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2025/04/15
山中康司

「ループイフダン研究室」4月からの新戦略〜主要通貨でBS運用〜

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「ループイフダン研究室」4月からの新戦略

 

1.新戦略について

週末のセミナーには多くの方にご参加いただきありがとうございました。今回はセミナーで解説した内容のまとめから始めます。

前回のレポートでも報告した通り、移動平均線による戦略は運用停止となりました。これは2022年に運用を開始してからの総損益が+151,855円まで減少したため、少しでもプラスが残っている内に撤退を決めたことによります。

直近のユーロ円でのパフォーマンスが急激に悪化したことが最大の要因ですが、週足移動平均線と終値との位置関係でトレンドを判断するという基本部分は間違っていたわけではなく、個人的な裁量トレードでは今でも参考にしています。ループイフダンの最大ポジション数と最近の乱高下との相性が悪かったということが敗因です。1回あたりの取引量を減らし最大ポジション数を増やす方向など見直せば今でも有効だと思いますが、設定を変えての検証が困難なため、継続は断念しました。

新たに開始した運用は、アイネット証券が公開している運用ランキングの中からこれまでと同程度のリスク(最大ポジション数25)となるストラテジーの中から長期的な運用に向きそうなものをピックアップして行きます。具体的にはドル円、ユーロ円、ポンド円、豪ドル円、ユーロドルで過去半年のパフォーマンスに問題が無いものを選びました。

詳細は各通貨ペアの項目をご覧ください。セミナーに先立って10日から運用を開始してますので、現時点(今回は14日時点)でのポジション状況とパフォーマンスを併記しています。

 

2.マーケット概況

前回までは通貨ペアごとにマーケット概況を書いていましたが、現在のように米ドルが中心となって動いている相場では全体を俯瞰した方が状況はよくわかります。そこで今回からはマーケット概況ということで為替市場全体の動きを見ながら、為替市場以外の金融市場にも触れ、各通貨ペアで特筆すべきことがある場合にはその点も付記していくというスタイルに変更します。

4月に入ってからの金融市場は米国の相互関税と個別関税(以下、トランプ関税と呼びます)に振り回された半月となりました。個別関税については相互関税に先立って鉄鋼・アルミ、自動車に25%の関税が課されるとの発表がありましたが、市場の注目は相互関税でした。事前に対EU20%の草案が出ていたものの、全体としては思ったよりも高い税率となったことで金融市場は全般にリスクオフで反応

さらに、そこから米中間の報復関税合戦が始まり、米国の対中関税は最終的に145%、中国の対米関税は125%まで跳ね上がりました。これを受け世界的に景気が後退する懸念からかぶし機市場は大幅安、リスクオフの動きから為替市場はドル全面安となりドル円は142円目前、ユーロドルは1.15目前の水準までドル売りが進行しました。

さらに中国が米国債を売ったとのことから米国債売り(米金利は上昇)の動きとなり、安全資産の米国債が売られ最後の安全資産である金が買われたことで、米国はトリプル安に見舞われることとなりました。通常の落ち着いた市場では債券利回り上昇はドル高に動いてきましたが、今回ばかりは悪い金利上昇によるドル売りとなったわけです。

当面は90日間停止となったトランプ関税行方次第ですが、最初に行われるのが日米間の協議です。日米協議の結果次第で更なるリスクオフとなるのか、底を打つのか重要なイベントとなるでしょう。

 

3.全体評価

【現在の戦略】
  ドル円=  BS100(取引単位1000通貨単位、最大ポジション数25)
  ユーロ円=  BS80(取引単位1000通貨単位、最大ポジション数25)
  ポンド円=  BS100(取引単位1000通貨単位、最大ポジション数25)
  豪ドル円=  BS80(取引単位1000通貨単位、最大ポジション数25)
  ユーロ米ドル=BS60(取引単位1000通貨単位、最大ポジション数25)

【損益状況】
  確定損益= +26,048円
  含み損= ―19,039円
  時価評価= +7,009円(4月14日)   

【必要目安資金】
  当初取引時= 2,098,161円(4月10日)

各通貨ペア内のネットポジションについて

ネットポジションとは、同一通貨ペアの未決済のポジションを相殺して残った実質的な保有ポジションのことです。売りポジションが多い場合はマイナス表記で、買いポジションが多い場合はプラス表記で表します。

 

4.米ドル円

【チャートとポジション状況】
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【現在の戦略】
4月の戦略=BS100(取引単位1000通貨単位、最大ポジション数25)

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  ネットポジション(※)=+2
  確定損益=+4,960円
  含み損=―3,114円
  時価評価=+1,846円 
 

  

5.ユーロ円

【チャートとポジション状況】
ユーロ円.png

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【現在の戦略】
4月の戦略=BS80(取引単位1000通貨単位、最大ポジション数25)

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  ネットポジション(※)=ー1
  確定損益=+3,948円
  含み損=―1,806円
  時価評価=+2,142円 
 

 

6.ポンド円

【チャートとポジション状況】
ポンド円.png

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【現在の戦略】
4月の戦略=BS100(取引単位1000通貨単位、最大ポジション数25)

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  ネットポジション(※)=0
  確定損益=+3,967円
  含み損=―2,570円
  時価評価=+1,397円 
 

 

7.豪ドル円

【チャートとポジション状況】
豪ドル円.png

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【現在の戦略】
4月の戦略=BS80(取引単位1000通貨単位、最大ポジション数25)

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  ネットポジション(※)=+2
  確定損益=+3,997円
  含み損=―1,996円
  時価評価=+2,001円 
 

 

8.ユーロ米ドル

【チャートとポジション状況】
ユーロドル.png

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【現在の戦略】
4月の戦略=BS60(取引単位1000通貨単位、最大ポジション数25)

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  ネットポジション(※)=ー3
  確定損益=+9,176円
  含み損=―9,553円
  時価評価=-377円 
 

 

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著者プロフィール
山中康司
山中康司
1982年アメリカ銀行入行、1989年バイスプレジデント、1993年プロプライエタリー・マネージャー。1997年日興証券入社、1999年日興シティ信託銀行為替資金部次長。2002年アセンダント社設立・取締役。テクニカル分析と独自のサイクル分析を融合させたトレンド分析には定評がある。ループイフダン関連書籍『マンガでわかる FXの新常識ループ・イフダンでらくらく稼ぐ』を監修。