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2019/09/18
シストレ活用事例

山中康司のループイフダン戦略レポート(2019年9月号②)

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ループイフダン「2019年9月の戦略・月中レビュー」(9月16日時点)

9月2日に示した各通貨ペアの戦略と現時点における状況を見ていきます。

説明中に出て来る各レートは、斜線部分の「黄緑のライン」のレートとその上下の「ピンクのライン」のレートです。ピボット「緑点線のライン」(P)を中心に、上側の黄緑のラインを(R1)、上側のピンクのラインを(R2)と示し、下側の黄緑のラインを(S1)、下側のピンクのラインを(S2)と示しています。

また、それぞれの月においてS2以下がゾーン1、S2〜S1がゾーン2、S1〜Pがゾーン3、P〜R1がゾーン4、R1〜R2がゾーン5、R2以上がゾーン6を示しています。

(詳細は『確率を味方につけるループイフダン戦略』をご参照ください。)



●ドル円

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9月15日までのレンジ=105.76〜108.26

 

9月上旬のドルは月初からじりじりと円安に進んできました。全体的にリスクオフの巻返しの動きが主となり、堅調な株式市場が為替市場では円安材料となりました。その背景としては、10月に予定されている米中通商協議に対して楽観的な見通しが増えてきたこと、また今週の日銀会合において追加緩和が行われるのではないかとの思惑も重なりました。

 

9月の戦略は順張りのSタイプを考え「S25」で運用開始し、現時点でのポジションは8単位、86,744円の含み損となっていますが下降局面での買い戻しを待っている状態となっています。またここまでの確定損益は24,565円の利益となっています。



●ユーロ円

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9月15日までのレンジ=115.89〜120.62

 

9月前半のユーロ円は月初こそECB理事会に向けての緩和思惑や英国議会での合意無き離脱の可能性を嫌気して売りが先行しましたが、その後はそれまでのユーロ売りポジションのイベント前の買い戻し、そして英国の合意無き離脱の可能性が後退したことから一転買い戻しの動きとなりました。その後もユーロ買いが続き、ECB理事会直後こそ一時的に売りが強まったものの、包括的な緩和策が想定以上のものとなったことから材料出尽くしによる買い戻しが進みました。

 

9月の戦略は順張りのSタイプを考え「S40」で運用を開始しましたが、すぐにP(始値の水準でひとつ下の水準にシフト)に到達し既存ポジションのみで運用STOPとなりました。現時点でのポジションは3単位、80,982円の含み損となっていますが下降局面での買い戻しを待っている状態となっています。またここまでの確定損益は24,457円の損失となっています。

 

●ポンド円

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9月15日までのレンジ=126.70〜135.19

 

9月前半のポンド円は、月初こそ議会閉会を前に合意無き離脱への懸念が高まり売りが先行しましたが、合意無き離脱はしないこと、離脱期限前の総選挙をしないことが決まり、その後は合意無き離脱リスクが低下したことを背景とした買い戻しが続きました。その後、米中通商協議への期待思惑が円売りとなり、さらに先週金曜にはこれまでバックストップ条項に反対していた北アイルランド与党のDUPが代替案であれば譲歩するという姿勢を示したことから、10月のEUサミットでのギリギリの離脱合意への期待が高まり、ポンドが一段高となり前半を折り返しています。

 

9月の戦略は逆張りでの買い戦略「B100」最大ポジション数10で運用を開始しましたが、R1以上のポンド高となったため、S100へと売り転換しました。現時点でのポジションは1単位、930円の含み損となっていますが下降局面での買い戻しを待っている状態となっています。ここまでの確定損益は67,253円の利益となっています。



●豪ドル円

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9月15日までのレンジ=71.12〜74.50

 

9月前半の豪ドルは月初から底堅いスタートを切りましたが、米中通商協議への期待の恩恵を受けやすい資源国としての豪ドルは、ほぼ一本調子での上昇を見ることとなりました。これまでの米中間の経緯を考えると安心はできないものの、米国側が10月1日の追加関税を延期したり、中国側も米国に提案をしたりと、今回も水面下で前進しているようには見えます。当面は米中協議を材料とした展開が続きやすい豪ドル相場となるでしょう。

 

9月の戦略は、順張りの売りを想定し「S20」での運用を開始しました。現時点では運用を見直す各水準に到達していません。現時点でのポジションは8単位、72,444円の含み損となっていますが下降局面での買い戻しを待っている状態となっています。ここまでの確定損益は損切設定にかかったポジションが多く118,400円の損失となっています。



●ユーロドル

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9月15日までのレンジ=1.0927〜1.1110

 

9月前半のユーロドルは月初こそECB理事会での緩和思惑で売りが先行、その後は英国の合意無き離脱リスクが低下したことからポンドとともにユーロ買い、理事会直前はポジション調整で上下が見られましたが、本当の変動はECB理事会直後に起きました。ECBはー0.5%とマイナス金利の深堀りとフォワードガイダンスの強化だけでなく、事前に賛否両論があったQE再開も決定し包括的な緩和実施を発表しました。これは市場参加者の中でもっとも緩和を見込む向きに沿った動きといえ、直後は9月安値となったものの、その後は材料出尽くし感から急速なユーロ買い戻しを見ることとなりました。

 

9月の戦略はもみあいを想定した虐張りの「B40」で運用開始しましたが、Pに到達したこと(始値の水準によりひとつずつ下にシフト)で売り転換、現在は「S40」での売りとなっています。現時点ではポジションは1単位、280円の含み損となっていますが下降局面での買い戻しを待っている状況です。ここまでに確定損益は29,966円の利益となっています。

*以下、チャートのみの更新です。



●スイス円(チャート、ゾーンのみ)

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9月後半の戦略=P, R1とも到達で売り転換後に運用STOP

 



●ランド円(チャート、ゾーンのみ)

ランド円.png

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9月後半の戦略=S50で運用継続





●トルコリラ円(チャート、ゾーンのみ)

トルコリラ円.png

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9月後半の戦略=S50で運用継続





●メキシコペソ円(チャート、ゾーンのみ)

メキシコペソ円.png

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9月後半の戦略=S50で運用継続





●NZドル米ドル(チャート、ゾーンのみ)

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9月後半の戦略=P到達で運用STOP





●豪ドルNZドル(チャート、ゾーンのみ)

豪ドルNZさん.png

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9月後半の戦略=B40で運用継続



【参考】

フィボナッチ・ピボットをもっと詳しく

◆山中康司の確率を味方につけるループイフダン戦略とは?

ピボットをもっと詳しく

◆テクニカル解説集 ピボット|アイネット証券



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著者プロフィール
山中康司
山中康司
1982年アメリカ銀行入行、1989年バイスプレジデント、1993年プロプライエタリー・マネージャー。1997年日興証券入社、1999年日興シティ信託銀行為替資金部次長。2002年アセンダント社設立・取締役。テクニカル分析と独自のサイクル分析を融合させたトレンド分析には定評がある。ループイフダン関連書籍『マンガでわかる FXの新常識ループ・イフダンでらくらく稼ぐ』を監修。