円、ポンド円の項目で書いた通りです。また高値示現後はECB理事会を前にいったん調整の売りも入ったものの、10月理事会はドラギ総裁最後の理事会ということもあって、欧州の景気に対して弱い見通しは示されたものの方向感には繋がりませんでした。月末に向けてはリスクオンの動きもあり高値圏に戻して引けました。

10月の戦略は月初は「B40」で運用開始しましたが、Pに到達したことで売り転換、さらにR1に到達したことで運用STOPとなりました。現時点でのポジションは3単位、26,397円の含み損となっていますが、下降局面での買い戻しをまっている状態です。10月の確定損益は24,423円の利益となりました。

ゾーンの組み合わせ(黄色)=10月終値ゾーン5、11月始値ゾーン4

5で引けて4で始まるパターンは、もみあいの売り戦略を想定したシナリオとなります。タイプとしては「Sタイプ」、11月は「S40」がおすすめ戦略となります。

ユーロ安が進行し1.1070(P)に到達した場合は、売りポジションを全て利食い月末まで「B40」に買い転換します。ただし、その場合は1.1220(R1)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して1.1371(R2)以上のユーロ高となった場合、また買い転換した後に1.0920(S1)以下のユーロ安となった場合には、月末まで既存ポジションのみの運用とします。

*始値がR1に近いため、すべての水準をひとつずつ上にシフトしています。

当レポートでは、前月のポジションが3単位ありますので、1万通貨「S40」、最大ポジション数7で1.11622から運用を再開しました。

●スイス円(チャート、ゾーンのみ)

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ゾーンの組み合わせ(黄色)=10月終値ゾーン4、11月始値ゾーン4?? 「S40」

 

●ランド円(チャート、ゾーンのみ)

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ゾーンの組み合わせ(黄色)=10月終値ゾーン3、11月始値ゾーン3?? 「B50」

●トルコリラ円(チャート、ゾーンのみ)

トルコリラ円.png

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ゾーンの組み合わせ(黄色)=10月終値ゾーン4、11月始値ゾーン3?? 「B50」

●メキシコペソ円(チャート、ゾーンのみ)

メキシコ円.png

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ゾーンの組み合わせ(黄色)=10月終値ゾーン4、11月始値ゾーン4?? 「S50」

●NZドル米ドル(チャート、ゾーンのみ)

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ゾーンの組み合わせ(黄色)=10月終値ゾーン4、11月始値ゾーン4?? 「S40」

(各水準はひとつずつ上にシフト)

●豪ドルNZドル(チャート、ゾーンのみ)

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ゾーンの組み合わせ(黄色)=10月終値ゾーン3、11月始値ゾーン4?? 「S40」

【参考】

フィボナッチ・ピボットをもっと詳しく

◆山中康司の確率を味方につけるループイフダン戦略とは?

ピボットをもっと詳しく

◆テクニカル解説集 ピボット|アイネット証券



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著者プロフィール
山中康司
山中康司
1982年アメリカ銀行入行、1989年バイスプレジデント、1993年プロプライエタリー・マネージャー。1997年日興証券入社、1999年日興シティ信託銀行為替資金部次長。2002年アセンダント社設立・取締役。テクニカル分析と独自のサイクル分析を融合させたトレンド分析には定評がある。ループイフダン関連書籍『マンガでわかる FXの新常識ループ・イフダンでらくらく稼ぐ』を監修。