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利食いと損切りの技術を磨きましょう【鹿子木健】
FXで勝つためには、利食いと損切りを上手に行うことが大切です。
完璧なタイミングでエントリーをしても、利食いに失敗すれば本来獲得できたはずの利益が減り、損切りに失敗すれば損失が大きくなる可能性が高まります。
今回は、利食いと損切りの技術を向上させるための考え方について解説していきます。
1.理論だけでは難しい
トレードで勝つためには、エントリーよりも利食いと損切りが重要です。
エントリーはいつでもできる一方で、利食いと損切りはタイミングの決め方が非常に難しいです。
「ここで利食いをした方がいい」「ここで損切りした方がいい」と頭では分かっていても、実際にチャートと向き合うと「もっと利益が伸びるかもしれない」「もしかしたら戻るかもしれない」と欲が出て後悔してしまうことは、トレードをしていれば何度もあると思います。
最近は書籍やネット、SNSなどで利食いや損切りのタイミングを学ぶことができます。しかし、利食いと損切りは人間の感情に影響されるため、理論だけでうまくできるようになるのは難しいです。
利食いと損切りを上達させるには、自分自身の感情や判断と向き合う技術が必要です。
理論を基に実際にトレードを行い、成功と失敗を繰り返しながら経験を積み重ねることで技術が磨かれていき、理論と技術が統合されていきます。
感情に揺さぶられず、決めた通りに利食いや損切りをできる技術を磨いていくことが、勝ちパターンの構築には大切な要素の一つです。
2.戦わない技術を身につける
利食いと損切りには人間の欲望や恐怖が影響します。「もっと待てば利益がさらに大きくなるかもしれない」「含み損が大きくなっているけど好転するかもしれない」という感情に揺さぶられて利食いや損切りを躊躇してしまい、取り返しのつかない事態になることは多々あります。
大切なのは、無理に戦わないことです。利食いと損切りは技術だと説明しましたが、それは戦う技術ではなく、逃げる技術なのです。
無理に戦わないために身に付けるべき技術は以下の3点です。
①利食いや損切りの条件を事前に決めておく
②最大損失をあらかじめ理解しておく
③損失を出さない仕組みを使う
一つずつ解説していきます。
①利食いや損切りの条件を事前に決めておく
ポジションを持つ前に、どこで利食いや損切りするのかをあらかじめ決めておきましょう。
相場の動きに合わせて臨機応変に利食いや損切りを判断するのはトレードの面白さであり、トレーダーの腕の見せ所だと思います。
しかし、相場の動きに合わせるためには、含み益や含み損の変動と付き合う必要があり、ストレスがかかりやすいです。
トレードに面白さを求めるのではなく、ポジションを持つ前に利食いと損切りのルールを決めておき、基本的にはそのルールに従うことが大切です。
②最大損失をあらかじめ理解しておく
損切りした時の損失額の上限を決めておくことも大切です。
1回のトレードにおける最大損失を決めないままトレードをしてしまうと、「そのうち戻るだろう」という感情に引きずられてズルズルと損切りを引き延ばしてしまい、想定外の損失を出してしまいがちです。
1回のトレードで許容できる損失額を決め、逆指値を設定しておけば、感情に関係なくリスクのコントロールがしやすいです。
③損失を出さない仕組みを使う
トレーリング・ストップを活用すると、含み益を失いにくくなります。トレーリング・ストップとは、価格が保有ポジションに有利な方向に動いた場合、損切り注文も有利な方向に追従していく注文です。
買いポジションであれば、価格が上昇すれば損切り注文も上昇していきます。売りポジションであれば、価格が下落すれば損切り注文も下落していきます。
トレーリング・ストップを使いこなせれば、含み益に一喜一憂せず、利益を残すことが可能です。
3.感情をいかにコントロールするか
トレードでは常に感情の影響を考慮する必要があります。感情のままに、根拠のあやふやな所でエントリーする、利食いチャンスを逃す、損切りのタイミングを間違える、ということは誰もが経験します。
トレードで勝つにはテクニカル分析やファンダメンタルズ分析が重要だと思われがちですが、それ以前に、自分の感情をどうコントロールするかが大切です。
できるだけ利益を伸ばし、損失を減らすためにも、感情に流されずに利食いと損切りの技術を磨いていくことが、勝てるトレーダーになるための第一歩です。
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