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2024/10/01
鹿子木健

勝てるテクニカル指標とはなんでしょうか【鹿子木健】

#FX
#お金の知識
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私はこれまでテクニカル指標は「道具」であることを口酸っぱく説いてきました。

それでも「勝てるようになるテクニカル指標があるのではないか」、「テクニカル指標をたくさん表示させると勝てるようになるのではないか」と考えている人は多いと思います。

今回は、勝てるテクニカル指標は存在しないということをおさらいしていきます。

1.勝てるテクニカル指標はない

チャート分析を重視している人はテクニカル指標にこだわる人が多いと思います。むしろ、こだわらない人のほうが少数派かもしれません。

テクニカル指標には移動平均線やボリンジャーバンド、RSIなど多くの人が使用しているポピュラーな指標があれば、個人が作成したカスタムインジケーターもあります。

カスタムインジケーターも含めると、数千〜数万ものテクニカル指標が存在しているため、「その中には勝てるテクニカル指標があるのではないか?」と聖杯を探してしまう人、すでに探してしまった人は多いと思います。

テクニカル指標は例えると、バットやスパイクのような道具です。使いこなせるかは使う人の技量によります。例えば、野球やサッカーに必ず打てるバットや必ずシュートが入るスパイクは存在しないですよね。

野球の基本が分かっていない人がプロと同じバットを使ったから打てるようになるわけではないのと同じように、トレードの基本を分かっていない人がテクニカル指標だけでファンドマネージャーや億トレーダーと同じようなトレードができるわけではないのです。

「勝てるテクニカル指標」というものは存在しないことに気がつかないと、時間を無駄にしてしまいます。

 

 

2.テクニカル指標を多く表示させれば勝てるわけでもない

テクニカル指標を多く表示させるほど勝てそうなイメージがあります。これは大きな誤解です。

例えば、移動平均線とボリンジャーバンド、一目均衡表、RSI、ストキャスティクスを表示させたとします。パッと見はいろいろなテクニカル指標から相場を読み取る「できるトレーダー」に感じるかもしれません。

しかし、実際にトレードをしてみると、売買サインがいくつも表示されます。例えば、移動平均線は買いサインを示しているけれど、ボリンジャーバンドと一目均衡表は買いサインを出していない、みたいな状況になり、どれに従ったら良いのか混乱してしまいます。

多くのテクニカル指標を表示させると複雑なことをやっているように見えてカッコいいですが、実用的ではありません。

そもそも、テクニカル指標を使う理由は、相場の動きを読み、売買ポイントを探すために使います。仮に、ローソク足の動きだけで相場の動きや売買ポイントが読めるのであれば、テクニカル指標は必要ないですよね。

つまり、ローソク足だけでチャートを読む人こそが高度な分析をしている人で、テクニカル指標を多く使っている人ほど、相場を読む力が不足しているということです。

例えば、自転車で前輪と後輪に補助輪をつけている人と、一輪車を自由に乗り回している人だと、一輪車に乗っている人のほうが高度な技術を持っています。

トレードも同じで、テクニカル指標を多く表示させるほど高度な分析ができる、高度な分析をしているという認識は改めるべきです。

そして、多くのテクニカル指標をチャートに表示させれば勝てるわけではないということも理解しておきましょう。

チャートに表示させるテクニカル分析は2〜3個で十分です。
 

 

 

3.投資に聖杯は存在しない

数千〜数万もあるテクニカル指標の中に「誰でも勝てるテクニカル指標」は存在しません。

テクニカル指標はあくまでもトレードを有利にするための道具です。道具を使いこなせるかは自分の技術や知識によります。

相場で勝つためには、勝てる道具を探そうと考えるのではなく、道具を使いこなせるように実力や経験を積んでいこうとする意識こそが大切なのです。

FXだけでなく、株式投資、不動産投資、CFD、暗号通貨など、あらゆる投資において、必ず勝てる聖杯はないということは絶対に頭に入れておきましょう。

 

 

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著者プロフィール
鹿子木健
鹿子木健
お金を扱う能力を高めるための普遍的な知恵を伝えることがライフワークとして、 2004年から個人投資家として活動。投資分野は、FXを中心に、不動産、株式、商品CFD、株価指数CFD、保険、暗号資産など多岐に渡る。 代表を務める株式会社メデュは、2020年5月に金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録が完了。現在、外国為替投資助言「FX UNLIMITED」、FX学習コミュニティ「勝ちパターンFXの学校」を提供中。