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【2022年】米ドルの価格動向と今後の予想・見通し【お金マン】
今回の記事では、2022年のアメリカドルの動向と見通しについて解説していきます。
この記事を読む事で、
- 2021年のアメリカドル相場の振り返り
- 2022年のアメリカドル相場の見通し
- 2022年の注目テーマ
について理解でき、投資シナリオを組みやすくなります。
1.2021年のアメリカドルの振り返り
まずは2021年の相場について振り返っていきます。
2021年の年明けは1ドル=103円台の水準からスタートしました米ドル為替ですが、その後は2021年の7月時点で1ドル=110円台後半にまで進むほどの円安ドル高基調で推移しています。
8月に入ってから少し横ばい相場になっていますが、円安方向への上昇トレンドラインは崩れておらず、2021年は上昇トレンドで推移しています。
2020年の秋から冬にかけて、新型コロナウィルス対策のワクチン接種が世界中で実施されたことから新型コロナウィルスの終息への期待感が高まり、リスクオン相場になっている状況と言えます。
また日本国内においてもワクチン接種の実施が浸透していき感染者数が減少するにつれて投資家の間でも安心感が広まり、リスクオンをさらにサポートしている状態です。
為替動向を左右する金融政策の動向
2021年は、金融緩和からの出口戦略である「テーパリング」の話題が注目される1年でした。
アメリカのFOMC(連邦公開市場委員会)とアメリカの中央銀行であるFRB(連邦準備制度)による金融政策の方針は、市場の方向性を大きく動かす影響力があるので、是非注目してください。
そのFOMCでは、21年の6月の会合にて、利上げのタイミングを当初予定であった2024年から2023年することを発表しており、テーパリングに関する議論も開始しつつある、というコメントを残しています。
これまで金融緩和により国債や株式などの資産を大量に購入し市場に資金を流していましたが、テーパリングが実行されると買い入れ資金が先細りされるため、市場に流れるマネー量が減少します。
過去のテーパリング実施時の相場は、下記です。
前回のテーパリングは2014年の1月〜10月に実施されました。
テーパリングが行われると、これまでの金融緩和のようにリスクオン相場からリスクオフ相場に切り替わります。
実施期間中は、1ドル=105円台後半から、101円台後半にまで円高が進んでいます。
テーパリングの話題は相場の方向性を大きく占うため、FOMCやFRBから発信されるニュースには細心の注意を払うようにしましょう。
2.2022年のアメリカドルの見通しについて〜注目テーマ〜
まだ終了していませんが、2021年はこのままいけば1ドル=110円〜115円台で推移する見込みが高く、2015年以来の円安で終了しそうです。
2022年以降のドル円相場の見通しについても見ていきましょう。
22年は、下記の内容を注視しながら相場を見ていきましょう。
- 金融政策の方針
- 日米の金利差
- 新型コロナウィルスの動向
それぞれ具体的に見ていきましょう。
金融政策の方針
22年に注目すべき1つ目のテーマは、金融政策の方針です。
特に注目すべきは、先ほども紹介した「テーパリング」です。
テーパリングがいつ頃から開始されるのか、そしてテーパリングが終了した後に、いつから利上げが実施されるのかが注目です。
21年内においては、12月14日・15日にFOMCが開催される予定です。
このFOMCでは、テーパリングのペースを速める方針が決まる、と予想されています。
これまでの方針では2022年の6月に金融の量的緩和の終了予定でしたが、テーパリングのペースが速まれば、22年の3月に終了予定が早まります。
テーパリング終了後は段階的な利上げの方向性が予想されていますが、利上げ局面に入ると、米ドルが更に買われやすくなる可能性が高まります。
このように、金融政策の今後の方針や、「いつ」その政策が実行されるのか、今後の注目材料となりそうです。
日米の金利差
22年に注目すべき2つ目のテーマは、日米の金利差です。
先ほどの金融政策の節でも触れましたが、金利差が広がると、高金利通貨に買いが集まりやすくなります。
米国の長期金利などが上昇し日本の金利との差が広がると、米ドルに買いが集まりやすくなり、米ドル高円安の方向に振れやすくなります。
日米の金利差と為替相場の連動性は高く、金利差が開き米国の金利が上昇するとドル高円安方向に動きます。
21年初頭の金利差は0.2%程度、1ドル=103円台でした。
年末にかけて金利差が0.7%に広がると、金利差拡大に呼応するようにドル円相場も上昇し、1ドル=115円にまでドル高円安方向に動いていきます。
このように、テーパリングの進行に応じて米国の利上げが進行していくと日米金利差の拡大につながり、ドル高円安の材料となります。
新型コロナウィルスの動向
22年に注目すべき3つ目のテーマは、新型コロナウィルスの動向です。
21年は新型コロナウィルスに対するワクチン接種が世界的に進行していき、感染者数が抑制されていくにつれて各国の経済活動が復興していきました。
それに伴い世界的にリスクオンの相場が続きました。
しかし直近では変異種である「オミクロン株」の登場により再び世界的にリスクを感じやすい状況に変化しています。
このように今のコロナ禍では、一度状況が落ち着いたとしても変異株が登場する可能性があるため、相場の方向性が変わりやすいです。
上記のように変異株が登場した際のリスクオフや、新たな新薬の登場や既存のワクチンの活用などによるウィルス封じ込めがうまくいけばリスクオンになるので、状況に応じてポジションを変えていきましょう。
3.2022年の米ドルの見通し
これまで紹介した要素を受けて、2022年の米ドル相場の見通しを見ていきましょう。
22年は、115円〜120円の範囲で円安が進行していく可能性が高い、と筆者は考えています。
理由は
- テーパリングの早期化・利上げの早期化
- 日米金利差の拡大
- 新型コロナウィルスの抑制可能性
です。
21年のテーパリングの方向性から、資産買い入れ額の減少ペースを上げていこうとする流れは加速しています。
12月14日・15日のFOMCにおいて、資産買い入れ額減少のペースを増やす方針を決定する見通しともなっています。
それにより、米国の利上げが早期化する可能性が高まっていると考えられます。
その結果、日米金利差が拡大していく可能性が高いです。
日米金利差と米ドルの関連性は強いため、金利差が拡大すればドル高円安に追い風が吹きやすくなります。
新型コロナウィルスについては、現在は変異種・オミクロン株の登場によりリスクオフになっています。
しかし、既存のワクチン利用や新薬の登場により、オミクロン株をはじめ変異種の重症化リスクの低減が確認されれば、経済活動への影響が出にくくなり、ドル円相場においてもサポート材料となります。
これらを鑑みた上で、2022年は1ドル=115円〜120円程度で21年よりも円安が進行する展開になると予想します。
4.まとめ
今回の記事では、2021年のアメリカドルの見通しについて振り返った上で、22年の米ドル相場を見るうえでの注目テーマを整理しました。
注目テーマを見た上で2021年の相場見通しを1ドル=115円〜120円程度と想定します。
21年の注目テーマは、
- 金融政策の方針(テーパリング・利上げのタイミング)
- 日米金利差の拡大
- 新型コロナウィルスの動向
です。
上記3つについては日頃からニュースによる情報収集を怠らず、トレードの方向性を考えるようにしてください。
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