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2018/05/17
シストレ活用事例

ループイフダンの稼働開始に適した為替レートは?【そうたろう】

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ループイフダンの稼働開始に適した為替レートは?

 

ループイフダンの「始めどき」って?

ループイフダンを始めようと思っても、狙っている通貨ペアのレートが高い(あるいは安い)ので二の足を踏んでしまう、という経験はないでしょうか?ネット検索してみると、高値圏ではショート(売り)、安値圏ではロング(買い)のループイフダン稼動開始がセオリーとする意見が多いようです。しかし、ループイフダンは、その性質上、どうしても長期でポジションを保有することが多くなるため、できればスワップポイントがマイナスになる方向でのエントリは避けたいところです。そうなるとループイフダンで人気の通貨ペアである米ドル円や豪ドル円のショートはマイナススワップが発生するので、高値圏の間は稼動を開始できないことになってしまいます。

 

とはいえ、ループイフダンは、そもそも含み損を抱えてもナンピンしていくことが前提のシストレですし、リスク管理は「どこまでのレート逆行に耐えられる資金を用意するか」という一点に集約されています。そして何より、スワップポイントが付与されることを考えれば、保有ポジションは多いほうが資金効率が良い、という側面には注目しなければなりません。

 

スワップポイントに注目

5月9日時点で、ループイフダンに適用される米ドル円の買いスワップポイントは、1万通貨あたり1日60円、同じく豪ドル円で42円です。仮に1年(365日)の付与を受けるとすれば、米ドル円で21,900円、豪ドル円で15,330円となり、それぞれ、同日付けの1万通貨あたり取引証拠金で割ると(年間スワップポイント÷取引証拠金)、米ドル円で50.1%、豪ドル円で47%にまで達します。もちろん、取引証拠金だけを口座に入金してエントリする投資家はいませんから、含み損の発生に備えてどれだけの余裕資金を入金しておくかにより、スワップポイントの収益率は大きく変わってきますが、例えばそれぞれ取引証拠金+20万円の口座資金、つまり20円程度の下落をリスクとして織り込むとしても、スワップポイントだけで年間6〜8%程度の利益が得られる計算になります。とくに米ドル円については、アメリカで少なくとも年内あと2回の利上げが見込まれているので、6月・8月のFOMC後はさらにスワップポイントも上がると考えられます。

 

必要資金の目安は公式サイトで確認

もっとも、ループイフダンはレートが逆行すると、次々と新規ポジションを立てていきますから、それぞれのポジションについての含み損を計算する必要があり、全体として必要な資金の計算は、やや複雑になります。エクセルを使って正確に計算できないこともないのですが、そのような作業に時間と手間をかけるよりも、ループイフダン公式サイトの「レート変動幅確認表」と「目安資金表」(https://inet-sec.co.jp/systrd/information/)を参考にして、ある程度余裕をもった資金を口座に入れておく、あるいは資金を追加投入できるよう準備しておく、という運用方法のほうが、シストレのメリットを最大限に享受できるのではないでしょうか。

 

もちろん、ループイフダンを稼動させた途端に、利食い方向とは逆行したトレンド相場となり、決済のないまま新規ポジションばかりが増えていくのは、運用していてあまり気持ちのいいものではありませんが、こうしてスワップポイントに焦点をあてて見てみると、全体的な資金効率の上ではそれほど悪いことではなく、むしろ有効活用につながっていると考えるべきなのかもしれません。裁量トレードの経験が長ければ長いほど、「含み損=悪」という先入観にとらわれがちになりますが、ループイフダンについては、「含み損も利益の源泉」くらいに思っておくほうが良いのかもしれません。

 

逆に、思惑通り上昇トレンドに乗れれば、スワップポイントこそ期待できないものの、含み損もなく順当に決済利益が得られるのですから、それはそれで「ナイストレード」です。その意味でループイフダンに「はじめどき」(稼働開始に適したレート)というものはなく、結論としては、リスク管理さえされていれば、始めたいときに始めるのが良い、ということになるのではないでしょうか。

 

あえて現在レートを見てみる

それでも、あえて今日(5月9日)のレートを見てみます。米ドル円109.71円・豪ドル円81.49円というレートを、2014年からの月足チャートで見ると、米ドル円は125.84円(2015年6月の高値)と99.53(2016年8月の安値)の50%である112.69円より「やや安い」、豪ドル円は102.83円(2014年11月の高値)と73.02円(2016年6月の安値)の50%である87.79より「安い」と言えそうですから、ロングのループイフダンは、どちらかと言えば上昇トレンドを見越した決済利益狙いになりそうです。しかし、朝鮮半島情勢や米中貿易戦争懸念も完全に後退したわけではなく、マーケットが急速なリスクオフに向かい、一気に円高が進行することも十分考えられるのが現在の世界情勢ですから、私たちは、そもそも「高値圏」「安値圏」という判断などできない、という前提に立つ必要があると思います。ですから、ループイフダンはやはり「始めたいときが始めどき」と言えるのではないでしょうか。

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(この記事は、5月9日17時の為替レートにもとづいて執筆されています)

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■男ひとり、節約生活。:http://otoko1.com

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