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相場はあなたの思い通りにはいきません【鹿子木健】
投資を始めるにあたって、失敗するだろうと思って始める人はまずいないと思います。ほとんどの人は自分なら成功できると思って始めるのではないでしょうか。
しかし、相場はそんなに甘くはありません。むしろ、失敗して相場から退場していく人の方が多いのが現実です。
今回は、相場において楽観的な思考は命取りになることを解説していきます。
1.楽観的思考は相場では命取りです
投資で失敗する人の特徴として、「自分は投資で成功できる」「自分は大丈夫」というような、根拠のない楽観的思考を持っている人が多いです。
人生において楽観的思考は大切ですが、投資においては命取りになります。
なぜなら、投資は自分の思い通りにいくことは少なく、失敗すれば大切な資産を失うからです。
例えば、株式投資だと、自分が保有している銘柄が今後ずっと右肩上がりに上昇していくわけではありません。コロナショックやリーマンショックのようなショック相場が起きて大きく下落することもあれば、企業の不祥事や災害がいきなり発生する場合もあります。
FXも、100回トレードをして100回全て勝てるわけではありません。トレンドだと思ってエントリーしたら逆行することもあれば、反発すると思ってエントリーしたら反発しないと
いうことはよくあります。
不動産投資では、想定よりも入居者が少ない場合もありますし、地震などの災害で保有している物件が壊れる可能性もあります。比較的安全な債券投資でも、債券の発行元が債務不履行になる可能性は無きにしも非ずです。
投資において「絶対」はありません。むしろ、自分の想定とは逆に動くことの方が多いのです。
世界的に有名な投資家であるウォーレン・バフェット氏でも全て勝っているわけではなく、時には損失を出すこともあります。
そのような相場に「自分は大丈夫だ」と楽観的な思考で飛び込んでいくのは、あまりにも無謀な行為です。
2.自分なら成功すると思うな
投資の世界は甘くはありません。株式投資やFXならファンドマネージャー、外銀の元ディーラー、40年以上の投資経験を持つ投資家、プライベートバンクの運用者などが同じフィールドでお金を動かしています。
不動産投資でも、大手デベロッパーや老舗の不動産会社、何十棟も保有している大家さんが同じフィールドに立っています。
彼らは成功するためにさまざまな努力をしていますが、それでも全員が成功しているわけではありません。相場の歴史の中では、輝かしい経歴を持っていながら、退場していった人は多いです。
そのような世界の中で、「自分は大丈夫だ」「自分なら成功できる」と思えるのが、私には不思議でたまりません。
ただし、悲観的な考えを持てというわけではありません。破滅から身を守るために、最悪の事態が起きたときにどうするのかを考えておくことが重要ということです。
3.投資で成功するために大切なのは続けること
投資で成功するために必要なのは継続することです。投資を続けられなければ、失敗を挽回する機会はないですし、利益を得られる可能性もありません。
投資を続けてさえいれば、失敗を挽回することができますし、利益を得られる可能性もあります。
投資を継続するためには、投資を続けられなくなるという最悪の事態を避けなければいけません。
そのためには、最悪のシミュレーションをしておくことです。最悪のシミュレーションとは「想定外を一つ残らず潰す」ことです。
想定外をシミュレーションすることはストレスになりますし、意味があるのかと思われるかもしれません。しかし、リーマンショックやコロナショックで相場から退場してしまった人の中には、想定外のできごとにやられた人が多いと思います。
「トレードでは最悪の状況を想定しておきましょう」でも解説していますが、損失発生を常に想定しておくことは、投資で成功するためには非常に重要な要素です。
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